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CFO
2024/05/02 更新

公認会計士からCFOへ転職!キャリアパスや必要なスキルについて解説

企業の最高財務責任者であるCFOは、経理部門を担う役員という立場に加え、資金調達など財務戦略の立案と実行もおこなう重要なポジションです。会計の専門知識がいかせると、公認会計士が目指すキャリアとしても人気が高まっています。

そこで今回は、公認会計士がCFOを目指すメリットをはじめ、どういったスキルや経験が必要になるのか、どのようなキャリアを積めば良いのかなどを紹介します。ぜひ今後のキャリアプランの参考にしてみてください。

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CFOとは何か?公認会計士との関係性

CFO(Chief Financial Officer)とは、財務・経理部門の最高責任者のことを指し、欧米では長い歴史のあるポジションです。しかし、日本では比較的新しいキャリアの一つとなっており、財務の知識がないままCFOを務めているというケースも見受けられます。このような中、近年では公認会計士の新しいキャリアパスとして注目度が高くなっているのがCFOです。今回は、公認会計士がCFOを目指すメリットや必要な知識・スキルなどについて紹介します。

CFOについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

日本企業におけるCFOの必要性の高まり

CFOは、最高財務責任者という名の通り、経営陣の中でも財務を統括します。企業の成長を支える重要な存在です。日本では、バブル崩壊以降、銀行から融資を受けることが難しくなり、資金を調達する手法として投資家などから出資をしてもらう必要性が出てきました。そこで、財務の専門知識や経営者としてのスキルを持ち合わせ、会社の全体像を把握したうえで自社をプレゼンすることのできる、CFOが求められるようになっているのです。

公認会計士との役割の違い

では、公認会計士とCFOの役割の違いは何でしょうか。CFOは、財務・経理・税務など、事業に関する数字の面から経営に参画するため、公認会計士にとって比較的馴染みのあるポジションであるといえます。しかし、CFOの業務は単に数字が読めたり、会計基準がわかったりするだけでは十分であるといえません。経営者の一人であり、財務や会計の知識に加えて、会社の価値を高めるという視点から「必要な戦略を企画し実行する」という役割が求められます。また、全体を把握するため、財務以外にも営業や管理など、様々な部門への理解も必要とされます。

公認会計士がCFOを目指すメリット

近年、CFOのポジションへの転職に興味を持つ公認会計士の数は少なくありません。公認会計士がCFOを目指すメリットには何が挙げられるのでしょうか。大きく3つの点を紹介します。

キャリアの選択肢の拡大

公認会計士から企業のCFOへ転職すると、監査やコンサルティングという第三者の立場ではなく、直接企業の経営に携わることになります。経営者としてのキャリアを持っている公認会計士はまだ多くはないため、他者との差別化という意味では大きなプラスになるでしょう。今後のキャリアに広がりが出ることが期待できます。また、他の企業の経営者や様々な分野の専門家など、公認会計士として働いているときには出会えなかった人と出会えることも、メリットの一つです。

高い報酬と社会的地位

会社の規模にもよりますが、CFOへ転職すると多くの場合監査法人や公認会計士事務所で働くより、高い報酬が期待できます。すでに高い年収を得ている場合は、一時的に下がることも考えられますが、非上場企業であれば、上場を果たした際に大幅にアップする可能性もあるでしょう。若手の公認会計士であれば、主な転職先の中では比較的年収が高い方であるといえます。また、経営に携わり財務を統括する最高責任者という立場から、社会的地位も高く評価される傾向にあります。

経営者としてのスキル習得

CFOは経営陣の一人であるため、経営者としての視点や考え方を学び実践することができます。公認会計士は、財務や会計などの数字には強いといえるものの、経営者に必要なスキルはそれだけではありません。目の前の業務だけでなく、会社全体を俯瞰しながら考えること、自分の判断が自社の経営を大きく左右することなど、サラリーマンのときには得られなかった経験をすることによって、自身の成長につながるでしょう。経営者としての立場と、財務会計のプロフェッショナルとしての立場の双方で自己成長をしていくことができるのは、大きな魅力です。

CFOになるために必要な知識とスキル

CFOは、企業の財務や資金調達という重要な役割を担っていて、CEOにも近い社運を握るポジションです。そのため、財務・経理・税務についての専門知識は必須といえるでしょう。これ以外にも、会社経営の根幹ともいうべき業務を担当するCFOには、以下のような知識やスキルが求められます。

財務戦略の立案・実行能力

一つに、CFOは、経営戦略に基づき、企業の資本効率を上げるために必要な財務戦略を立案・実行する能力が求められます。例えば、資本政策・資金調達などで得た資金の活用について、事業計画に基づく予算配分などについてです。また、ときにM&Aの実行についても検討し実行することもあるでしょう。自社が利益を生み、成長していけるような経営・財務戦略を立てて実行することがCFOの役割です。

資金調達ができても、適切な予算配分を行わなくては、資金はすぐに底をついてしまいます。収益性の分析やコスト管理も行いながら、「将来的に会社がどのようにお金を使っていくべきか?」、を決める能力も必要です。

経営管理に関する知識

一般的な企業の経理・財務担当者とCFOの違いは、経営者としての視点と責任です。経理・財務担当者は会社の資金状況を把握し、経営者に報告することが役割です。一方、CFOは自社の資金状況を把握したうえで、他社の動向や市場でのポジショニングなどを加味し、企業の経営戦略を実現するための戦略を立案・実行します。

そのためには、自身も経営者としての視点を持ち、経営全体を俯瞰することが重要です。企業がお金の面で健全な経営を続けていくために、CFOにはコスト意識やコンプライアンス意識を高く持ち適切な経営判断をしなければなりません。

コミュニケーション力とリーダーシップ

CFOが行う仕事の内容は企業会計と企業財務であり、会社における仕事の中でも専門性が高い内容と言えます。 難しい内容を社員に伝え、納得して業務を実行してもらうためには、わかりやすく伝えるコミュニケーション能力が必要といえるでしょう。

この他、CFOは社内だけではなく、金融機関の担当者・投資家・ベンチャーキャピタルの担当者など社外の人に対しても、自社の財務について協力を仰いだり、そのための適切な説明を行ったりしなければなりません。 自社と社外の人たちの間で信頼関係を積み上げ、信用と安心感を持ってもらえるよう配慮することがCFOの大切な役割です。

コンプライアンス意識

企業の事業活動において、社内コンプライアンスを高めることは大切です。コンプライアンスに対する重要性の認識が不足していると、適切な対策がとれず、社会から信用を失いかねません。社会から信用を失った企業は経営が悪化する可能性が高く、経営者として会社を維持発展させるため、コンプライアンス意識を持つことが必須といえます。

特に昨今、社内規則や労働問題・ハラスメント対策・個人情報の漏洩防止など、コンプライアンスの遵守に重きが置かれる時代です。労務に関する法律や個人情報保護法などの知識をもって、リスクを管理する能力が求められます。

CFOを目指す公認会計士のキャリアパス

公認会計士から、企業のCFOへの転職を目指すケースは少なくありません。むしろ、人気のキャリアパスの一つにもなっています。ただし、CFOは求人数も多くはないうえ、高いスキルを求められます。では、公認会計士が転職してCFOになるためには、どのようなキャリアを積むと良いのでしょうか。

監査法人での経験を活かす

公認会計士の多くが、監査法人からキャリアをスタートさせています。CFOを目指す方が、監査法人で必要な経験を積むには、マネージャーのように責任の大きいポジションを目指しましょう。管理職経験を積むことで、CFOに必要なスキルを得ることができます。マネジメント経験や、クライアントとの交渉などを経験することは、自分の市場価値を高めることに繋がります。転職先の面接でも、強いアピールポイントになるでしょう。

事業会社の財務部門での経験を積む

まずは、企業の財務部門で経験を積んでからCFOを目指すという人もいるでしょう。単体決算・連結決算・税務申告関連業務・M&A・株式の取得など、積める経験は多岐に渡ります。座学ではなく、実務経験を積むことで、より身につきやすいといえます。転職時にアピールできる強みは、多い方が安心です。会計や財務・税務の現場を経験して、後に経営者となったときにも活かせる知識やスキルを身につけましょう。

MBA取得などによるスキルアップ

MBA(Master of Business Administration)を取得することも、キャリアアップに繋がります。MBAは「経営学修士」と呼ばれ、企業の管理者・起業家に必要な知識を総合的に学んだことを証明する学位です。学ぶ過程で知識を得ることはもちろん、特に外資系企業や銀行では、MBAを持っている人への評価が高い傾向にあるため、信用を得やすいというメリットがあります。そのため、CFOを目指したい公認会計士は、MBAの取得によって一定の知識を持っていることで対外的なアピールが可能です。また、MBA取得の過程で幅広い人脈を作ることもでき、将来に活かせるコネクションを形成することも可能です。

公認会計士からCFOへ挑戦

CFOは、公認会計士としての知識だけでなく、経営者の一人として幅広い役割が求められます。難しいポジションですが、その分やりがいも感じられるでしょう。最近では、公認会計士のキャリアパスの一つとしても定着しつつあります。

ただし、CFOへの転職はタイミングも重要です。このようなポジションは、流動的で人気もあることから、いつでも応募できるわけではありません。そのため、常に知識やスキルをアップさせながら、時期を待つことも必要になるでしょう。

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情シス(情報システム)の悩みはさまざまな工夫で軽減できる

情シスの職員は日頃の業務や問い合わせで忙殺されています。しかし、情シスの抱える悩みはこの記事で紹介したような方法で解消できるので、コストなどと見合わせて、企業ごとに合った方法で対応を図りましょう。

情シスの職員は他部署の職員から、IT関連なら何でも知っていると思われがちです。私用のスマートフォンや家電の相談まで受けさせられている職員もたくさんいます。情シスの悩みを軽減するには、情シスの担当範囲を明確にする・企業全体のITスキルやリテラシーを向上させて自力解決の力を養うなどの対策も重要です。

参考:【2024年版】情シス(情報システム)に強いオススメ転職エージェント9選

参考:【2024年版】情シス(情報システム)のオススメ転職サイト8選

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。