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会計
2024/08/17 更新

IFRSとは?急速に拡大する背景と、導入するメリット・デメリットも解説!

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IFRS(国際会計基準)という名前をよく聞くものの、どのような基準なのかよくわからない人は多そうです。日本での普及状況や導入が急がれる理由について理解すると、IFRSに対応できる人材のニーズが理解できるでしょう。

この記事では、IFRS(国際会計基準)が拡大する背景や、導入のメリット・デメリットについて解説します。

IFRS(国際会計基準)とは

IFRS(国際会計基準)とは「イファース」「アイファース」と呼ばれる、世界共通の会計基準です。ここでは、IFRSの概要や特徴について解説します。

世界に普及しつつあるIFRS(国際会計基準)

IFRSとは「International Financial Reporting Standards」の略で、全世界で共通して使える会計基準です。IFRSが開発されるまでは、国ごとに異なる会計基準で財務処理を行っていました。しかし、国際取引の増加にあたり、会計基準の世界共通ルールが必要となりIFRSが採用されるようになったのです。現在、EU域内や韓国、ブラジルなどでIFRSの採用が義務付けられています。

IFRS(国際会計基準)の特徴

IFRS(国際会計基準)は、日本の会計基準とどのように異なるのか気になるところです。世界全体で情報をシェアしやすくするために、柔軟性や統一性が重視されている点を理解しましょう。

原則主義

IFRSでは原則主義といって、会計におけるルールの解釈を国ごとに委ねるシステムをとっています。日本基準では、会計における解釈や実務の仕方が細かく示されており、ルールに則った運営が基本です。しかし、IFRSは世界全体での使用を前提にした基準であるため、細かい解釈は国ごとの判断に任せられるように余白を残しています。ただし、国独自の解釈をした場合は、根拠を注釈で記しておかなければなりません。

グローバル基準

IFRSは世界全体での使用を想定しているため、議論や定義は全て共通言語である英語で行います。原則主義をとり解釈を国に委ねているものの、会計基準の幹となる定義の部分は共通認識が必要です。また、会計基準を解釈する際に国ごとの事情を挟むと、数値を正しく比べられなくなります。言語や文化の違いによって会計基準の認識がばらけないよう、話し合いや定義はすべて英語で行うルールです。

貸借対照表重視

日本では損益計算書重視であることに対し、IFRSは貸借対照表の情報を大事にしています。日本が重要視する損益計算書とは、ある一定期間の損益チェックに長けている決算書です。一方、IFRSが大事にする貸借対照表は、現在の資産状況の把握に優れています。IFRSでは投資家が経営状況を把握しやすくなるよう、貸借対照表をより重視するシステムです。

なぜIFRS(国際会計基準)導入が必要とされているのか

IFRSの導入は、経済活動の急速なグローバル化のために必要とされ始めています。これまでの経済では、海外取引であっても国ごとの会計方式で処理されてきました。しかし、会計基準が国によって異なると、財務諸表の正確な比較ができません。国際間でよりスムーズかつ精度の高い取引ができるよう、世界でIFRSが導入されるようになりました。IFRSを採用する国は増えており、日本でも従来の会計基準から少しずつ進歩する取り組みを行っています。

日本におけるIFRS(国際会計基準)の導入状況

金融庁(※1)によると、日本におけるIFRSの適用状況は2022年8月30日時点で267社にとどまっています。IFRSへの強制移行を行う国もある中、日本では任意適用とされているのが現状です。また、日本のようなIFRSへの移行を順次進める国では「コンバージェンス」という方式が取り入れられています。コンバージェンスでは自国の会計基準を残しつつIFRSの仕様に近づけられるため、採用する国は少なくないようです。

(※1)参考:金融庁 事務局資料「会計基準を巡る変遷と最近の状況」

IFRS(国際会計基準)導入のメリット

IFRSを取り巻く状況について理解したところで、企業への導入メリットが気になる人も多そうです。会計管理がしやすくなる上、取引先からの信用度にも関係する点を理解しましょう。

業績を正確に把握できる

IFRSを導入すると、企業の一定期間の業績を正確に把握できる点がメリットです特に、企業の買収価格と帳簿上の金額の差である「のれん代」は、IFRSと日本の会計基準で扱いが異なります。日本基準では「のれん代」を費用として計上しなければならず、買収を行う企業の利益の目減りが避けられません。しかし、IFRSでは企業価値が大きく下がらない限り費用として計上する必要がないため、利益を正確かつ大きく示せます。

企業・グループ全体で会計基準が統一される

海外に子会社やグループを持つ企業では、全体で会計基準を統一できるというメリットがあります。同じグループであっても、国によって会計基準が異なると大きな決めごとをする際に正確なデータでの比較ができません。グローバル企業がIFRSを採用すると、各会社間での財務情報を比べやすくなります。会計における話し合いで齟齬が出なくなり、グループ全体の管理がスムーズになるのです。

企業イメージの向上

IFRSを採用すると、金融機関や投資家などからの企業イメージ向上に繋がると考えられます。日本ではIFRSへの移行は強制でなく、導入に至っていない企業は依然として多いことが事実です。その分、IFRSを適用する企業は「高品質」「体制が整っている」との評価を受けるチャンスともいえます。世界の流れに適応しているとのイメージは、企業の信用力向上に繋がるでしょう。

国際取引で社内の財務諸表が活用できる

IFRSを早い段階で採用していると、国際取引で社内の財務諸表をすぐに活用できます。グローバル進出を予定している企業では、国際取引用の財務諸表の準備が必要です。IFRSを採用し、扱い方に慣れていれば、取引先への説明が必要になった際にすぐに使用できます。慌てて国際取引用の様式に変更する必要がなく、会計担当や事務の突発的な負担軽減にも繋がるでしょう。

IFRS(国際会計基準)導入のデメリット

IFRSはグローバル取引をする企業にとってメリットが多いものの、デメリットがあることも事実です。導入し方針が定着するまでは、担当者に負担がかかりやすい理由を理解しましょう。

労力・時間・コストが掛かる

IFRSを導入すると会計方針が大きく変わるため、運用に慣れるまでは一時的にコストがかかります。特に、IFRSでは「売上計上基準」と「固定資産会計方針」が変更になるため、新しい会計方針を社内に浸透させる取り組みが必要です。従業員がIFRSに対応できるように教育したり、専門のアドバイザーと契約したりと、一時的なコストの発生は避けられません。運用方法が定着するまで、長期的に労力がかかると考えたほうが良いでしょう。

事務処理の増大

IFRSを導入すると、従来の会計方式よりも事務処理が増えると考えられます。既述した通り、IFRSは原則主義を採用しているため、独自の解釈にはわかりやすい説明をつけなければなりません。また、IFRSを導入したとしても、会社法上では依然として日本基準で会計帳簿を作成するルールとなっています。作業量が倍以上に増えるため、会計担当者の事務処理負担が課題となるでしょう。

IFRS(国際会計基準)導入の際に気を付けるポイント

IFRS導入のデメリットを理解したところで、事前に気を付けるべきポイントを知りたくなった人も多そうです。IFRSへの移行には準備が多く、綿密な計画が必要となる点を理解しましょう。

資産を時価評価する必要がある

IFRSでは、現在日本で採用されている会計方式とは異なり、資産を時価評価する必要があります。時価評価とは、企業が持つ資産の価値をその時点ごとに評定する方法です。保有資産の価値は、時が進むにつれ刻々と変化するものと捉えます。一方、日本の会計基準は、資産を初めて保有した時点での価値で計上する手法です。時価評価のほうが現時点での財務力を正確に表せるため、投資家にとって親切な方式ともいえます。

導入するタイミング

IFRSへの移行は膨大なコストがかかるため、導入するタイミングには検討が必要です。既述の通り、既存の会計基準からIFRSへ変更するには、専門家への依頼や従業員の教育など膨大なコストがかかります。場合によっては経営管理に大きな影響を及ぼす可能性があるため、導入時期は念入りな検討が必要です。IFRS導入は大きなプロジェクトとなるため、本採用における計画作成も重要となるでしょう。

会計システムの変更

IFRS導入にあたって、今まで企業で使っていた会計システムの変更が必要です。IFRSでは会計基準が変わるため、従来のシステムで計算すると合わない項目が出てきます。特に、売上計上基準と固定資産会計は、数字の扱い方が変わるため見直しが必要です。IFRSの会計基準を読み解いた上で、会計システムの設定変更作業が生じることを覚えておきましょう。

IFRS経験者の転職市場のニーズ

IFRS経験者の転職市場でのニーズは、ここ数年で急速に拡大していると考えられます。日本の大手企業では、2021年度以降の事業年度からIFRS移行に向けて「収益認識に関する会計基準」が強制適用となりました。新しい会計基準がスタートしたばかりであるため、対応できる人材の確保を急ぐ企業は多いと考えられます。大手企業でIFRSが浸透すれば、今後はさまざまな会社でスペシャリスト需要が増えるでしょう。

IFRSを導入している企業に転職するには

日本企業でIFRSニーズが高まる今、知識を身につけて転職したいと考える人は多そうです。IFRSを採用する企業の特徴を捉え、戦略的に転職を目指しましょう。

IFRS検定の取得

IFRS検定とは、世界共通の会計基準を扱うために必要な知識や理解力を問われるテストです。2009年から日本語での受験ができるようになり、語学力に関係なく受けられる身近な試験となりました。テストはマークシート式で60問出題され、正答率60%で合格となります。IFRSを導入していない企業も多い中、検定に合格すると新たな会計基準に対応できる人材として評価される可能性があるでしょう。

英語力を磨く

IFRSを導入する企業はグローバル会社が多く、英語力の習得は必須事項といえます。海外取引が盛んな企業では、ビジネスレベルの英文書読解や英会話能力が求められるケースが多いものです。なお、IFRSを会計基準として用いる場合、英語での文書作成やガイドラインの読み解きスキルを求められる可能性があります。ビジネスレベルの英語力に自信のない人は、転職に向けてスキルを磨く努力が求められるでしょう。

転職エージェントの活用

IFRS転職をスムーズに進める方法の一つとして、エージェントの活用が挙げられます。IFRSを募集するような大手企業では、転職エージェントで非公開求人を出すケースも多いものです。非公開求人はマッチング度の高い企業を見つけやすい上、ライバルを避けて転職活動できるというメリットがあります。今まで転職サイトで求人を探してみたものの、マッチする企業がなかった人にもおすすめといえるでしょう。

IFRS(国際会計基準)についてよく理解し、転職を成功させよう

日本では、今後IFRSを導入する企業が増えるため対応できる人材のニーズも高まると考えられます。ただし、新しい会計基準に対応するには相応のスキルが必要なため、検定や実務経験で知識を補う努力が必要です。

IFRSや導入する企業の特徴をよく理解し、戦略的な転職を目指しましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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