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2024/05/02 更新

USCPAとは?CFOに役立つ理由やキャリアパス、資格取得の手順を解説

USCPA(米国公認会計士)は、アメリカ合衆国の公認会計士資格です。CFOを目指す方にとって、USCPAは国際的に通用する会計士資格として大きな武器となります。

この記事では、USCPAの概要からCFOを目指す上でのキャリアパス、資格取得までの具体的な手順やおすすめの勉強方法について解説します。

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USCPAとは?

USCPAは、全米で統一された試験に合格することで取得できる米国公認会計士です。英語の統一試験に合格すると取得でき、日本でも受験できます。この資格を持つと、米国だけでなく協定を結んでいるカナダ、オーストラリア、スコットランドなどの国々でも、追加の研修を受ければ現地の会計士として仕事をすることが可能です。

企業のグローバルなキャリアアップに大きく貢献できるので、財務監査や税務業務を行うCPAを目指す人にとって、武器となる資格と言えるでしょう。

USCPAが国際的に認められる理由

USCPAはアメリカ合衆国で唯一の国家資格であり、試験の難易度も高いです。資格の取得には厳格な審査基準があり、国際的にも高い評価を受けています。

そのため、USCPAの試験に合格すれば「高度な会計・監査の専門知識」と「英語力」を兼ね備えている人材と認識され、国際的に認められることに繋がります。

USCPAがCFOを目指すのに最適な理由

CFOを目指す方にとって、USCPAの取得はキャリアアップの大きな武器となります。この章では、USCPAがCFOに向いている3つの理由について詳しく解説します。

会計・監査・税務の高度な専門知識の習得

USCPAの試験範囲は、財務会計・監査・税務など、CFOに求められる知識を幅広くカバーしています。合格するためには膨大な量の知識を身につける必要があり、その過程で高度な専門性を身につけることができるでしょう。企業の財務状況を適切に把握し、的確な経営判断を下すためには、最適なスキルと言えます。これらの知識があれば、財務諸表を正しく読み解くことができ、企業の収益性や資金繰りを的確に分析することが可能です。そのため、CFOを目指す上でUSCPAを取得しておけば、企業に採用された際に重宝される人材となるでしょう。

実践的な英語力の向上

USCPAの試験は全て英語で行われます。受験者は、実践的なビジネス英語力を身につける機会になりますよ。英語力の高さは、グローバル企業で活躍するCFOに欠かせない要素となっています。グローバル企業では、財務データや経営情報を英語で共有する必要があるためです。英語力があれば、海外拠点との円滑なコミュニケーションが可能となり、グループ全体の経営判断に貢献できます。試験の準備をしつつ、仕事で必要なスキルも身に付けられるよう意識しましょう。

グローバルに通用する会計士資格である

先述の通り、USCPAはアメリカのみならず、国際的に高い評価を受けている資格です。そのため、グローバル企業に就職する際の強みとなり、海外での活躍の場が広がります。また、グローバル企業では資本の移動が国内外で活発に行われるため、グローバルスタンダードに則した会計処理能力が求められますが、USCPAはその要件を満たす資格です。勤めたい企業が海外進出をしている場合、USCPAを持っていることはCFOを目指す方にとって、大きな強みとなるでしょう。

USCPA取得者のCFOとしてのキャリアパス

USCPAを取得すれば、どのような企業のCFOを目指せるのでしょうか。この章では、外資系、日系グローバル企業、ベンチャー企業のCFOを目指す際のUSCPAの価値について解説します。

外資系企業のCFOを目指す

外資系の企業では、グローバル規模で標準化された会計基準に基づいた、適切な財務報告を行うことが主な役割となります。そのため、USCPAの取得はCFOにとって強みとなるでしょう。

具体的な役割は、海外拠点を含む全グループ会社の財務データを収集・統合し、連結財務諸表を作成することです。また、国際会計基準への高い理解度を活かし、グループ全体の会計方針を統一するとともに、内部統制の強化にも貢献することが可能です。

加えて、資金調達や企業買収など、多国籍企業ならではの高度な財務戦略の立案・実行においても、中心的役割を果たすことが期待されています。USCPAの専門知識とグローバルな視点が要求される外資系企業では、CFOにとってUSCPAの取得は大きな武器となるでしょう。

日系グローバル企業のCFOを目指す

近年、グローバル化が進む日本企業でも、USCPAを持つCFOが求められるようになっています。グローバル企業のCFOを目指す場合、USCPAの資格を保持していれば海外子会社への出向時に強みとなります。英語力とグローバル規模の会計処理能力を武器に、現地経営陣との綿密なコミュニケーションを図りながら、企業の運営をサポートすることが可能です。具体的には、海外子会社を含む全社の財務データを正確に把握・分析し、経営陣に対して適切な経営判断の材料を提供することができます。また、M&Aや資金調達などの重要な財務施策についても、USCPAの専門知識を元にした的確な提言ができるでしょう。

そのため、海外での事業展開が活発な日系グローバル企業で活躍できると言えます。

ベンチャー企業のCFOを目指す

ベンチャー企業では、国際的に認められているUSCPAを持つCFOが、海外投資家からの信頼を得やすいと期待されています。そのため、グローバルに活躍できる優秀な人材が求められているのです。

さらに、ベンチャー企業では設立当初から適切な会計処理や、内部統制の整備が求められるのが一般的です。具体的には、事業の成長段階に応じた適切な財務戦略を立案・実行し、資金繰りを安定させながら将来の持続的な発展をサポートすることが期待されています。

USCPAの資格を保持していれば、高い専門性を活かして企業の財務戦略に貢献することが可能になるでしょう。

USCPAを活かしたCFO以外のキャリアパス

USCPAを生かしたキャリアパスには、CFO以外にも様々な選択肢があります。この章では、USCPA取得者の監査法人や会計事務所・コンサルティングファーム・事業会社の経営や財務企画でのキャリアパスについて、ご紹介します。

監査法人・会計事務所での専門的キャリア

USCPAの資格を活かして、監査法人や会計事務所で活躍する道もあります。USCPAは、財務管理に関する専門的な知識を幅広く持っているため、監査業務や税務業務にも携わることが可能です。

監査法人・会計事務所では、企業の財務状況を詳細に把握することが必要とされます。

大手監査法人に所属すれば、上場企業の監査に従事することとなり、資本市場における会計実務の最先端で活躍することが可能です。一方、中小企業向けの会計事務所であれば、経営者とのコミュニケーションを密に取りながら、経営課題に即した実践的なアドバイスを提供しサポート役を担うことになります。このように、専門家として客観的な立場から企業のサポート役として活躍できるでしょう。

コンサルティングファームでの戦略コンサルタント

USCPAの資格を取得すれば、コンサルティングファームでの戦略コンサルタントとして活躍することが可能です。USCPAの資格保持者は、企業の事業戦略や経営改革を提言する際、M&Aやリストラなどの施策が、財務に与える影響を細かく検証し分析できるでしょう。これを元に、グローバル企業のアドバイザリー業務として活躍することが可能です。そのため、企業の経営を担う上層部の相談相手として、重要な役割を果たすことができます。

事業会社の経営企画・財務企画

USCPAは、事業会社の経営企画や財務企画部門でも大いに力を発揮します。経営企画では、企業の中長期ビジョンやグループ経営戦略の立案に参画し、経営者の意思決定を財務面から補佐します。また、財務企画部門に籍を置けば、資金調達計画の策定や資金繰り管理などの実務を通じて、企業経営の要であるキャッシュマネジメントに携わることができるでしょう。

例えば、大手製造業の場合、グローバルビジネスのファイナンス面を総合的に管轄できる重要な役割が期待されます。中堅・中小企業であれば、経営層に近い立場から経営課題に向き合い、企業を支えることが可能です。

USCPAの資格取得までのステップ

国内・海外問わず、幅広い活躍ができるUSCPAの資格は、どのようにして取得するのでしょうか?ここでは、USCPAの資格取得におけるステップを紹介します。試験に向けた勉強から受験にまつわる手続き、合否の確認まで、具体的にまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。

試験に向けた勉強

USCPAの試験は「FAR(財務会計)」、「BEC(企業経営環境・経営概念)」、「REG(諸法規)」、「AUD(監査および諸手続き)」の4つの科目から構成されています。以下に、おすすめの勉強方法を紹介しているので、参考にしてくださいね。

おすすめの勉強方法

USCPAは科目ごとに特徴があります。勉強方法と合わせて、科目の特徴を抑え効率的に勉強することがポイントです。

科目

特徴と勉強のポイント

FAR(財務会計)

・ボリュームが比較的多い科目
・内容的に、日商簿記1級・公認会計士短答レベルの知識に近い

BEC(企業経営環境・経営概念)

・ボリュームが最も少ない科目
・網羅的に勉強しつつ、得点比率の高い部分を落とさないよう対策する

REG(諸法規)

・抑えるべき主題が多く、ボリュームが最も多い科目

・アメリカの税法・ビジネス法や数字など覚えるべき項目が多い

・応用問題も多いため、ただ暗記するだけでなく内容の理解が求められる

AUD(監査および諸手続き)

・試験問題の問題文の量が多く、英語の読解力も必要となる科目

・他の3科目を一通り勉強した後に学習するのがおすすめ

必要な受験手続き

USCPAの資格を受験するには、日本国内にいてもアラスカ州に出願する必要があります。ここでは必要な手続きについて、順を追って紹介します。

  1. 学歴審査

    USCPAの受験資格を満たしているかの学歴審査を受けます。学歴審査には、1〜2ヶ月ほどかかります。

  2. 出願手続き

    学歴審査に合格すると、出願手続きが可能になります。出願には、指定の書類の提出や受験料の支払いが必要です。

  3. 受験票の受け取り

    出願手続きが受理されると受験票が届きます。受験票は、発行日から6ヶ月間の有効期限が設けられているため、期限内に試験を受けましょう。試験を受けるためには、受験したい会場の座席を自分で確保しなければなりません。規定に則り、希望する会場の座席確保のため、手続きをしておきましょう。日本で受験する場合は、科目ごとに追加料金が必要になります。

試験の流れと合否確認

試験はそれぞれの科目ごとで受験することが可能です。最終的に4科目全て合格すれば、USCPAの資格が取得できます。ただし、1科目の合格有効期限は18ヶ月なので、有効期限内に4つすべての試験を通過しなければなりません。

試験の合否は、受験の1ヶ月後位に発表されます。合否についての通知は来ないため、自身で「NASBA(全米会計委員会)の公式サイト」にアクセスし、確認しましょう。

USCPAを取得してキャリアに活かそう

USCPAは、CFOを目指す人はもちろん、監査法人やコンサルティングファームなど、幅広い分野のキャリアパスを開いてくれる価値ある資格です。国際的に通用する会計・財務の高度な知識と英語力を身につけることができますよ。将来のキャリアアップに向けて、ぜひUSCPAの取得を目指してみてはいかがでしょうか。

IT技術の進化は日進月歩です。情報システム(情シス)の現場で働く人々は、常に最新の知識や技術を身に付けていくことが欠かせません。

しかしながら、具体的にどのような勉強を、どのように続けていけばよいのか分からないという声も多いのが実情です。

この記事では、情シスの仕事をしている方・情シスに転職を考えている方にオススメの勉強方法を解説します。仕事に必要な知識や勉強を続けるメリットについても解説するので、参考にしてください。

情シスが勉強し続けるメリット

勉強の継続は、情シスで働く方にとってメリットしかありません。特にメリットとされている3点について以下に解説します。

最新の技術トレンドが習得でき業務効率が上がる

情シスの仕事に就いてからも勉強を続けると、常に最新の技術を習得できるのが最大のメリットです。最新の技術を用いると効率よく仕事ができます。業務のスピードだけでなく、自分自身の評価も上がる可能性も高くなるでしょう。

未経験で情シスの仕事に就いた場合は、情報機器やセキュリティ等、ITの基礎知識から身に付ける必要があります。未経験の場合は実務を通してスキルを磨くと同時に、IT関連の初心者向け書籍を読むのがオススメです。

キャリアアップと転職機会の拡大

情シスで働く方の中には、キャリアアップや転職のために勉強する方もいます。キャリアアップのためなら、現在のスキル・経験・職場での立場を把握したうえで、さらに知識量を増やす勉強をしましょう。

転職のためなら、情シス未経験者と経験者で勉強するべき内容が異なります。未経験者の場合は、情シスの仕事に求められる基本的な知識を身に付ける勉強をしましょう。情シスへの転職求人は即戦力を求めるケースが多いので、経験者の場合は仕事の専門性を高める勉強をするのがオススメです。

スキル向上によって人材の市場価値の向上

情シスの仕事もスキルアップすると、人材としての市場価値が高まります。市場価値が高まると、給与や年収を上げたり、転職活動したりする際に有利に働くでしょう。自分の市場価値を高めるには、以下の3点を高めるのを意識して勉強するのが大切です。

  • 専門性を高めてスペシャリストを目指す
  • 情シスに必要な知識やスキルを全体にレベルアップさせる
  • 情シスとは違う職種の知識を身に付けて希少性を高める

情シスと組み合わせるなら、経理や人事などバックオフィス系の職種がよいでしょう。また、自分の市場価値を高めておくと、キャリアパスを描きやすくなるのもメリットです。

情シスに必要な知識

情シスの仕事をするには、多くの知識が必要です。中でも、特に必要な知識を8点取り上げて解説するので、参考にしてください。

ITの基礎知識(ハードウェア、ネットワーク、OS等)

情シスの仕事をするには、ITの基礎知識が欠かせません。特に、以下に挙げる項目の知識は確実に身に付けておきましょう。

  • PCを構成するパーツ(ハードウェア)
  • PCのソフトウェア
  • OSの種類と特徴
  • Officeなど一般的なアプリケーション
  • ネットワーク
  • ping・ipconfig・Tracert等のコマンド
  • クラウドシステム

コマンドの知識は、社内ネットワークのほか、サーバー管理・PC設・パッチ処理にも役立ちます。近年は企業でも主流になってきているので、クラウドシステムの知識も必須です。

プログラミングやデータベース理論

自社でシステム開発・管理をしている企業で働く場合は、データベース・サーバー知識が必要です。特に、データベースエンジニアは、データベースの設計から開発・管理・運用・保守まで担当します。サーバーの知識は、社内システムやIT機器の管理・運用を担当するのに欠かせません。

プログラム・ソフトウェアの企画や設計を担当する場合は、プログラミング言語やデータベースの知識が必須です。JavaScript・Java・SQLはよく使われているので、しっかり勉強しておきましょう。SQLはデータベースの操作に必要な言語です。

ヘルプデスクの運用

ヘルプデスクの運用では、PCの操作方法、Office系ソフト、ネットワークに関する基本的な知識とスキルが必要です。問い合わせ内容をExcelで整理したり、ソフトウェアのインストールやPC周辺機器の接続方法についての問い合わせに対応することも多いです。これらの技術的な問題だけでなく、ユーザーに対する明確で親切な説明が求められるため、コミュニケーションスキルも重要です。

実務経験を積むことは有効ですが、オンラインコースやIT系の資格取得を目指す勉強もおすすめします。例えば、MicrosoftやCiscoの認定資格は、ヘルプデスクで必要とされる技術知識を体系的に学べます。また、シミュレーションソフトウェアを使用したトレーニングは、実際のトラブルシューティングを想定した演習を提供し、現場での対応力を高める助けとなります。

プロジェクトマネジメントとビジネス知識

プロジェクトマネジメントとは、現在使える経費や人員を活用してプロジェクトを成功させる活動を意味します。情シスはコストがかかる部門とみなす企業が多く、予算も人員も多く割いてもらえないケースが多いのが事実です。

プロジェクトマネージャーを担当する方は、積極的にプロジェクトマネジメント能力を身に付けましょう。「情報処理技術者プロジェクトマネージャー」の資格を目指すのもオススメです。

情シスは、企業の情報化を支える重要な役割を担っています。ITを活用して業務効率化やビジネスモデル変革を実現するためには、経営層の意向を汲み取り、ビジネスニーズを的確に捉える必要があります。つまり、企業経営やビジネスモデルに関する幅広い知識が求められるのです。

プロジェクトマネジメントとビジネス知識の両面を学んでおくと、情シス部門でより高い貢献が可能になるでしょう。

セキュリティやコンプライアンスなどの法的知識

IT化が進む現代社会では、IT機器やネットワークのウイルス感染・情報漏洩・不正アクセスなどへの対策は非常に重要です。情シスの担当者は、仕事の最重要事項と認識し、常に新しい情報を収集しながら対応策を学び続ける必要があります。

加えて、情シスも実際に仕事をする際は、社内コンプライアンスや法律を遵守しなければなりません。法務の知識があると、契約書の内容を情シスの方だけで理解したり、リスクを未然に防いだりできます。また、近年は個人情報保護法・日本版SOX法・不正アクセス禁止法など、、情シスの職員が知っておくべきシステム関係の法律が増えているのも事実です。近年求められるセキュリティ対策に関する知識を以下に挙げます。

  • マルウェア対策、パッチ適用の重要性
  • ファイアウォールや侵入検知システムの設定と運用
  • 暗号化によるデータ保護
  • アクセス制御、ID・パスワード管理
  • インシデント発生時の初動対応

クラウドやDevOpsなどの新しい技術動向

情シスの仕事に就いたら、常に新しい技術の情報をチェックするようにしましょう。新しい技術はクラウドシステムのようなIT系のものだけでなく、DevOpsのように担当者同士の連携など、仕事の進め方に関するものもあります。

DXの潮流が本格化したのは、2015年(平成27年)頃からといわれています。DXの潮流本格化に伴い、情報システム部門の役割も大きく変化してきました。従来は社内システムの構築・運用が主要な任務でしたが、DX時代には企業の転換をけん引する存在が求められるようになったのです。

具体的には、クラウドコンピューティングやDevOpsなど、新しいIT技術動向を積極的に取り入れるようになった点が挙げられます。情シスの方も経営層の意向を踏まえ、デジタル技術によるビジネスモデル改革を主導できる力が必要不可欠になってきました。

つまり、情報システム部門には、技術動向の把握はもちろん、ビジネスへの深い理解と経営陣とのコミュニケーション能力が一層求められる時代になったといえます。DXへの対応を通じて、情シス部門は企業の未来を切り拓く重要な役割を担う部署になるでしょう。

コミュニケーションスキルと要件定義能力

情シスの仕事では、同僚・他部署の社員・顧客等さまざまな方と関わる必要があります。コミュニケーションスキルは就職活動の段階から使えるので、学生時代から磨いておきましょう。

要件定義とは、ITシステム開発をする際、システムに取り込みたいものをまとめる作業を意味します。ITシステム開発で一番初めに行うもので、作業の効率化・コスト拡大の抑制のためにも的確な定義の設定が重要です。よい要件定義を設定するなら、以下のスキルを磨きましょう。

  • ユーザーの意図を正確に聞き出し、把握する力
  • 顧客のニーズが実現可能かを判断する力
  • 誰にでも正確に伝わるように要件を文章化する力

業界知識と顧客ニーズの理解

情シスの職場はIT関係の企業ばかりではありません。金融・コンサルタント企業・医療機関などさまざまな業界にあります。同じ情シスでも業界によって情シスへのニーズが異なるので、就職するまでに勉強しておきましょう。

社外の顧客に対してサービス提供や商品販売をする企業で働く場合は、顧客ニーズの理解が必須です。情シスの方には、よいサービスや商品を提供できるよう、取引先企業・時代のニーズの両方を把握する力が求められます。

情シスにおすすめの勉強方法

情シスの勉強方法は、書籍で独学をする以外に、オンラインで学習する方法もあります。また、普段の仕事について自分で振り返ったり、他の専門家からの助言を受けたりするのもよい方法です。この記事では4つの方法を解説するので、自分に合った勉強方法がわからない方は参考にしてください。

オンライン学習サービスの活用

情報システム分野での勉強は一人で続けるのが難しい場合も多くあります。特に未経験者にとっては、適切な学習方法を見つけるのは容易ではありません。特に未経験者の場合は、専門のスクールやオンライン学習サービスを利用するのがおすすめです。

スクールでは、体系的なカリキュラムに基づいた対面形式の講義を受けられます。講師から適切なアドバイスを受けられるため、着実に知識を身につけることができます。一方のオンライン学習は、動画や書籍、ハンズオン形式のコンテンツなどが用意されており、自宅や外出先からでも自分のペースで学習可能です。

どちらも、初心者向けから上級者向けまで多様なコースが用意されています。段階を踏みながら着実にスキルアップできるため、効率的に学習をしたい方におすすめです。

実践を通じた経験の積み重ねと振り返り

現在情シスの仕事をしている方なら、今まで積み重ねた経験の振り返りもオススメです。情シスで活躍するためには、常に学び続ける姿勢が欠かせません。過去の自身の経験や、他社の失敗事例から教訓を学び取ることで、よりレベルの高いスキルと対応力を身に付けられます。

過去に失敗した経験があれば、「なぜ失敗したのか?」「その失敗はどのようにして解決したか?」を考えてみてください。失敗の原因を掘り下げることで、注意を払えるだけでなく、新たな学びにもつながります。

自分の経験以外からも学びたい場合は、情シスの失敗事例を集めて分析している書籍を読んでみましょう。第三者の失敗を知ることで、自身が気付かない視点や新たな気づきを得られる可能性があります。

情シスコンサルの支援を受ける

情シスの部署全体でスキルアップをしたい場合は、情シスコンサルの支援を受けてみてください。情シスコンサルはIT知識・IT戦略・情シス業務のスペシャリストです。自社にあるIT関連の問題を見出し、解決策を提案してもらえます。情シス部門はもちろん、自社全体の効率化・業績向上を達成できる可能性が高まるでしょう。

情シスコンサルは業者によって提供しているサービスが異なるので、サイトなどで業者の情報をよく調べてから申し込むようにしてください。

資格試験を活用した勉強

情シスで働く方が個人で知識量を増やしたりスキルアップしたい場合は、資格試験を目指すのもよい方法です。情シスで役立つ資格試験は、初心者向けから上級者向けまであります。特にオススメなのは、以下のような国家資格です。

対象分野

国家資格の名称

情シス全般

  • ITパスポート
  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者

エンジニア

  • 情報セキュリティスペシャリスト
  • ネットワークスペシャリスト
  • データベーススペシャリスト
  • エンベデッドシステムスペシャリスト
  • システムアーキテクト

マネージャー

  • ITストラテジスト
  • システム監査技術者
  • ITサービスマネージャ
  • プロジェクトマネージャー

ITパスポートは、ビジネスに必要なIT知識やスキルを証明できる資格です。就職活動でも実務でも役立つので、情シスでない方もぜひ取得しましょう。

情シスが参加すべきイベントやセミナーの探し方

情シスの勉強なら、イベントやセミナーに参加する方法もあります。イベントやセミナーはよく開催されているので、ネット検索で情報を探してみましょう。情シスならぜひ参加したいイベント・セミナーの内容は、以下に解説するようなものです。

IT系専門メディアの情報収集

情シスの仕事をするうえで、IT系の情報収集は欠かせません。情報収集の手段としてはWebサイト・新聞・SNSなどもありますが、新しい情報を正確に要領よく集めるには、セミナーやイベントへの参加がオススメです。

IT系に特化したイベントやセミナーは、通年日本全国で行われています。講師もIT界のスペシャリストなど、ハイレベルな方ばかりです。近年はZOOMのようなツールを利用したオンラインセミナーもあるので、受けやすいものを探してください。

勉強会コミュニティへの参加

情シス向けの勉強会やコミュニティも近年、充実してきています。社内SE向け・ひとり情シス向けのどちらもあるので、自分に合うものを探して参加しましょう。勉強会には無料・有料どちらもあり、中には、研修や就職支援を実施しているところもあります。

ひとり情シスの方は、コミュニティに参加しましょう。ひとり情シスの方に特化したコミュニティなら、情報交換をして学び合ったり仕事の悩みを相談したりできます。仲間ができるので、ひとり情シスの方が感じやすい孤立感が解消されるのもメリットです。

企業が主催するイベントの活用

情シス向けのイベントは、企業が主催するものも多いです。企業主催のイベントはITスキルに関するものだけでなく、IT戦略・経営的視点の持ち方・業務改革など幅広いテーマで開催されています。自分に必要な知識を得られるものに参加しましょう。

イベントの開催方法は、リアル・オンラインのどちらもあります。リアルイベントは現地に行く必要がありますが、相談会・IT機器の展示会・参加者同士の交流会を同時実施している場合があるのがポイントです。

WARCエージェントで情シスとしてキャリアアップを目指そう

情シスの仕事でキャリアアップ・年収アップを目指すなら、WARCエージェントに登録しましょう。WARCエージェントには、転職でキャリアアップ・年収アップを目指す方に適したミドルクラス以上の求人が多数集まっています。

WARCエージェントなら、登録料・利用料は無料で、登録後すぐ専門のカウンセラーの面談を受けられるのが強みです。手厚い支援を受けながら転職活動できるうえ、企業からスカウトが来るケースもあるので、短時間で転職できる可能性も高いでしょう。

情シス(情報システム)の悩みはさまざまな工夫で軽減できる

情シスの職員は日頃の業務や問い合わせで忙殺されています。しかし、情シスの抱える悩みはこの記事で紹介したような方法で解消できるので、コストなどと見合わせて、企業ごとに合った方法で対応を図りましょう。

情シスの職員は他部署の職員から、IT関連なら何でも知っていると思われがちです。私用のスマートフォンや家電の相談まで受けさせられている職員もたくさんいます。情シスの悩みを軽減するには、情シスの担当範囲を明確にする・企業全体のITスキルやリテラシーを向上させて自力解決の力を養うなどの対策も重要です。

参考:【2024年版】情シス(情報システム)に強いオススメ転職エージェント9選

参考:【2024年版】情シス(情報システム)のオススメ転職サイト8選

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。