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2025/04/14 更新

3タイプ別に徹底解説!異業種・異職種転職の成功ポイントとは

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はじめに

今回は、異業種または異職種への転職について、どうやったら成功できるのかという点について語っていこうと思います。

なお、業種と職種の組み合わせで以下の3パターンあるはずなので、場合分けして考えます。

  1. 同じ業種の会社に異職種転職
  2. 異なる業種の会社に同職種転職
  3. 異なる業種の会社に異職種転職

異世界転生アニメみたいなタイトルになりましたが、この3パターンをそれぞれ解説していきます。

そして、この連載は主にベンチャー企業で働く(または働こうと思っている)経営管理部門の専門職の皆様向けの記事を書いているので、今回の記事も専門職を想定して書いていきます。

 

1.同じ業種の会社に異職種転職

最初のパターンは、同じ業種の会社に違う職種で転職する場合です。

例えば、金融機関の経理をしている人が、同じ金融業界の法務職種を狙って転職活動をする場合などが該当します。

このパターンでは、今までの業界知識や経験が活かせる転職なので、全くの異業種への異職種転職よりは可能性があります。
しかし、職種が異なる点で難易度が高いです。
20代であればポテンシャル採用もあり得ますが、30代の場合は実務経験がないと弾かれる可能性が高くなります。

そのリスクを回避するためには、最低でもその職種で必要な資格を取得しておくべきです。
このとき、各職種で必要となる「最低限の資格」では若干弱いかもしれません。
実務経験がないことを補えるほどの資格なので、上位の資格を狙って獲得した方が良いでしょう。

例えば、経理・財務への転職であれば、日商簿記1級または税理士試験科目合格等が目安です。
日商簿記2級だとかなり厳しいですが、20代の若い人であれば可能性はあります。

また、法務であれば、ビジネス実務法務検定1級司法書士法科大学院卒業などです。
法務の場合、法科大学院卒業が一番簡単ですが、時間とお金がかかる(最低2年+学費)上に、卒業したとしても採用される可能性は低いです。
法務は実務経験を強く重視する職種なので、未経験で入れる会社は少ないです。
強いコネクションがないと難しいと思います。

あとは、人事・労務であれば、社会保険労務士が強いです。
IRであれば財務報告実務検定連結実務演習編の上級レベルなどが目安になると思います。
経営企画ならMBA中小企業診断士などです。

いずれにしても、実務経験がない部分は、資格や学位でカバーするという意気込みが大事です。
「入社してから勉強するので、とりあえず採用してください」では厳しい戦いになります。

また、今現在の会社での年収が高い場合は、多くのケースで年収がダウンします。
新しい職種に未経験で入ることになるので、どうしても低く評価されてしまいます。
その点は覚悟した上で転職活動をした方が良いです。

そして、同業種への異職種転職を狙うなら、同業種のベンチャー企業を狙った方が良いかもしれません。
というのも、大手の場合、わざわざ未経験者を採用しなくても、毎年多くの応募者がいて、その中に経験者も多く存在しているからです。
一方でベンチャー企業は、常に人手不足で、応募者自体もかなり少ないので、採用される可能性が高くなります。

少なくとも、大手のように門前払いという感じではなく、書類審査で内容を見て検討くらいはしてくれるはずなので、確率的には面接までこぎつける可能性は高いです。
その職種に対する情熱をしっかりとアピールすることができれば、採用される可能性もあります。

 

2.異なる業種の会社に同職種転職

続いて、異なる業種の会社に同職種で転職する場合は、例えば、IT企業の経理・財務の人が、製造業の経理・財務に転職するケースなどが該当します。

一見すると何ら問題なく転職できそうな気がしますし、実際のところ採用までは行くことが多いです。
しかし、採用された後に失敗するケースが目立ちます。

たしかに専門職の皆さんは、全領域に共通する基礎的な知識自体は持ち合わせていると思いますが、それだけで通用するほど他業種の専門職は甘くないです。
経理であれば異なる会計分野の知識が必要になりますし、法務でも新しい法律知識を身に付けないといけません。
そのため、まずは謙虚な気持ちになって学び直す必要があります。
たとえ元の業界で10年以上経験を積んでいたとしても、他業種ではただの素人です。

そして、転職の際、相手方が専門職の採用に慣れていないことも多いので『同じ経理という仕事だから、業種が違ってもできるでしょ』とか『法務なんてどこの業種でも同じでしょ』とか思われがちです。
企業側のこのような思い込みがある場合、入った後のギャップが大きくなるため、候補者側は損しかしません。

特に学歴が素晴らしい方については要注意で『○○大学を卒業している人だから、きっと天才だよ!すぐできちゃうよ!』なんて影で言われていることもよくあります。
その分、入った後に現実を知って『なんか、思ってたんと違う。○○大卒のくせに、仕事できない』なんて言われたりします。

このような事態を避けるためにも、面接のときに無駄な期待をさせないように、相互に期待値調整を行っておく必要があります。
どんなに優れた人間であっても、業種が変われば一から学び直しです。
その業界の商慣習等をしっかり覚えて、1年を通して回せるようになるためには、早くて半年、普通は1年以上かかってしまいます。
期待値が高すぎるのは双方にとって不幸な結果となりやすいので、面接の時点で丁寧に説明して期待値を調整しておきましょう。

そして、できれば異業種転職をしようとする前に、その業種のことをよく調べておくべきだと思います。
その業界で必要となる知識がどういうもので、修得するのにどれほどの期間が必要となるのか、予め把握しておきましょう。
できることなら、転職活動の時点である程度修得し終わっている方が望ましいです。

 

3.異なる業種の会社に異職種転職

最後に、異なる業種の会社に異職種転職をする場合は、例えば、製造業の経理の人が、金融機関の法務に転職しようとする場合などが該当します。
言うまでもないですが、このパターンが最も難易度が高いです。

そして、通常このパターンは成功しません。
大抵書類選考で弾かれてしまいますし、逆に、わざわざリスクを冒してまで未経験者を採用しようという会社は、よほど人が集まらない状態なのだと推測できます。
そのため、あまり成功事例は多くありません。

ただし、ベンチャー業界ではよく発生する転職ではあります。
ベンチャー企業は原則として人手不足ですし、未経験者でも基礎知識の修得が終わっていて、やる気もあって、過去の職種でちゃんと結果を出しているのであれば、可能性を見出してくれることがあります。
そういうベンチャー企業を狙えば良いと思いますが、少数派です。

そもそも異業種かつ異職種出身の未経験者を採用することは、会社にとってほとんどメリットがないので、採用してくれるケースは極めて稀です。
もし採用された場合は、会社側がリスクを取ってくれたということを意味します。
かくいう私も、若い頃に異業種企業への異職種転職をした人間なのですが、ベンチャー企業の方がリスクを取ってくれました。
他のベンチャーでもたまに見かけるので、ベンチャー業界はかなり懐が深い業界なのだろうと思います。

なお、ベンチャー企業へ転職する場合は、教育制度が(全く)整っていないことを覚悟しておきましょう。
自分で自分を教育できる人じゃないと、生き残っていくのは難しい世界だと思います。

 

おわりに

上記3パターンの異業種又は異職種転職がありうるので、自分だったらどういうパターンで行くかを検討してみてください。

皆様の転職が成功することを祈っております。

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株式会社WARC

瀧田桜司

役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長/ 学歴:一橋大学大学院法学研究科修士課程修了(経営法学)及び京都大学私学経営Certificate/ 執筆分野:経営学・心理学・資格・キャリア分野のコラム記事を担当させていただく予定です

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