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労務
2024/08/18 更新

労務の勉強におすすめの本9選|初心者と経験者向けにご紹介

労務管理は、企業の円滑な運営と従業員の働きやすさを支える業務。労務担当者は、労務管理の勉強を本を通して知識を得ることで、労働法規の遵守や従業員とのトラブル防止が可能になります。

この記事では、労務管理を学ぶためにおすすめの本を初心者向け・経験者向けに分けてご紹介します。

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労務管理とは

労務管理とは、従業員にかかわる職場環境を管理する業務です。

まずは、労務管理の業務内容と混合されがちな「人事管理」の違いについて見ていきましょう。

労務管理の業務内容

労務管理は、企業における従業員の労働条件や環境を適切に管理する業務です。

主な業務内容は、以下が挙げられます。

  • 労働時間の管理
  • 給与計算
  • 社会保険手続き
  • 労働契約の締結や更新
  • 労働法規の遵守

労務管理は、従業員の健康管理や福利厚生の充実、労働条件の改善を通じて、従業員のモチベーション向上や企業の生産性向上に大きく貢献します。また、企業と従業員の橋渡し役として、両者の信頼関係を築くための重要な役割を果たします。

▼労務管理について詳しく知りたい方はこちら

人事管理との違い

労務管理と人事管理は、企業の人材に関する業務を担当する点で共通していますが、役割と目的に違いがあります。

以下に、それぞれの目的や業務内容をまとめました。

労務管理

人事管理

目的

  • 労働条件
  • 労働環境の適正化
  • 人材の採用・育成・配置・評価

主な業務内容

  • 労働時間管理
  • 給与計算
  • 社会保険手続き
  • 労働契約の管理
  • 採用、配置、評価、昇進、教育訓練

対象

  • 全従業員
  • 新規採用者
  • 現従業員

役割

  • 企業と従業員の橋渡し
  • 労働条件の管理・改善
  • 人材の最適配置
  • 企業の成長支援

つまり、労務管理は法令遵守や労働条件の維持・改善を重視し、人事管理は人材の育成や活用を重視します。

労務管理の勉強で本を読むべき理由

労務管理では法律に基づいて業務を遂行するため、労働に関する専門知識が不足していると業務に支障をきたし、知らない間に法律違反を犯してしまうリスクがあります。

実際に、総合労働相談コーナーには令和3年度で124万2579件(※1)もの相談が寄せられており、多くの職場で問題が発生していることがわかります。

こうした法律違反を防ぐには、労務担当者に専門知識を習得させることが重要です。そのためには、労務管理の本を読むことが効率的です。本には労働法規や判例、最新の実務知識が網羅されており、実務に直結する具体的な情報が得られます。また、基本から応用まで揃っているので、自分の経験値や欲しい知識に合わせて選べられるのも魅力です。

(※1)参考:厚生労働省「令和3年度個別労働紛争解決制度の施行状況」

労務の勉強におすすめの本5選|初心者向け

まずは、労務管理に就いたばかりの方向けにおすすめの本を5冊ご紹介します。

1.『図解と事例これ一冊! 労務管理の基本がぜんぶわかる本』

『図解と事例これ一冊! 労務管理の基本がぜんぶわかる本』は、初心者のために分かりやすくまとめた一冊。

イラスト図解と具体的な事例を豊富に使用し、働き方改革や法改正、リモートワーク、DXなどの課題をわかりやすく説明しています。また、法律上のポイント、問題化しやすい事例を詳しく紹介し、労務管理の課題の解決に向けた実践的なアプローチ方法も満載です。

おすすめな人

  • 労務管理の基本を学びたい中小企業の経営者
  • 労働法や働き方改革、リモートワークに関心がある人

著者

三谷 文夫

出版社

ワン・パブリッシング

ページ数

224ページ

価格

1,540円

出典:Amazon『図解と事例これ一冊! 労務管理の基本がぜんぶわかる本』

2.『意外とわかっていない人のための 人事・労務の超基本』

『意外とわかっていない人のための 人事・労務の超基本』は、労務トラブルに悩む現場責任者向けに書かれた実践的なガイドブックです。

80の課題を具体的に解決する内容で、採用から退職までの基本的な労務管理の知識から、最新の法改正やテレワーク、外国人雇用まで網羅しています。

法律関係本によくありがちな長い文ではなく、全体的に項目ごとにカテゴライズされて、対話形式な点も読みやすいポイントです。

おすすめな人

  • 人事・労務の基本をしっかり学びたい経営者、管理職
  • 社労士や労務コンサルタントなどの専門家

著者

北村 庄吾

出版社

かんき出版

ページ数

224ページ

価格

1,760円

出典:Amazon『意外とわかっていない人のための 人事・労務の超基本』

3.『はじめての人のための世界一やさしい労務管理がよくわかる本』

『はじめての人のための世界一やさしい労務管理がよくわかる本』は、労務管理の基本を短期間で広く浅く学びたい初心者におすすめな一冊。

労働トラブルや問題社員への対処法、就業規則の重要性など、実務でよく遭遇する問題をストーリー形式で学べます。

難しい法律用語を避け、イラストや対話形式で進行するので、堅苦しい内容をやさしく理解できます。

おすすめな人

  • 総務人事部に異動したばかりの人、労務管理に初めて取り組む人
  • 法律用語に不安を感じる人

著者

片桐 めぐみ

出版社

ソーテック社

ページ数

256ページ

価格

1,540円

出典:Amazon『はじめての人のための世界一やさしい労務管理がよくわかる本』

4.『改訂最新知りたいことがパッとわかる社会保険と労働保険の届け出・手続きができる本』

『改訂最新知りたいことがパッとわかる社会保険と労働保険の届け出・手続きができる本』

は、各種申請書類の書き方を解説した一冊。

項目別に整理されているため、必要な情報を迅速に見つけることができ、具体的なサンプル書類が手続きの参考になります。さらに、コピーして使えるチェックシートも充実しているので、実務経験が少ない方にも選ばれています。

おすすめな人

  • 社会保険や労働保険の手続きを初めて行う人、実務に活かしたい人
  • 常に最新の手続き方法を確認したい人

著者

吉田 秀子

出版社

ソーテック社

ページ数

ページ

価格

1,628円

出典:Amazon『改訂最新知りたいことがパッとわかる社会保険と労働保険の届け出・手続きができる本

5.『「人事・労務」の実務がまるごとわかる本』

『「人事・労務」の実務がまるごとわかる本』は、これから人事労務の世界に入る方への入門書としておすすめ。

内容は、社会保険手続き・労働組合対策・社内研修など具体的な業務のポイントを図表を豊富に使いながら解説しています。また、実務のポイントを抑えながら「なぜそれをやるのか」いう背景や意義にも触れているのも特徴です。仕事の意義を考えられるので、初心者から専門家まで幅広い層に支持されています。

おすすめな人

  • 経営者、人事労務担当者
  • スタッフの勉強用の本を探している人

著者

  • 望月 建吾
  • 水野 浩志
  • 堀下 和紀岩本 浩一 
  • 杉山 晃浩 

出版社

日本実業出版社社

ページ数

280ページ

価格

2,530円

出典:Amazon『「人事・労務」の実務がまるごとわかる本』

労務の勉強におすすめの本4選|経験者向け

次は、ある程度労務で経験を積んだ方向けの本を4冊ご紹介します。

1.『「労務管理」の実務がまるごとわかる本』

『「労務管理」の実務がまるごとわかる本』は、労務管理の必需書として広く利用されています。

本書は、労務リスクを防ぐうえで押さえておきたい「労働時間」「休日・休暇」「労働紛争解決」などの各項目を見開き一項目でわかりやすく解説。最新の法改正にも対応しており、労務管理のあらゆる場面で役立つ一冊です。

おすすめな人

  • 初めて管理監督者になる人
  • 労務管理の基礎から実務までを体系的に学びたい人

著者

  • 望月 建吾
  • 水野 浩志
  • 堀下 和紀岩本 浩一 
  • 杉山 晃浩 

出版社

日本実業出版社社

ページ数

296ページ

価格

2,530円

出典:Amazon『「労務管理」の実務がまるごとわかる本』

2.『就業規則の法律実務(第5版)』

『就業規則の法律実務』は、最新の法改正や最高裁判例に基づき、就業規則の作成と改訂に必要な法律知識を網羅した一冊です。

働き方改革、ハラスメント防止、育児介護休業法と各種改正法に対応した個別の規定までカバーされているため、企業の就業規則を整備・提案する際にこの本だけで対応可能。

また、企業のリスクマネジメントに役立つ情報が豊富に含まれているので、職場のルール作成やトラブル防止にも参考になります。

おすすめな人

  • 人事労務担当者・社労士・労務コンサルタント
  • 最新の法改正に対応し、就業規則の整備や提案を行う必要がある人

著者

  • 石嵜 信憲
  • 平井 彩石嵜 裕美子
  • 豊岡 啓人 
  • 髙安 美保
  • 田中 朋斉

出版社

中央経済社

ページ数

1,120ページ

価格

1,848円

出典:Amazon『就業規則の法律実務(第5版)』

3.『週4正社員のススメ』

『週4正社員のススメ』は、従業員の能力を最大限に引き出すためのヒントが詰まった、働き方改革に取り組む労務担当者におすすめの一冊です。

本書では、働き方改革を進めるための具体的なステップや導入に伴う課題、その対策について詳しく解説しています。

さらに、就業規則の規定例も取り上げられ、実践的なアプローチが示されています。長時間労働の是正、介護や子育てとの両立、副業の推進など、現代の働き方の多様な問題に対応するための具体的な方法が紹介されています。

おすすめな人

  • 労務管理に携わる社労士
  • 働き方改革に取り組む企業の経営者や人事担当者

著者

安中 繁

出版社

経営書院

ページ数

204ページ

価格

1,650円

出典:Amazon『週4正社員のススメ』

4.『最新重要判例200[労働法]] 第8版』

『最新重要判例200[労働法]』は、新しい判例を中心に厳選した200の重要判例を収録した一冊。

2色刷りで視覚的に判旨の要点がわかりやすく、判例ごとに解説が1ページにまとめられているので要点の確認が簡単です。労働法規、社会保険、関連法規の3部構成で、社労士が扱う法律全般をカバーしています。

おすすめな人

  • 判例を用いてクライアントにリスクの説明や提案をしたい人
  • 国家試験(社会保険労務士)の受験を考えている人

著者

大内 伸哉

出版社

弘文堂

ページ数

234ページ

価格

2,640円

出典:Amazon『最新重要判例200[労働法]

労務管理の知識を身につけて会社にとって大事な「人」になろう

労務管理の勉強は、企業の運営を円滑にし、従業員との信頼関係を築くために不可欠です。本を通じて知識を深めることで、法令遵守やトラブル防止が可能になります。初心者から経験者まで、自分のニーズに合った本を選んで学び、労務管理のエキスパートを目指しましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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