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2024/09/01 更新

第二新卒でも戦略コンサルになれる?転職を成功させるポイントも解説

近年、人気が高まっている職種の一つに「戦略コンサルタント」があります。一般的にハードルが高いといわれる職種ですが、新卒で企業に入社し3年以内に転職するという、いわゆる第二新卒でも戦略コンサルタントになれるのでしょうか。

今回は、戦略コンサルタントの仕事内容や、第二新卒から転職するために必要なスキルなどについて紹介します。

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第二新卒で戦略コンサルへの転職は難しい?

戦略コンサルタントは、企業の発展のため問題点や成長戦略について外部から分析して提案を行う、いわゆる「企業のお医者さん」のような存在です。近年は各コンサルファームで活発に採用活動を行っています。

コンサルティング業界は、各業界の業務改革やITの導入などによって仕事が増えており、人手不足が深刻です。そのため、以前と比べて第二新卒についても積極的に採用を進めているのです。第二新卒は、最低限のビジネスマナーがありつつ、若くて体力があるがゆえにコンサルの若手に求められる吸収力があると考えられます。ただし、一般的には難易度が高く経験者を求める傾向にある業界なので、対策や身につけておきたいスキルなど、しっかりと対策して臨みましょう。

戦略コンサル未経験者が第二新卒で転職する前に理解しておくべきポイント

第二新卒で戦略コンサルタントへ転職するチャンスはあると説明しましたが、では、なぜ戦略コンサルタントで第二新卒を募集しているのでしょうか。また、採用されたのちにはどのようなことを期待されているのでしょうか。転職前に理解しておくべきポイントを解説します。

戦略コンサルで第二新卒を募集している理由

コンサルティング業界に限らず、どの業界でも若手人材の獲得・育成は重要な課題となっています。中でもコンサルティングファームは業界の成長とともに新卒採用の競争が激化しているうえ、若手社員の離職率の高さも顕著になっており、第二新卒の採用も積極的に進めているのが現状です。

コンサルファームのうちBig4と呼ばれているのは以下の4社です。

  • デロイト トーマツ コンサルティング
  • PwCコンサルティング
  • KPMGコンサルティング
  • EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング

業績の拡大やビジネスの多様化に伴って、Big4を中心に、部門によっては前年に比べて採用目標が約2倍にまで増加しているところもあり、非常に積極的な採用体制が敷かれているといえます。

第二新卒の戦略コンサルは企業でどのようなことを期待されるのか

コンサルティングファームで第二新卒を採用する場合、ファームが期待している点としては、ポテンシャルがあるかどうか、中でも「論理的思考力」と「コミュニケーション能力」が重視される傾向にあります。

中途採用の人材はこれまでのキャリアにこだわりをもつあまり、転職先の業務の進め方や考え方に馴染めない人も少なくありません。一方第二新卒は、前職の文化ややり方に染まりきっていないので、新たな組織風土に馴染みやすいと考えられています。

このほか、第二新卒はすでに社会人経験があるため、基本的なビジネスマナーなどを一から教える必要がなく、新卒に比べると育成コストを大幅に削減できることが期待されるでしょう。

戦略コンサルタントの仕事内容とは?

では、戦略コンサルタントになるとどのような業務があるのでしょうか。戦略コンサルタントは、企業の経営層に対して、事業計画や新規事業立案などの相談を受け、提案を行います。具体的な仕事内容を見ていきましょう。

戦略立案

戦略コンサルタントは、クライアントのビジネス目標や課題を分析し、企業が直面している課題に対してどのように解決していくのかを作案します。

まずは、クライアントとなる企業の経営陣にヒアリングを行い、何を解決したいのか・問題は何か・どのようなビジョンを描いているのかなどを聞き出します。

そして、市場調査や競合分析、クライアント企業の組織の強みや弱みなどを踏まえて戦略を立てるのです。チームで話し合ったり、ときには専門家に聞きながら検討し、最適なプランができ上がったら、経営陣にプレゼンをします。推し進めたい事業があったとしても、経営成功の側面から考えると、やらない方が良いと考えられる事業もあるでしょう。その場合、はっきりと伝えることも仕事の一つです。

プロジェクトマネジメント

クライアントへの提案・議論によって、プロジェクトの内容が決まると実行に移ります。このとき、プロジェクトがきちんと計画通りに実行されるかどうかを監視するのも戦略コンサルタントの役割です。

戦略コンサルタントが立案した計画は、いくつかのチームに配属された企業内の社員が、スキルやバックグラウンドに応じてそれぞれ割り当てられた業務に取り組んで進められます。ときには外部に委託することもあるでしょう。ある程度作業が進んだら各メンバーとディスカッションをし、軌道修正をしていきます。

また、クライアント側との日々の意見交換も必要です。このようにプロジェクトの進捗状況を管理することで、プロジェクトが黒字になるように予算やスケジュールに沿って進んでいくようにマネジメントします。

ビジネスプロセスの改善

組織内で行われている業務手順や運用を評価し、見直して改善策を提案することも大切な業務です。

人員配置や業務の進め方、情報の共有、管理方法など多岐にわたる項目が改善の対象となります。そのため、俯瞰して物事をみて判断する能力が求められるでしょう。不要な業務や過度に偏っている業務がないかを見直し、改善の方法を模索します。昨今の改善の事例としては、DX化やリモートワークの導入などが挙げられます。

部署の効率性や生産性が上がると、社員の負担も減り、無理なく快適に働けるようになるため満足度が上がるでしょう。企業側としてもコスト削減や離職率の低下につながることが期待されます。

M&Aアドバイザリー

M&Aアドバイザリーとは、譲渡(売却)を希望する企業を自社に合併・買収しても良いかを検討したり、具体的にM&Aを実行するためのサポート役をしたりする仕事です。M&Aアドバイザリーは大きく分けて、財務アドバイザー 、法務アドバイザー、その他アドバイザーの3つに分かれます。

M&Aを行うにあたって非常に重要なプロセスの一つとなっているのが、デューデリジェンスです。実際に契約をする前に買収する側が売り手側の企業について、徹底的に調査を行うことを指します。企業を合併・買収する際には対象となる企業の状況を細かく調査し、理解することで、取引価格が適正かどうかや、事業継続に支障をきたすようなリスクが隠れていないかなどを判断するのです。

ビジネスモデルの設計

ビジネスモデルとは、企業が利益を生み出すために、「誰に」「何を」「どのように提供し」「どのように収益を上げるのか」をまとめたビジネスの設計図です。戦略コンサルタントは、クライアントとなる企業の新しいビジネスモデルの開発や、既存のビジネスモデルの改善策を提案する業務も担います。

利益を生むビジネスチャンスは、時代によって大きく変化するため、時代のトレンドや動向を観察することが重要です。価値観やライフスタイルが多様化する中、企業が一方的に商品やサービスを提供するだけでは利益を上げることができません。

ターゲット層や提供価値、価格が合っているか、コストと収益性が合うかなどを検討し、優れたビジネスモデルを構築することで、企業は投資するべき対象を明確にすることができるのです。

戦略コンサル未経験者が第二新卒での転職を成功させるポイント

では、第二新卒がこれから戦略コンサルタントとして活躍したいと思ったらどのように行動するのが良いのでしょうか。第二新卒の転職を成功させるためには、事前の準備が大切です。ここでは、転職を成功させるためのポイントを解説します。

自己分析とキャリアゴールの明確化をする

まずは、自分の強みや弱み、興味を再確認し、どのような分野で働きたいのかを具体的にイメージしましょう。その中で、戦略コンサルタントに求められる要素やキャリアを具体的に定義し、自分の強みがいかせる点や、これから身につけなければならないスキルなどを挙げていきます。

ゼロからだとイメージがわかない場合は、戦略コンサルタントを取り巻く業界や職種について詳しく調べてみるとイメージしやすくなります。具体的にイメージできると、自分の求める条件や優先順位が見えてくるはずです。

戦略コンサルタントにも企業ごとに特徴があります。自分がどのような会社でどのように働きたいのか、どんなことをやり遂げたいのかを、抽象的でなくきちんと具体化することが大切です。

スキルの向上を図る

コンサルタントは、アドバイスをする立場となるため、アドバイザーとして必要なスキルや経験を積む必要があります。

戦略コンサルタントになると、経営戦略の形成・提案を行うため、業界への知識だけでなく、分析力、クライアントとのコミュニケーション能力など多岐にわたるスキルが求められます。技術の進化や市場の変動、グローバルな動向など、日々変わる環境の中で有効な戦略を提案するためには、絶えず学ぶ姿勢が不可欠です。戦略コンサルティングに必要なスキルを向上させるため、関連するセミナーや研修に参加し、自己学習を進めてください。

このほか、実務としてExcel、PowerPoint、データ分析ツールのスキルがあると、アピールポイントになるでしょう。

業界リサーチと適応力をアピールする

戦略コンサルティングはさまざまな業界や分野に対応するため、幅広い業界知識や適応力が求められます。コンサルファームとしても、社運のかかった経営課題に取り組むため、高い職業倫理感とやり抜く強い責任感をもてる人をコンサルタントとして迎え入れたいはずです。また戦略コンサルタントは、限られた時間内で最適な提案を生み出すため、ルーティンワークとは無縁の働き方が想定されます。時間や労力の配分を自律的に管理して状況に適応できる力もアピールできると良いでしょう。

第二新卒は新卒に近いため、中途採用で求められる即戦力よりもポテンシャルや仕事に対しての意欲、目的意識などに重きを置かれる傾向にありますが、現職で異なるプロジェクトや業界に関わっているとその経験がアピールポイントになることもあります。

転職サイトや転職エージェントを最大限活用する

第二新卒から戦略コンサルタントへの転職を成功させるには、転職サイトや転職エージェントを上手に活用することも大切です。

転職サイトや転職エージェントには、戦略コンサルタント未経験者にとって有用な情報や求人情報がたくさんあります。登録や相談を通じて自身の希望条件やキャリアプランを明確化し、戦略コンサルタントに特化した求人案件や助言を受けることもできます。

転職エージェントのうち、たとえば「WARCエージェント」であれば、自分の持っている可視化しにくいスキルの診断なども提供されているため、自己分析にも役立てることができるでしょう。

また、転職エージェントは企業とのマッチングや面接対策などもサポートしてくれるため、転職活動の効率化に役立ちます。

戦略コンサル未経験者が第二新卒で転職する際の注意点

ここまで、戦略コンサルタントに転職するためのポイントなどを紹介してきましたが、完全な未経験から戦略コンサルタントを目指すことは簡単ではありません。第二新卒で戦略コンサルタントへの転職を成功させるために注意しておく点も解説します。

現職でのスキル向上と経験蓄積を徹底しておく

まずは戦略コンサルタントの求人募集をリサーチして、自分自身の経験とコンサルファームの求めるスペックとのマッチングを確認しましょう。転職に必要な経験・知識・スキルを知り、足りない部分を補う努力が必要かもしれません。現職でスキルや経験を積むことで身につけられるものもあるでしょう。

コンサルと一見関係なさそうな仕事に就いていたとしても、たとえば現職の業界の知識など深めておくと役立つ知識もあります。また、戦略コンサルティングは高度な専門知識や実務経験が求められるため、転職前の準備が重要です。そのため、できるだけ早期退職を避け現職でできうる限りのスキル向上と経験の蓄積を意識しながら戦略コンサルタントになることを目指しましょう。

転職後も学び続ける姿勢をアピールする

戦略コンサルタントは、常に新しい情報や知識に触れ、絶えず変化する状況に対応することが求められます。また、クライアントの多様なニーズに対応するためには、専門的な知識が必要です。

一般的な会社では、各分野ごとに決められた業務を行うことが多く、違う職種に触れる機会は少ないといえます。しかし、戦略コンサルタントは、直面する課題の大きさからさまざまな領域の課題を扱うことが多く、一つのプロジェクトにあたっても、幅広い分野の知見が必要とされます。

そのため、採用試験では、転職先においても新たな知識やスキルを自主的に学び続ける姿勢をアピールすることが大切です。身につけた新しい知識やスキルは、キャリア成長と個人的な充実にもつながります。

戦略コンサルタントが取得するべき資格

戦略コンサルタントになるのに必要な資格はあるのでしょうか?答えはNoです。

しかし、取得しておいた方が有利になる資格はあります。転職時に持っているとアピールポイントになりますし、業務を進めるうえで取得しても役立つ資格を3つ紹介します。

MBA

MBA(経営学修士)は戦略コンサルタントにとって非常に有用な資格です。MBAを修得するには2年間かけてビジネススクールで勉強することが求められます。正式には資格ではなく学位ですが、経営戦略やマーケティング、組織論、経済学、財務・会計、情報管理システムなど、経営に必要な知識を学ぶことができます。

また、MBAのプログラムでは日常的に議論が行われるため、知識だけでなく論理的な思考も身につけることができるでしょう。論理的に考え伝える能力は、どの分野のクライアントを担当しても必要とされる能力です。

そのため、MBAを重要視するコンサルファームも多く、採用のみならず、昇進にも役立つことがあります。

中小企業診断士

中小企業診断士も戦略コンサルタントにとって価値ある資格とされています。中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。取得にあたって、経営分析や経営計画の策定、財務分析などに関する学びを深めるため、その知識をコンサルファームでの業務にいかせる可能性があります。特に中小企業向けに経営支援を行う際に役立つでしょう。取得していることで、自身の高い能力を示すことにもつながります。

また、中小企業診断士は、受験資格に制限がなく誰でも挑戦できるものの、合格率はひと桁といわれる難関国家資格です。身につけた知識だけでなく資格取得までの努力も、採用において評価対象になるでしょう。

TOEIC

TOEICとは英語でのコミュニケーション力を判定するための世界共通テストです。一般的な試験のように合格・不合格はなく、10〜990点の間の5点刻みで採点されるのが特徴です。TOEICスコアを履歴書に記載することで、英語スキルを証明することができます。

応募条件などに入っていない場合、入社試験の段階で必ずしも高い英語力が求められるとは限りませんが、業務において国際的なプロジェクトを担当したり、海外のクライアントとのやり取りが頻繁に発生したりする場合は英語のスキルが必須です。

携われる案件に制約が生まれることもあるため、語学力を磨きTOEICを受けておくと良いでしょう。長期的なキャリア形成も視野に入れると、早いうちから取り組んでおくことがオススメです。

事前準備をして第二新卒から戦略コンサルへの転職を成功させましょう

完全な未経験、そして第二新卒という立場から戦略コンサルタントを目指すことは容易ではありませんが、チャンスは十分にあります。まずは、戦略コンサルタントの求人募集をリサーチして、転職先で求められるスキルや経験、知識を理解し、自分に足りない部分を補いましょう。

求人のリサーチには、スキルの可視化もできるWARCエージェントを活用するのもオススメです。困ったときはキャリアアドバイザーのサポートも受けられるため、安心して転職活動を進めることができます。しっかりと事前準備をしつつ、戦略コンサルタントへの転職を成功させましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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