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2023/12/31 更新

CFO 年収相場を解説|ベンチャー企業と上場企業、どちらがオススメかも比較しながら紹介

CFOを目指す転職希望者にとって、就任後の年収相場は興味深いポイントです。企業によって年収が異なるため、希望の企業のCFOの年収を知ることは今後の方針を立てる上で重要でしょう。

この記事では、CFOの年収相場や企業ごとの報酬水準について解説します。

CFOについて

CFOのポジションに興味があるなら、その役割や立ち回りを再度確認するのが大切です。他の似たようなポジションとの違いを比較しながら、CFOがどんな役割を果たすかを理解してみましょう。

CFOの責務

CFO(最高財務責任者)は企業における最も重要なポジションの一つで、お金の流れを管理する責任があります。会社の資金を管理し、成長を支えるための財務面でのリーダーシップを担当します。

効率的な資金運用だけでなく、投資家との連携も重要なオールラウンダーです。財務や経理の専門知識だけでなく、外部関係者とのコミュニケーションも重視される立場ともいえるでしょう。

CFOとCEOの違いについて

CFOとCEOという役職は、名前が似ているために混同されがちですが、それぞれ異なる役割を担っています。CFOは財務担当であり、CEO(最高経営責任者)は企業全体の最高責任者としての役割を担います。CEOは事業の方針や長期的な経営戦略に責任があります。

CFOとCEOはどちらも企業の重要な意思決定を行う役職であり、経営陣として緊密な関わりをする点は同じです。

CFO経験者がCEOに増えてきている

近年、日本ではCFOの経験を持つ人物がCEOとして活躍する例が増えています。たとえば、ソニーの現会長兼社長である吉田憲一郎氏や、ルネサスエレクトロニクスでCFOを務めた柴田英利氏、NECの森田隆之氏などがその例です。

長期的な経営戦略を立てる際には、CFOや財務担当者による会社の数字の分析を求められます。将来を見据えた数字の予測を行えるCFOにCEOとして経営全体の責任を任せるケースが今後ますます増えるかもしれません。

CFOの報酬について

CFOの報酬は大きく分けて2つの形態があり、これらを併用して支給されます。

  • 固定報酬
  • 業績連動報酬

固定報酬は月給のように定期的に支払われる給与であり、CFOの基本給と言えます。支給額はCFOの経験や市場価値に応じて決まります。一方の業績連動報酬はCFOの成果や業績に基づいて支払われるインセンティブ形式の報酬です。

これらの2つの報酬を組み合わせることで、CFOのモチベーションを高め、企業の業績向上に貢献します。

企業規模ごとのCFOの年収傾向

CFOの基本的な理解ができたら、実際の年収相場が気になるかもしれません。企業の規模による年収相場を把握し、目指す会社の報酬の傾向を掴みましょう。

企業種別

年収の範囲

ベンチャー企業や新興企業

1,000万円〜2,000万円

中小上場企業

1,800万円〜2,500万円

上場企業(グローバル)

2,000万円半ば〜3,000万円

大企業

2,500万円〜5,000万円

外資系企業

2,500万円〜5,000万円

ベンチャーや新興企業におけるCFOの年収相場は、1,000万円〜2,000万円(※1)とされています。上場の見込みが高い場合、経理や財務の専門知識を持つCFOが多く採用される傾向です。

創業直後の企業と比較すると、年収が最大で2倍ほどアップすることが考えられます。さらに、ストックオプションの付与や非公開の価値も年収には反映されることが多いようです。

(※1)参考:SOICO「CFOの平均年収はいくら?相場を詳しく解説!」

ベンチャー企業の年収傾向

ベンチャー企業や新興企業におけるCFOの年収は、通常1,000万円から2,000万円と言われています。上場を目指すベンチャー企業では、経理や財務のスキルを持つCFOを積極的に採用する傾向にあります。

新規に設立された会社と比較すると、年収は通常2倍程度上昇するケースが多いです。また、ストックオプションの提供や、その価値が年収に反映されないケースもよく見られます。

中小企業の年収傾向

中小上場企業のCFOの年収相場は、一般的に1,800万円(※2)から2,500万円とされています。ただし、企業ごとに求められる人材像により、年収の幅は広がることがあります。

大企業のCFOと比較すると、年収は低いものの、業務量はそれほど多くはないケースもあります。CFOを目指す方で、ワークライフバランスを重視する方にとっては良い選択肢かもしれません。

(※2)参考:マイナビ会計士

上場企業のCFOの年収傾向

特にグローバル展開を行っている上場企業では、CFOの年収は通常2,000万円(※3)から3,000万円程度と言われています。グローバル展開を行う企業では、CFOの役職がより重要視されており、着任することで高い収入が見込めるでしょう。

しかし、上場企業では通常、長期間勤務して昇進していくことでCFOになるケースが多いようです。上場企業でCFOを目指す場合は同様の規模での実務経験が必要であると考えられます。

(※3)参考:マイナビ会計士

大企業のCFOの年収傾向

大企業のCFOの年収はおおむね2,500万円(※4)から5,000万円程度とされています。年収幅は広いものの、企業の規模を拡大しながらM&Aを行う場合は、より高額な報酬を得ることができる可能性があります。

しかし、上場しているものの、伝統的な企業では革新的な成長が難しいケースも多い。利益が確保できれば良いという経営方針の企業では、年収は2,500万円前後が想定されていると言われています。

(※4)参考:アクシスコンサルティングラボ

外資系企業のCFOの年収傾向

外資系企業のCFOの給与は、通常2,500万円(※5)から5,000万円程度とされています。外資系企業のCFOは、CEOと共に企業の財務戦略を支える組織の第二位の役割を担っています。

外資系企業のCFOには、本社から課される目標を達成するための忍耐力や努力が必要です。高い目標が設定されることが多い一方で、成果を挙げた場合には大幅な報酬を得ることができるでしょう。

(※5)参考:JACリクルートメント「【2023年】外資系企業のアカウンティング(経理・財務会計)の転職市場動向」

企業別年収相場からの分析

企業ごとの給与相場を把握することで、企業規模と報酬の関連性やストックオプションの意義に気づくことができるかもしれません。

大企業のCFOの年収の高さ

前述した年収相場からも明らかなように、大企業のCFOほど受け取る報酬は高くなります。企業の規模が大きいほど、担当する案件の規模や重要度も高まるため、高額の報酬が支払われるのです。大きなプロジェクトへの参加経験は価値があり、高い報酬はモチベーション向上につながるでしょう。

ただし、重要な仕事が多いため、確実に成し遂げることができる信頼性のあるCFOを置くことが必要です。与えられる責任が大きい分、高額の報酬が支払われるという見方もできます。

ストックオプションの必要性

多くの企業がCFOや他の役員にストックオプションを報酬として提供しています。このシステムは、企業の業績に基づいて株式を受け取ることができるものです。事業の成功に応じて受け取れる報酬は、CFOのモチベーション向上につながる可能性があります。

CFOの報酬には企業の規模や成長状況による差があります。報酬の変動を緩和するため、ストックオプションを提供する企業が増えています。

外資系企業は報酬が高い

外資系企業は財務面を重視しており、そのため日本企業に比べて報酬が高額に設定されています。財務を主導するのはCFOであり、そのポジションの重要性が大きいからです。

外資系企業の高い報酬に魅力を感じる人も多いでしょうが、業務上の責任が増える一方で、企業の業績目標に対するプレッシャーも重くなります。外資系企業のCFOを目指す場合、高いスキルや経験だけでなく、業績目標に耐えられる忍耐力が必要でしょう。

著名なCFOの年収

CFOの年収相場が把握できたところで、実際の就任事例に興味を持つ人も多いでしょう。ここでは有名なCFOの年収や経歴を紹介するので、知識として参考にしてください。

①森田隆之氏:NEC

森田隆之氏は2021年にNECのCEOに就任しました。その後、2023年の報酬は1億4,900万円でした。1983年にNECへ入社し、約20年後に部長に昇進し、その後6年で執行役員の地位を得たのです。執行役員になってからも様々なポジションを経験し、2018年にはCFOに任命されました。

②芥川知美氏:あおぞら銀行

芥川知美氏はあおぞら銀行の女性CFOです。その年収はおよそ1億円と言われています。大学を卒業後、あおぞら銀行に入社し、20年後に財務部長に就任し、その後7年でCFO副担当に昇進しました。現在は執行役員として活躍し、順調なキャリアアップを遂げた方です。

③吉田憲一郎氏:ソニー

吉田憲一郎氏は現在ソニーのCEOです。彼がCFOだった時の年収は3億円と言われています。東京大学経済学部を卒業後、ソニーグループに入社し、財務の基礎から学びました。CFOになってからは赤字改善に努めたり、2018年3月期には20年ぶりの営業最高益レベルまで業績を回復させた功績があります。

CFOになるための道筋

有名CFOのキャリアを読んで、転職は難しいと感じた人は多いでしょう。CFOになるためのアプローチは複数あり、自分に合った方法を見つけることが大切です。

内部昇進

バックオフィスから始め、部長や執行役員などのリーダーポジションを経てCFOに昇進するケースもあります。リーダーとしての地位が上がると、取締役会のメンバーとして参加する機会も増えるでしょう。

経営幹部として企業運営に関わり、長期間にわたり経験を積んでからCFOになる道もあります。ただし、財務や経理の基礎知識は欠かせないので、日々の業務で会計や経営を学ぶ姿勢が必要です。

紹介採用

リファラル採用はCFOとしての転職において主流の方法とされています。こちらでは自分のスキルや人物像を事前に会社に伝えられるため、お互いの適合度を高める効果があります。

ただし、知人の紹介で入社する場合、問題があっても会社を辞めにくくなるリスクに注意しましょう。リファラル採用を検討する際は、紹介者との関係性を考慮しながら入社を進めることが重要です。

転職戦略

CFOなどの重要なポジションを狙う場合、専門の転職エージェントを活用して求人を探す方法もあります。特にCFOなどの役員クラスに関しては、企業が信頼している転職エージェントを通じて非公開求人を掲載するケースがよく見られます。

転職エージェントのアドバイスを受けながら進めることで、CFOのポジションへの就任に近づくチャンスが広がるかもしれません。特に経営管理部門に特化した転職エージェントは、CFOの求人情報を見つけやすくなることが多いです。

CFOへの道筋:ベンチャー企業 vs. 上場企業

CFOを目指す場合、どの企業を目指すかは個人によって異なります。ベンチャー企業の場合、CFOの年収は一般的に1,000万円〜2,000万円ほどです。役員クラスになると、ストックオプションが提供されることが多く、年収以外の報酬も期待できます。

一方で、上場企業では高い年収が見込まれますが、CFOへの就任は内部からの昇進が主流です。求人数が限られており、CFOになるためには豊富な経験が求められます。

自分の適性がわからない場合は、転職エージェントを活用することでアドバイザーの意見を聞きながら行動することがオススメです。

CFOの年収相場を把握し、転職に役立てよう

CFOの年収は企業の規模に応じて増減し、外資系企業が最も高いとされています。ただし、高い報酬に伴う責任も増大するため、自身が企業に求めるものをしっかり考えることが肝要です。

自分の経歴や目標を考慮しながら、CFO転職に向けて準備を進めましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。