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「内部監査って実際どんな仕事?将来性はあるの?」とお悩みの方も多いでしょう。内部監査は会社のリスクを点検し、経営を守る役割を担います。
本記事では、実務の流れや必須スキル、主要資格、年収水準、そしてその先のキャリアを整理しました。内部監査の仕事が自分に合うかどうか確認したい方は最後までチェックしてみてください。
内部監査は単に不備を探すのではなく、会社のリスクを把握し、再発防止に導く仕事です。
ここでは、内部監査の仕事の流れを順に整理します。
内部監査は計画段階がもっとも重要です。まず、どの部署をいつ監査するかを経営陣と協議し、年間の監査スケジュールを組み立てます。
優先順位は、リスクの大きさで決めるのが基本です。J-SOX(内部統制報告制度)やコンプライアンス対応は、企業への影響が大きいため優先されやすい分野となります。
次に、監査の目的や範囲、確認方法を明確にし、必要な資料やヒアリング項目を整理します。この段階で評価基準を具体化しておくと、後の指摘が感覚的にならず、納得感のある説明につながるでしょう。
内部監査は確認して終わりではなく、改善が実行されるところまでが仕事です。
対象部署へ規程やマニュアル、承認記録などの資料を依頼した後、現場訪問やオンライン面談を行い実際の業務運用がルール通りに行われているかを確認します。
ヒアリングでは事実関係を丁寧に整理し、なぜその運用になっているのか背景まで掘り下げます。
問題点が見つかった場合は、影響度や原因、再発リスクをまとめ、経営陣向けの報告書を作成します。さらに改善計画を策定し、期限と担当者を明確にしたうえで進捗をフォローする流れです。
このフォローまで完了して初めて、内部監査は企業価値の向上に貢献する機能として評価されます。
内部監査の仕事に求められるのは専門知識だけではありません。現場と経営をつなぎ、改善を動かせる「総合力」が求められます。
ここでは、4つの必須スキルを整理して紹介します。
内部監査は、対話の仕事ともいえます。監査では資料確認だけでなく、現場担当者へのヒアリングが欠かせません。相手に警戒されれば、本音や実態は見えてこないため、まずは信頼関係を築く姿勢が重要となります。
指摘事項を伝える場面でも、責めるのではなく事実と改善の方向性を冷静に説明する力が求められます。経営陣への報告では、専門的な内容を分かりやすく要約する力も必要です。そのため、立場の異なる相手と建設的に対話できる人ほど、内部監査で成果を出しやすいといえるでしょう。
内部監査は事実を論理的に整理する仕事です。集めた資料やヒアリング内容から、問題の有無だけでなく「なぜ起きたのか」を読み解き分析する必要があります。
承認手続きが守られていない場合、単なるミスなのか、仕組みに無理があるのかを見極めます。表面的な事象にとどまらず、原因と影響を構造的に整理する力が求められるでしょう。数字やデータを扱う場面も多いため、経理や法務の経験は強みになります。論理的に考え、根拠をもって説明できる人ほど適性が高い分野です。
内部監査において土台となるのが倫理観です。企業活動の適正性を確認する立場である以上、公平で中立な姿勢が欠かせません。上司や経営層に対しても、必要であれば是正を提言する覚悟が求められます。
内部監査はときに不都合な事実を指摘する役割も担います。その際、私情や圧力に左右されず、事実に基づいて判断できるかが問われるでしょう。強い責任感と誠実さがあってこそ、信頼される監査担当者になれます。
内部監査は調整業務の連続です。監査指摘を出しても、現場が動かなければ改善は進みません。改善策を実行可能な内容に落とし込み、現場と合意形成を図る調整力が重要となります。
ときには経営方針と現場の実態の間で板挟みになる場面もあるでしょう。そのなかで双方の意図を整理し、現実的な着地点を見つけるのが内部監査の役割です。対立を生まずに前へ進める調整力が、組織内での信頼につながります。
内部監査でキャリアを広げたいなら資格取得は大きな武器になります。とくに上場企業や大手企業では、専門資格の有無が評価や年収に直結する場面も少なくありません。
ここでは代表的な資格の特徴を整理します。
資格 | 難易度 | 英語 | 年収UP | おすすめ |
|---|---|---|---|---|
CIA | ★★★★☆ | 必須 | +100万 | グローバル企業 |
QIA | ★☆☆☆☆ | 不要 | +30万 | 初心者・未経験 |
CRMA | ★★★☆☆ | 必須 | +80万 | リスク管理特化 |
内部監査で本気でキャリアを築くならCIAは最有力資格です。米国のIIA(内部監査人協会)が認定する国際資格で、世界的な標準資格として位置づけられています。
試験は内部監査の基本・個々の内部監査業務・内部監査部門の3パート構成で、内部統制やIT監査、リスク管理など幅広い知識が問われます。難易度は決して低くありませんが、その分専門性の証明としての価値は高いです。
グローバル企業や上場企業では必須級とされるケースもあり、転職市場でも評価が安定しています。長期的に内部監査を軸に据えるなら、最優先で検討すべき資格といえるでしょう。
内部監査の第一歩として挑戦しやすいのがQIAです。日本内部監査協会が認定する資格で、所定講習の受講と論文提出により取得できます。
試験型ではないため、実務未経験者や社内異動を目指す人でも取り組みやすい点が特徴です。内部監査の基本概念や手続きの理解を体系的に学べるため、基礎固めとして有効でしょう。CIA取得を見据えた準備段階として活用する人も少なくありません。「まずは肩書きを持ちたい」という段階に適した資格です。
近年注目度が高まっているのがCRMAです。これはCIA取得者向けの上位資格で、リスク管理やガバナンス評価に特化しています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)やIT投資が拡大するなか、リスク管理の重要性は年々増加中です。金融機関やIT企業では、リスク評価能力が直接的に経営判断へ影響を与えるため、取得していると有利になるでしょう。内部監査の中でも、より戦略的な役割を担いたい人には相性の良い資格です。専門性で差別化を図るなら、有力な選択肢となるでしょう。
dodaの調査によれば、内部監査の平均年収は746万円で、「企画/管理」系職種の中でも高収入です。年収の分布は以下のとおりです。

引用:doda 職種図鑑 内部監査とはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説
年収帯で見ると、最も割合が高いのは1,000万円以上で全体の22%を占めています。次いで多いのが400万円台と600万円台で、それぞれ14%という構成です。
内部監査は、冷静さとバランス感覚を持てる人に向いています。専門知識以上に、立場の違う人の間に立てるかどうかが適性を分けるでしょう。
ここでは、向いている人と向いていない人の特徴を整理します。
物事を客観的に見られる人は内部監査に適性があります。感情に流されず、事実と根拠をもとに判断できる姿勢が重要です。
また、内部監査は改善を前に進める役割を担うため、相手の立場を尊重しながら指摘できる人も強みを発揮します。そのため、対話を重ねながら合意形成を図れる調整力も欠かせません。
さらに、地道な資料確認や検証作業を丁寧に続けられる粘り強さも必要です。論理的思考と誠実さを併せ持つ人ほど、信頼される監査担当者になれるでしょう。
一方で、感情的に判断しやすい人は苦労する場面が多くなるでしょう。監査では時に厳しい指摘を行うため、批判と受け取られることもあります。その際に冷静さを保てないと、関係性が悪化しやすいでしょう。
また、曖昧な状況を放置してしまう人も向いているとはいえません。内部監査では小さな違和感を見逃さず、背景まで掘り下げる姿勢が求められます。
さらに、経営と現場の間に立つ役割を避けたい人も適性は低いでしょう。対立を恐れず、建設的に調整できるかが分かれ目になります。
内部監査の経験を積むと、次のようなキャリアが考えられます。全社を横断して業務やリスクを理解する立場だからこそ、経営に近いポジションや専門性を活かす分野へ広がりやすいのが特徴です。
まず考えられるのが、監査役やCFO候補といった経営ポジションです。内部監査では、各部門の統制状況やリスク構造を横断的に把握します。その経験は、企業全体を監督する監査役の役割と親和性が高いといえるでしょう。
また、財務や資金管理への理解を深めれば、CFO候補として評価される可能性もあります。上場企業では、内部統制やガバナンスへの深い理解は経営層に不可欠です。経営に関与したい人にとって、有力な選択肢の一つになります。
コンサルティング会社や監査法人への転身も視野に入ります。内部監査で培った統制評価やリスク分析のスキルは、外部支援の現場で高く評価されるでしょう。
企業内部の実務を理解している点は、大きな強みになります。より多くの企業や業界を経験したい人にとって、このキャリアパスは魅力的な選択肢です。専門性を広げ、市場価値を高めたい場合に有効な進路といえるでしょう。
経営企画やリスク管理部門へのキャリアも考えられます。内部監査では会社全体を俯瞰して課題を整理する力が養われ、その視点は中長期戦略の立案や投資判断にも活かせるでしょう。
リスク管理部門では、リスクの特定や評価手法の知識がそのまま役立ちます。新規事業やDX推進の場面でも、リスクと機会を整理できる力は重要です。経営に近い立場で意思決定に関わりたい人に適したキャリアパスです。
内部監査は、会社全体を見渡しながら経営を支える重要な役割です。仕事内容や必要なスキル、資格、キャリアパスを理解すれば、自分に合うかどうかの判断軸が明確になります。まずは社内の内部監査部門の業務内容を調べる、関連資格の学習を始めるなど、小さな行動から始めてみましょう。一歩踏み出すことで、経営に近いキャリアへの道が現実的な選択肢になります。
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