今日は「ビジネス会計検定」という資格をご紹介します。
比較的マイナーな資格ではあるのですが、学習する内容自体はとても有益な資格です。
ビジネス会計検定を聞いたことがあるとか、持っている人を見たことがあるという人は少数派だと思います。
会計分野で働いている人であっても、あまり見たことがないかもしれません。
このビジネス会計検定というのは、大阪商工会議所が実施している検定試験で、財務諸表に関する知識や分析力を測る検定試験です。
財務諸表に関する理解に重点を置いている検定試験なので、あの有名な日商簿記検定とは趣旨が異なります。
まず簿記検定は、日々の取引を記録し、仕訳などを通して財務諸表を作成するプロセスを主な試験範囲としていて、仕訳がメインの試験です。
他方で、ビジネス会計検定は、財務諸表の作成に用いられた会計基準や法令を理解し、財務諸表を分析して企業の財務状態を把握することを目的にした検定なので、よりビジネスサイドによっています。
したがって、経理だけではなく、事業部や営業部などのメンバーにとっても有益な知識を身につけることができます。
ビジネス会計検定の学習を通じて、例えば新しい取引先及び投資先の評価、決算内容の分析・把握、株式投資の基礎的な知識などを得ることができます。
日商簿記と比べると知名度は低いかもしれませんが、経理以外の職種にとってはビジネス会計検定の方が有益な知識を学べると思います。
では、ビジネス会計検定は転職でどの程度有利に働くのでしょうか。
資格が転職で有利に働くためには、最低限の認知度・知名度がないといけません。
この点について、ビジネス会計検定は若干劣ります。
この資格を知っている人自体が少ないですし、名前は知っているという人でも、その試験の内容や価値まで理解している人は少数派です。
したがって、認知度や知名度の点では、ほとんど有利に働くことはないと思います。
仮に1級を持っていたとしても、それがどれだけ大変で、難易度の高い学習をしてきたのかという点を理解してもらえるケースは少ないと思います。
そのくらいの知名度です。
知名度自体は低いものの、ビジネス会計検定で学ぶ内容については、間違いなく有益であり、価値も高いです。
そもそもビジネス会計検定は財務諸表分析に重点を置いている試験なので、2級以上の学習をしていれば、ある程度その会社の財務諸表分析をすることができるようになります。
就職や転職で、わざわざ財務健全性が低い会社に行きたいという人は少数派だと思うので、ビジネス会計検定で得た知識を使って予め危ない会社を避けることが可能になります。
転職市場での価値はそこまで高くないかもしれませんが、転職市場で騙されにくくなるという意味では非常に価値の高い資格です。
また学習内容がMBAや中小企業診断士とかぶる部分もあるので、そういった分野に進みたいと思っている人にとっては、程良い肩慣らしになるかもしれません。
もしMBAに入るつもりならば、少なくとも2級までの知識を持っていた方が良いと思うので、そのための通過点として活用できます。
ビジネス会計検定は、日商簿記と異なり、CBT(パソコンで受ける試験)がありません。
そのため、会場までいって受験しないといけないため、この点で利便性が良くない試験です。
しかし、勉強自体はとても有益だと思いますので、とりあえずは公式テキスト等で3級~2級を学習してみて、ほしいなと思えるのであれば受験すれば良いと思います。
ほしいと思わなければいらないと思います。
ただし、財務分析の知識は、今後必須知識の一つになっていくと思いますので、最低限2級程度までの学習はしておくべきだと考えています。
ということで今回は、ビジネス会計検定を解説させていただきました。
検定そのものの知名度は高くないのですが、学習する内容はとても有益だと思うので、若手の皆さんは是非学習を検討してみてくださいませ。
財務、経営企画、M&Aアドバイザーなどの専門職種で非常に役に立つ知識だと思います。
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