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内部監査
2025/04/07 更新

内部監査の仕事に向いている人と向いていない人の特徴|求められるスキルも解説

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「自分は本当に内部監査に向いているのだろうか……」と不安を抱えながら日々の業務に向き合っている方もいるでしょう。内部監査の仕事は、社内の課題を発見し、リスクを未然に防ぐという重要な役割を担っています。そのぶん、求められるスキルや適性も明確です。

この記事では、内部監査の仕事に向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。活躍するために必要なスキルもわかりやすく解説するため、ぜひ最後までご覧ください。

内部監査とは

内部監査とは、企業内の業務や経営活動がルール通りに行われているかをチェックし、改善点を提案する仕事です。企業の健全な経営を支える重要な役割を担っています。

内部監査の仕事内容

内部監査の仕事内容は、組織内の業務プロセスやリスク、内部統制の状況を客観的にチェックし、改善を促すことです。業務の流れは大きく分けて、情報収集・監査計画の立案・現場調査・報告書作成という4ステップに分かれます。

まず、対象部門の資料を集めて業務内容を把握し、問題のありそうなポイントを洗い出します。次に、効果的に監査を行うための計画を立て、現場での聞き取りや書類チェックを実施。その後、監査結果を整理し、改善の提案を含めた報告書を作成します。

こうした流れを通じて、企業の透明性向上や業務改善、リスク管理の強化に貢献します。

▼内部監査について詳しくはこちら

内部監査について解説|内部監査の手順や必要な資格を理解しよう

内部監査に向いている人の特徴

内部監査では、多角的な視点やバランスの取れた判断力が求められます。以下に挙げるような資質を持っている人は、この仕事に向いているといえるでしょう。

論理的思考と分析力が高い

論理的思考力と分析力が高い人は、内部監査の仕事に向いています。業務フローのどこにリスクが潜んでいるのかを見つけるためには、事実を積み上げて因果関係を冷静に見極める力が求められるからです。

また、収集した資料やヒアリング内容から問題の本質を見抜くには、細部を見逃さない観察眼と数字を読み解く力も必要です。会計・財務・法務といった専門領域にまたがる情報を扱うことも多いため、複雑な情報を整理・構造化できる思考力も仕事に活きてくるでしょう。

高いコミュニケーション能力と調整力がある

コミュニケーション能力が高い人も、内部監査の仕事に向いています。内部監査は「人との関わり」が多い仕事です。監査対象の部署から信頼を得ることはもちろん、経営層への報告や改善提案を行うためには、高いコミュニケーション能力と調整力が活きてくるでしょう。

監査の場面では、指摘を受け入れにくい相手との対話が必要になることもあります。そこで重要なのは、相手の立場を尊重しながらも、事実を明確に伝える力です。情報の聞き出し方やタイミング、言葉の選び方が結果に大きく影響するため、「伝える力」が非常に重視されます。

高い倫理観と客観性を持っている

内部監査には「私情を挟まず、冷静に判断する力」を持っている人が向いています。監査は社内の問題点をあぶり出す仕事であり、時には上司や関係部署に対しても厳しい指摘をする必要があるでしょう。その際、個人の感情や利害関係に左右されていては、公正な監査は成り立ちません。

また、社内外からの圧力に流されずに自分の判断を貫くためには、高い倫理観が必要です。公正中立な立場で事実を把握し、組織にとって本当に必要な改善を提案できる人が、信頼される内部監査担当者といえるでしょう。

柔軟な対応力とチームワークを重視できる

変化に柔軟に対応でき、チームで協力して動ける人は内部監査に向いています。監査の現場では、予期せぬトラブルや想定外の情報が飛び込んでくることも少なくありません。そうした状況に対し、マニュアル通りではなく、その都度柔軟に考えて対応する力が重要です。

また、監査は一人で完結する業務ではなく、監査チーム内での連携も欠かせません。情報共有や業務の分担、進捗管理などをスムーズに行うためにも、協調性とコミュニケーション力は必要不可欠だといえるでしょう。

内部監査に向いていない人の特徴

内部監査には特有の適性が求められるため、すべての人に向いているわけではありません。以下のような傾向がある場合は、業務に難しさを感じる可能性があるでしょう。

業務の複雑さに対応できない人

業務の全体像を把握できず、細かい部分に気を配るのが苦手な人は、内部監査の仕事に苦戦しやすい傾向があります。

内部監査では、企業の仕組みや業務プロセス、法律・会計の知識まで幅広く理解する必要があります。複雑な業務を整理し、相手の説明を的確に理解する力が求められるため、情報処理に時間がかかる人や、複数の要素を同時に考えるのが苦手な人には負担が大きいかもしれません。業務全体を俯瞰しながら、細部まで丁寧にチェックする姿勢が欠かせないでしょう。

数字やデータの分析に自信がない人

内部監査は数字やデータを多く扱う仕事です。帳簿や経理データ、リスク指標などを読み解き、異常値や不一致を見抜くスキルが欠かせません。数字に苦手意識がある人や、データの裏にある意味を読み取ることが難しい人にとっては、分析業務が大きなストレスとなる可能性があります。

また、Excelや会計ソフトなどのツールに慣れていない場合、業務のスピードや正確性にも影響が出るでしょう。数字に対して「得意ではないけど慣れればできそう」と思える人なら成長できる余地がありますが、根本的に苦手な場合は適性を見直す必要があります。

コミュニケーション能力が不足している人

人と話すことに強い苦手意識がある人や、意見の食い違いに対処するのが苦手な人は、内部監査の現場で困難を感じることが多いでしょう。

内部監査では、業務内容の確認や改善提案を行う際に、多くの関係者と対話しなければなりません。ときには指摘が相手の反感を招くこともありますが、そうした場面で冷静に対処し、相手の納得を得ながら信頼関係を築く力が求められます。相手の立場に配慮しつつも、自分の意見をしっかり伝えるスキルがないと、監査業務がうまく進まないこともあるでしょう。

内部監査で活躍するための資質とスキル

内部監査のプロフェッショナルとして活躍するには、単に「向いている」だけでなく、専門的なスキルと実行力が必要です。以下のような力を備えることで、より高い成果を上げられるようになります。

論理的思考と問題解決能力

問題の本質を見抜き、効果的な改善策を導き出す力が、内部監査では重要です。内部監査は単なるチェック業務ではなく、組織の課題を浮き彫りにし、その解決に向けた提案を行うことが本質的な役割だからです。

たとえば、業務プロセスに非効率な部分があった場合、その原因を突き止め、仕組みそのものを見直すような提案が求められます。そのためには、物事を一貫したロジックで捉え、優先順位を立てて行動に移す力が不可欠です。机上の理論だけでなく、実際の現場で機能する解決策を提示できる実践的な思考が必要になるでしょう。

高い倫理観と客観性

内部監査の信頼性を支えているのが、この「倫理観と客観性」です。高度な分析力があっても、判断に私情が混じってしまっては監査の意義が損なわれます。

内部監査は、企業の中枢部に近い情報を扱うため、公正さを保つ姿勢は厳しく問われます。監査対象が自分の所属部署や旧知の人物であった場合でも、情に流されずに冷静な判断を下す必要があるでしょう。また、外部圧力に屈することなく、事実に基づいて報告を行うことも大切です。企業全体の健全性を守る「最後の砦」として、常に中立的な立場を維持する覚悟が求められるでしょう

コミュニケーション能力と調整力

内部監査においては「伝える力」と「巻き込む力」が成果を左右します。現場の担当者から正確な情報を引き出し、改善提案に納得してもらうには、丁寧な対話が欠かせません。単に指摘するだけではなく、なぜその改善が必要なのか、どのようにすれば実現できるのかを、分かりやすく伝える力が必要です。

また、経営層への報告や他部門との調整も業務の一環となるため、場に応じた言葉選びや交渉力も重要です。信頼関係を築き、関係者を味方につけながら進めるスキルが、監査の質を一段と高めます。

内部監査の向いている人の特徴を理解して理想のキャリアを築こう

内部監査の仕事には、専門的なスキルと強い倫理観、そして多方面との信頼関係を築く力が求められます。自分の適性を見極めながら、将来を見据えたキャリア形成に活かしていきましょう。

キャリアの選択に迷っている方は、まず自分自身の強みと価値観を整理するところから始めてみてください。内部監査の適性を深く理解することが、将来につながる大きな一歩となるはずです。

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WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。