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CFOの仕事内容と責任、役割|財務担当者との比較、必要なスキルについて解説

2023/12/04 更新

CFOは、企業の財務パフォーマンス向上や上場、M&Aにおいて重要な役割を果たす注目のポジションです。

今回は、CFOの実際の仕事内容や役割、責任範囲について紹介します。また、CFOとしての役割や求められるスキル、就任方法についても解説しますので、キャリアパスの設計に役立てていただければと思います。

CFO(最高財務責任者)とは

CFOは「Chief Financial Officer」の略語その名の通り、最高財務責任者を指します。CFOは組織内で財務および経理に焦点を当てた業務を統括し、取締役会や経営陣に対して財務関連の戦略を提供します。

最初はアメリカの企業で、取締役会や理事会の監督下で財務に関する業務を統括する役職として登場しました。しかし、現在では欧米企業では、CFOは財務を経営戦略に結びつける重要な経営者であり、CEO(最高経営責任者)と同じくらいの地位を持つことが一般的です。世界のトレンドに合わせて、日本の企業でも、国際的な財務管理を推進できるCFOを重要なポジションとして設けることが増えています。

CFOを配置する理由

企業がCFOを配置する主要な理由の一つは、資金調達です。財務は企業にとって資本を調達し、事業運営に必要な資金を確保するために不可欠だったからです。しかし、日本ではバブル崩壊以降、従来の金融機関からの融資だけでは資金調達が難しい状況が続いています。そのため、市場に精通し、投資家との強力なつながりを持つCFOが、財務面で資金調達を主導し、企業の成長を促進する鍵として注目されるようになりました。

財務部長との違いは?

税務や経理などの役職として、財務部長も存在しますが、財務部長は通常、企業の社員として雇用されることが一般的です。一方で、CFOは経営陣の一員として位置づけられ、企業の方針や経営戦略を包括的に把握し、税務や経理などを統括します。また、先述の通り、CFOには市場関係者や投資家などとの幅広いコネクションがあるため、外部から採用されるケースが多いのも特徴です。

CFOとCOOの違いは?

COOとCFOは両方とも企業の経営陣の一員で最高執行責任者を示しますが、担当分野は異なります。 COOは会社の方針に基づいた業務の実行に責任を負い、CFOは財務およびバックオフィスに関連する責任を担当します。

CFOとCEOの違いは?

CEOは企業の最高経営責任者であり、意思決定を行う代表者としての役割を果たします。 一方、CFOは財務、経理などの分野においてCEOの意思決定を支援し、ビジネスパートナーとしての役割があります。

CFOの高度な専門知識と洞察力は、企業の資金、価値、現状、および将来性に関する情報を提供し、経営方針の決定に重要な要素といえるでしょう。

CFOの役割と職務内容

CFOは主に財務および経理を中心に、会社経営を推進します。CFOの詳細な職務内容は以下のとおりです。

【CFOの役割】

  1. 資金調達
  2. 財務戦略の策定
  3. 内部統制の整備(上場へ向けて)
  4. 証券会社や監査法人との交渉

1.資金調達

CFOの役割の一つは企業の資金調達を管理することで、その過程で以下のような方法が使用されます。

  • 金融機関からの融資を通じた資金調達
  • 投資家やベンチャーキャピタルからの出資を募る手段

どちらの方法も、交渉を通じて資金を調達する必要があり、この際に交渉力が求められます。経験と知識に裏打ちされたCFOは、交渉の成功に向けて出資者や条件の選定、企業の強みや市場成長の証拠、返済計画など、交渉の要点を効果的に取り決めることができます。

2.財務戦略の策定

CFOは、事業のステップアップや黒字化、新規事業の立ち上げ、事業転換など、重要な局面で財務戦略を策定するのに大きく貢献します。また、現在の財務状況の分析、将来の経営見通し、リスク評価も担います。その後、情報をもとに、以下のような戦略を策定します。

  • 選択と集中を強化した予算配分
  • 利益率向上のための施策
  • 効果的なコスト削減策
  • KPI(主要業績指標)、KGI(主要業績目標)など、数値の再評価

CFOは、これらの財務戦略を立案し、企業の目標達成に向けて提案を行います。

3.内部統制の整備(上場へ向けて)

企業が上場を目指す場合、CFOは金融商品取引法で定められた内部統制報告制度に適合し、上場後に必要な財務諸表の準備などを担当します。内部統制報告制度の目的は、財務報告の信頼性を確保し、業務の効率性と有効性を向上させるためのルールや仕組みを確立することです。これに従い、適切なシステムを整備し、現行の仕組みを改善する必要がある場合、CFOはそれに取り組む必要があります。

4.証券会社や監査法人との交渉

CFOは企業が上場を目指す際、証券会社や監査法人との重要な交渉を担当します。

企業は上場前に監査法人による財務諸表や内部統制の監査を受ける必要があります。また、株式の販売や引受けの審査、上場手続きに関して証券会社との折衝が頻繁に行われます。 CFOは各機関の担当者との交渉を有利に進め、株式の引受けと監査を成功させ、スムーズに上場できるように万全の準備を整える役割があるのです。

CFOに必要なスキルとは?

会社の未来や運営に重要な影響を与えるCFOには、高度な専門知識とスキルが要求されます。

【CFOに必要なスキル】

  1. 財務、経理、税務に関する専門知識
  2. マネジメントの能力
  3. 経営者としての判断力

財務、経理、税務に関する専門知識

CFO業務を遂行するためには、財務、経理、税務などの分野で高い専門知識が必要です。公認会計士やMBAの資格を持つことが、CFOのポジションに就く際の条件となる場合もあります。さらに、資金調達の際には金融機関だけでなく、投資家との交渉も含まれることが予想されます。したがって、財務状況だけでなく、事業の成長潜在力、リターンの見通し、会社の方針、将来性などを考慮して、投資価値のある事業を有効だと証明する必要があります。これには財務、経理、税務に関する深い知識と専門知識が不可欠です。

同様に、財務戦略の提案や上場に向けた業務を進める際にも、関連法令などの包括的で深い専門知識がなければ、実行可能な戦略を立案したり、各種監査をクリアすることが難しくなります。

マネジメントの能力

CFOは企業活動をマネジメントするため、主に財務と経理を中心に担当し、経営陣の一員としての役割を果たします。財務戦略において、財務と経理の業務を向上させるだけでなく、実際に経営に影響を及ぼす提案を行う必要があり、キャッシュフローの管理と予測、リスクマネジメントもその一環です。

さらに、ファイナンス管理に加えて、人事や総務など、企業のコーポレート機能全体を統括する場合もあります。そのため、各部門の協力と強化を促進するために、強力なマネジメント能力が要求されます。

経営者としての判断力

前述の通り、CFOは企業の経営陣の一員であり、企業の方向性を決定し、運営する役割を果たします。このため、CEOと同様に会社全体を統括し、判断力とリーダーシップが必要です。資金の管理、資源の分配、投資戦略などの意思決定において、CFOの判断と意見は特に重要視されます。

CFOになるには?

CFOの職に就くための選択肢は主に2つあります。

【CFOになる方法】

  1. 会社内で昇進する
  2. 他企業に転職する

会社内で昇進する

CFOのポジションに就くためには、自社内で長らく財務や経理に従事してきた社員が昇進することが一般的です。財務や会計の領域での経験がある場合、社内でCFOの職に進むために実績を築く機会が多いでしょう。

他企業に転職する

CFOになるためには、財務や経理に関連する実務経験を積みながら転職するのもオススメです。実際に、公認会計士や監査法人、金融機関での経験からCFOにキャリアチェンジするケースも増えています。

ただし、CFOの職位には高度な専門知識と経験が要求されるため、関連分野での職務経験がないと入りにくくなります。財務・経理に関するキャリアを積んでいない場合、異なる分野での職歴からCFOに転職するのは難しいと考えておきましょう。

CFOを目指すなら転職エージェントの利用がおすすめ

CFOの職位に就くには現職での昇進や他の企業への転職が有効です。財務・経理関連の職を探しているなら、転職エージェントを利用してみましょう。

特に管理部門に特化した転職エージェントは、財務・経理のリーダーシップ職やマネジメント職の求人情報が豊富に掲載されています。掲載されている企業は異なる業界や規模から選ぶことができ、自分の希望に合った転職先を見つけられるでしょう。

自身の経験や関心に合った職場を見つけたい方にオススメです。

CFOのキャリアを目指そう

コーポレートファイナンス管理の健全性や経営の向上、上場などの重要な局面において鍵を握るCFOは、日本企業内でますます重要な役割を果たすことが予測されます。

CFOへの道を歩むためには、必要とされる知識やスキルを習得し、資格を取得するための努力が必要です。また、キャリアの発展を促進するためには、関係者とのネットワーク構築や転職の機会を見逃さないよう、常に備えておくことが重要でしょう。

大変なことも多いですが、CFOになれば自身の市場価値が上がります。ぜひCFOを目指してみてください。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。