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2023/11/22 更新

年間の休日の意味や平均、内訳は何か? 125日、120日、110日、105日の場合、どのくらい休暇を取れるのか?

年間休日が120日とは、実際にどの程度の休息が期待できるのか、プライベートライフを充実させるために、どれくらいの年間休日が必要なのか、すでにお分かりでしょうか?転職において最も気になるポイントの一つは、休日です。年間休日とは言われても、実際にどのように休暇を過ごすのか具体的なイメージが湧きにくいのではないでしょうか。

ワークライフバランスを重視する方や企業の休日制度について詳しく知りたい方のために、この記事では年間休日に関して解説します。

年間休日とは何か

年間休日とは、企業が1年間に提供する休日の合計数を指します。各企業は、労働基準法の規定に基づいて、週40時間労働を元に年間の休日数を設定するのが一般的です。

例えば、週40時間の標準労働時間では、1週間に5日間働くことができます。1年は通常52週間ですから、週5日制の場合、1年間の労働日数の上限は260日となるため、労働基準法第32条に従って計算される最低必要な休日は、年間休日から除かれ、年間365日から260日を引いた105日になります。

年間休日は、すべての従業員に共通で提供され、個人ごとに異なるタイミングや日数を含みません。もちろん、有給休暇などは年間休日には含まないので注意してください。

また、労働基準法第35条には、雇用主が従業員に毎週少なくとも1回、または4週間に4回の法定休日を与えなければならないと規定されています。そのため、企業は週休制を採用する必要があります。

年間休日の平均日数

2021年の全企業における年間休日の平均は107.0日(※1)で、2020年の110.5日から減少しました。

厚生労働省の2022年調査によれば、企業ごとの平均年間休日は107.0日(2021年のデータで、2020年は110.5日)であり、一人あたりの平均休日数は115.3日(前年は116.1日)と報告されています。

企業の規模によると、1,000人以上の企業は115.5日、300〜999人の企業は114.1日、100〜299人の企業は109.2日、30〜99人の企業は105.3日の平均年間休日を持っており、企業の規模が大きくなるにつれて年間休日数が増加していると考えられます。

(※1) 参考:厚生労働省「令和4年就労条件総合調査 結果の概況」

「休日」「休暇」「休業」の違い

「休日」は、法律で規定された休日と企業が従業員に提供する休日のことで、労働の義務がない日を指します。これは一般的に企業の「公休日」と呼ばれます。

「休暇」は、法定の休日以外で、企業が従業員に仕事を免除する日を指します。休暇には、法的な要件に基づいて提供される法定休暇と、企業が福祉制度の一環として提供する特別休暇があります。

法定休暇には、有給休暇、育児休暇、介護休暇、看護休暇、生理休暇、子の看護休暇などが含まれ、特別休暇には夏季休暇、年末年始休暇、慶弔休暇などが含まれます。

「休業」も休暇と同じく、法定の休日以外で企業が従業員の労働を免除する日を指します。休業の方が休みの期間が長いと感じられることがありますが、厳密な法的定義は存在しません。

年間休日が120日の利点とは

年間休日が120日の利点は、通常の企業と比較して、おおよそ13日休日が多いということです。週に2日の完全な休みと、国民の祝日を全て利用できると認識しておきましょう。ちなみに、週に2日の完全な休みがある場合、1年間は52週間ですので、計算すると104日の休日に相当します。これに国民の祝日の16日を加えると、年間休日が120日に達するという計算です。

年間休日が120日の利点について、雇用主と社員の双方の視点から詳しく見てみましょう。

社員にとっての利点

社員にとって、休日が多いほうが働きやすいことは言うまでもありません。年間休日が120日は、平均よりも13日多いため、休日が多い企業での仕事は、プライベートな時間を充実させやすいでしょう。

ワークライフバランスの向上

社員の視点から見ると、まず最初に挙げられる利点は、ワークライフバランスの向上です。週に最低でも2日間の休みがあるため、家族やパートナーとの時間、趣味や学習に充てる時間が充分に確保できます。休日を利用して旅行に行ったり、ショッピングを楽しんだり、子供の学校行事に参加も可能です。さらに、夏季休暇や年末年始、ゴールデンウィークなども利用できるため、自由な時間が増えます。

健康状態の向上

週休2日が基本となるため、日常の業務で蓄積された疲労を取る機会が増え、ストレスを解消する時間が得られます。しっかりとした休息をとることで、心身の健康を維持できるでしょう。年間休日が120日あることで、慢性的な疲労を解消し、体調を整えたり、十分な睡眠を取るのも可能です。

十分な休息は、日常業務に集中し、効率的に作業を進めるためにも非常に重要だといえます。

企業にとっての利点

企業は、年間休日120日の規定によって、優れた人材を採用しやすくなるメリットがあります。さらに、従業員のモチベーションや生産性を高めることができるため、全体的な企業の生産性向上に寄与するでしょう。

従業員の生産性向上

長時間労働や休日が不足する状態は、従業員の生産性を著しく低下させます。適度な休暇を取ることで、従業員は適切にリフレッシュし、心身の健康を維持できるため、休暇明けの労働において高い生産性を発揮しや意というメリットがあります。

疲労から解放されることで、集中力や注意力が回復し、効果的に業務に取り組むことも可能です。

企業の評判向上

年間休日120日を提供する企業は、平均よりも多くの休暇を提供するため、従業員にとって魅力的な職場と見なされます。福祉施設や待遇が優れているかどうかは、企業の評判に大きな影響を与えます。現在、休暇を取ることが難しい企業もある中で、多くの休日を提供する企業は、従業員を配慮していると評価され、採用においても有利になるでしょう。

年間休日が120日の不利な点

年間休日が120日あると、求職者の魅力が高まり、企業にとっては優れた点です。しかしながら、年間休日が120日の企業は増加傾向にあり、業界や業種による差別化が難しい側面もあります。

また、年間休日が120日であることを強調することによる不利な点も考えられるため、求人広告などを検討する際には慎重になる必要があるでしょう。

他にも休みが多い企業が存在する

現在、週休3日制を採用する企業や、リモートワークによって出社の必要がない企業も増えています。ワークライフバランスを重視し、家庭や趣味との調和を実珸する企業が増えつつあ、今後も増加すると予測できます。

一部の大手企業では、年間休日120日に加えて年末年始休暇5日や夏季休暇5日などを提供しており、年間休日が130日以上になります。このような企業は、年間休日が120日以上という点で魅力的とされています。

年間休日が120日としても、さらに多くの休日を提供する企業が存在するため、優秀な人材はそちらに流れる可能性も考えておきましょう。

長時間労働の可能性も

1日8時間、週40時間といった規定のほかに、「36協定」と呼ばれる制度によって一定の残業時間を認めることができるケースが存在します。この制度を活用すると、年間休日が120日であっても、1日の労働時間が8時間を超える可能性もあります。

「36協定」は、労働者が月に最大45時間、年に最大360時間の残業時間を認める制度です。

さらに、一部の企業では固定残業代制度を導入し、給与を割り増しすることで、月に20時間または40時間の残業時間を含む給与を支給しています。この場合、労働者は残業が少なければ利益を得ますが、多く残業すると長時間労働になる可能性もあるでしょう。

違法なサービス残業は問題ですが、固定残業制度と「36協定」を組み合わせた給与制度が長時間労働を促進することもあるため、慎重に検討すべきです。

年間休日が125日、120日、110日、105日の企業での休暇について

求人情報には、休暇制度や年間休日数が記載されていますが、実際にどの程度休むことができるかを具体的にイメージするのは難しい場合があります。それぞれの年間休日数に対して、具体的な休暇の取り方について詳しく説明していきましょう。

年間休日が125日または120日の場合

年間休日120日は、完全週休2日制(毎週2日の休日)と国民の祝日16日をすべて休むことを指します。週末の2日間は定期的に休日となり、夏季休暇、ゴールデンウィーク、年末年始なども有給休暇を活用することで1週間以上の連続休暇が取得可能です。

125日の場合、これに加えて5日間の休暇を取得できます。企業によって任意の休日が設けられますが、多くの場合、年末年始や夏季休暇、ゴールデンウィークなどに充てられることが一般的です。

年間休日が110日または105日の場合

年間休日105日は、労働基準法第32条に基づく最低限の休日数で、週に2日の休日があるという計算です。ただし、国民の祝日を休日とする場合は完全週休2日制ではなく、隔週の週休2日または月に2回または3回の週休2日などのシフトで勤務することになります。

110日の場合、最低限の休日数より5日多いため、余裕がありますが、休みの少なさは否めません。

実際には、完全週休2日が少ないと感じるでしょう。自身の仕事に情熱があるか、ライフワークとして考えるならば続けられますが、販売や飲食業など、国民の祝日が休日である保証がない業種では、祝日に出勤することも考えられます。

年間休日が120日以上の職業の可能性

年間休日が120日以上確保される職業は、主に厚生労働省のガイドラインや政府の政策を実施しなければならない大手企業、行政機関、政府系金融機関などでより一般的です。そのため、会社の規模が大きい場合に多く見られます。また、職種によっても休日が多い傾向があります。

会社の規模・大企業

大企業においては、政府や省庁の方針に従い、福祉施策や休日・休暇制度に配慮することが求められます。このため、ワークライフバランスの向上や働き方改革に積極的で、休日を増やす方針を採用する企業が多いです。大企業は従業員数が多いため、休日の充実度を高める余地もあります。

企業としては、年間休日を増やすことで、従業員の生産性向上やモチベーション向上を期待できるでしょう。そのため、年間休日が120日以上となる制度は、企業にとっても利点があると言えます。

また、採用においては、福祉施策や待遇が重要視される傾向があり、高質な人材を獲得するために、休日を増やす大企業が増えています。

業種・メーカー

メーカー業界では、工場の労働力を確保する必要があります。現在、人手不足の状況にあるため、工場で働く従業員に対する福利厚生と待遇は非常に重要です。

工場では生産ラインの中断を避ける必要があるため、通常、シフト制度が採用されています。この制度により、従業員の心身の健康を維持しながら、休日を増やすことができる場合があります。週休2日制よりも多くの休日を提供する企業もあります。

メーカー業界では、営業、企画、バックオフィスなどの部門も、工場の従業員のスケジュールに合わせて休日を設定していることが一般的で、全社的に休日が多いです。

職種・法人営業

法人営業は、取引先が稼働しているときに仕事が行われるため、通常は毎週土日と国民の祝日が休みの場合が多いです。

営業担当者は、顧客の稼働時間に合わせて行動する必要があります。現在、打ち合わせや見積書の提出、納品管理などの業務はオンラインで行われることが多いため、書類作業の合間にスケジュールを組むことができる場合もあります。これにより、残業時間が大幅に削減できるでしょう。また、多くの場合、個々の顧客との調整が必要であるため、労働時間を柔軟に調整できます。

ただし、業界によっては法人営業がプロジェクト全体を主導したり、問題を解決したりする場合もあり、そのような状況では労働時間が増加し、休日を取りにくいこともあるので注意してください。

年間休日120日以下の仕事

一般的な企業は通常カレンダー通りの休日を提供しますが、一方で、特定の仕事やエッセンシャルな職種では、休日が制約されることがあります。これらの職種について詳しく見ていきましょう。

業種・サービス業

サービス業は、一般消費者が必要とする際に提供しなければならない仕事で、休日や週末に関係なく稼働が必要な場合があります。小売業、飲食業、宿泊施設、エンターテインメント施設など、一般の休日には休業できない業種が一般的です。美容業界も週に1度の休業日が一般的で、休みが取りにくい業界と言えます。

ただし、サービス業界でも、従業員のワークライフバランスと福祉を向上させる企業が増えています。人材不足のため、企業は従業員の生活の質を考慮せざるを得ず、年間休日数を増やす方向に向かっています。ただ、いまだに飲食業や宿泊業のような業界では、人材確保が依然として課題となっており、休日が限られている傾向が続いています。

職種・介護、看護

エッセンシャルワークを専門に行う職種も、年間休日数が少ないことがあります。介護職は待遇が充実しておらず、人手不足が続いています。さらに、一部の施設では24時間365日のケアが必要とされ、シフト制が採用されていますが、休日を充分に設定できていない場合が多いです。

労働基準法に基づいて週40時間労働が原則ですが、年間休日数が105日に満たない場合もあります。

看護師も社会にとって不可欠な役割を果たしていますが、医療機関によっては24時間365日の勤務が求めらています。勤務条件はクリニックや病院により異なりますが、看護師の休日が不足しているという課題あるでしょう。

年間休日は転職軸の重要な要素

年間休日は転職において重要な要素の一つです。年間休日が120日というのは、完全週休2日制で、国民の祝日も休める、一般的な休日の数を指します。しかし、これを満たさない会社もあれば、120日以上の休日を提供する会社もあります。そのため、転職時には、自分が望む休暇の量を考慮して比較検討することが重要です。

従業員を大切にする企業を見極めつつ、後悔のない転職を実現しましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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