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2024/08/18 更新

第二新卒・未経験からでも労務になるために|求められるスキルと具体的な仕事内容を解説

第二新卒から労務職への転職を目指す人は多いです。「労務のような企業を支える仕事に興味がある」「労務職に転職したい」と考えている人もいるでしょう。

この記事では、第二新卒の方が事務処理や管理などの経験を活かし、労務職への転職を成功させる方法について解説します。未経験からでも労務への転職は可能です。労務職への転職を成功させるためのヒントを解説しているので、最後まで読んで参考にしてください。

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第二新卒での転職は難しいのか

第二新卒の転職は難しいと思われがちですが、実際には比較的容易です。今、企業は中途採用を積極的に行っており、その中でも第二新卒を求める声が増えています。このため、第二新卒の転職はスムーズに進むことが多いです。

その理由の一つに、少子高齢化が挙げられます。従来は経験を持った中堅層を採用することが一般的でしたが、最近では若い労働力の不足が懸念され、企業が積極的に若手人材を求める傾向にあります。

さらに、前職での浅い経験を持つ若手社員は、入社後の教育や企業文化への適応がしやすいと考える企業も増えています。社会人経験を持ちつつ、新卒と同様の柔軟性を持つ第二新卒は、企業にとって魅力的な存在として注目され、採用が進んでいます。

労務未経験者が第二新卒で労務に転職する前に知るべきポイント

労務未経験の第二新卒が転職する際に押さえておくべきポイントを紹介します。労務未経験で第二新卒からの転職を検討する方に役立つ情報をまとめました。企業の求人背景や入社後の環境を把握することで、転職のイメージを広げることができます。ぜひご参考にしてください。

労務で第二新卒を募集している理由について

第二新卒を労務に募集する企業にはさまざまな理由があります。

典型的な理由の一つは、新卒と比べて社会人経験がある第二新卒は基本的なビジネスマナーや社会スキルがあり、ビジネスマナー研修などに割くコストや時間を削減できるという利点です。

さらに、他社での長期間の勤務経験がないため、自社の文化に比較的早く適応しやすいという利点もあります。このため、企業は新卒よりも社会人経験がありながら中堅層の中途採用よりも事前知識がない第二新卒を積極的に労務に採用する傾向があります。

企業での第二新卒の扱われ方

第二新卒は、通常の新卒とは異なる取り扱いを受けることが多いです。

第二新卒は社会人経験を積んでいますが、新卒と比較して社会人経験はある程度あります。そのため、入社後に仕事内容や研修プログラムに特化した指導が提供されることがあり、基本的なビジネスマナーやスキル研修は行われないです。また、企業は早く戦力として活躍してもらいたいため、入社後すぐに労務で必要なスキルや知識を習得する場を提供されます。

企業は第二新卒のスキルや経験だけでなく、成長意欲や潜在能力を評価する傾向にあります。そのため、リーダーシップを発揮するポテンシャルを育成するためのトレーニングを提供するケースも多いでしょう。

第二新卒が労務に転職する際に有用な資格

労務に転職する際に、社会保険労務士(社労士)、衛生管理職、労務管理士、キャリアコンサルタントなどの資格を持っていると、有利になるといわれています。

特におすすめしたいのは、国家資格である社会保険労務士の資格です。社会保険労務士は、企業の人事・労務・総務の専門家として活躍できます。従業員の就業規則作成や社会保険、年金手続きなど、快適な職場環境を整える役割が期待され、企業にとって不可欠な存在です。

社会保険労務士の資格を持っていることで、「労務の知識を有しています」というアピールができるため、まずは社会保険労務士の資格取得を目指してみましょう。

労務の仕事内容は主に3つに分かれる

以下では、労務の仕事内容について説明します。労務の仕事は大まかに3つのカテゴリーに分類されます。それぞれを理解しておくことで、転職後にスムーズに仕事に慣れるためにしっかり準備しておきましょう。

以下は労務において重要な役割を果たすポイントです。

①法令順守と規則管理

労務の業務の一つには、法令や規則の遵守と管理が含まれます。

労務では、労働基準法に準じた就業規則の作成、届け出、変更、社内への周知などの役目があります。そのため、労働基準法に基づく専門知識が不可欠です。また、就業規則に盛り込まれる内容(就業時間、休憩、給与、退職など)も同様でしょう。これらの管理を怠ると、労使間の問題や企業の評判に影響を与える可能性があります。

したがって、法令順守と規則管理は労務において重要であり、重大な業務とされています。

②労使関係の管理と維持

労使間の問題は企業の評判低下や従業員の離職リスクをもたらします。このため、労務において労使間のトラブルを回避し、労働関係を維持することは肝要です。

労務の役割として、労使トラブルが生じた際には両者の仲介をし、給与や労働時間などの問題を解決します。労働組合の存在する企業では、労使間の交渉役も担当し、双方の立場を理解した上で問題を解決する重要な役割です。

労務管理では従業員の個人情報など機密情報を取り扱うため、情報管理に対する注意をしてください。

これらの業務は労働環境を改善し、労使関係を円滑に保つために不可欠なものであり、労務を目指す方はしっかりと把握しておくべきです。

③人事管理と採用業務

労務の業務には、人事管理だけでなく採用活動を担当する場合もあります。

人事制度の整備や評価だけでなく、新しい人材を採用するためのプロセス全体、応募受付から面接、選考なども労務の範囲に含まれます。入社後の手続きでは、給与規定や社会保険などの手続きを行うため、労務では人事管理と採用業務に対する包括的な知識が求められます。

人材の採用や育成は、従業員のキャリア支援にとどまらず、企業の資産である「人」に大きく関わる業務です。企業の成長に重要な影響を与える労務業務は、やりがいのある仕事であり、しっかりと理解して業務に取り組みましょう。

労務に必要な3つの能力

労務における重要な3つのスキルについてご紹介します。これらのスキルは特に重要視されており、ご説明を最後まで読んで、未習得の部分を今のうちから準備しておくようにしましょう。

①法的知識・分析能力

労務業務では多岐にわたる法的知識が求められます。

労務の仕事は、労働基準法や改正される労働関連法(例えば、パワーハラスメント防止法)など、日々変化する法律に対応する必要があります。そのため、常に法律知識の更新と習得が求められます。

また、習得した法的知識を迅速に分析し、適切に活用する能力も大切です。労働関連のトラブルや従業員からの問い合わせなど、異なる状況に適切に対応するため、即座の判断と適切な行動が求められます。労務を目指す方は、法律や規則についての基本常識を身につけることが重要です。

②高いコミュニケーション能力

労務の仕事では、他部署との連携が必要です。

例えば、給与計算は労務の仕事ですが、実際の支払いは経理部門が担当します。また、労務は企業の規則作成者であり、従業員からの諸問い合わせにも対応する機会があります。

労務は全ての部署と円滑にコミュニケーションを図る必要がありますが、機密情報を扱うため、状況や相手によって適切なコミュニケーションをとる能力が重要です。個人情報や機密情報の取り扱いには細心の注意が必要であり、的確なコミュニケーション能力が要求されます。

③問題解決能力・戦略的思考

労務の仕事では、トラブル解決や労働環境の改善など、幅広い問題解決能力が求められます。

予期せぬ問題が発生することが多いです。その際、労務は即座に状況を分析し、解決策を立案する必要があります。遅れた対応は企業の評判低下や離職率の増加につながる恐れがあるため、素早い問題解決能力が求められます。

さらに、問題を未然に防ぐための戦略的な考え方も重要です。労務の仕事は長期的な視野での取り組みが大切です。戦略的な考え方や適切な戦略を立案する能力は、労務業務において重要な役割を果たします。

労務未経験者が第二新卒での転職を成功させるコツ

労務未経験者が第二新卒での転職を成功させる方法についてご紹介します。未経験であっても、労務への転職を諦める必要はありません。以下のポイントを参考にして、労務への転職活動を進めてみてください。

ベンチャー企業の採用が有利

ベンチャー企業は、平均年齢が若く、若手の採用に積極的な傾向があります。経験よりも成長意欲やポテンシャルを重視することが多く、第二新卒の転職にも有利です。

また、ベンチャー企業では新しいポジションや未経験者歓迎の求人が多く出されます。定期的に求人を確認し、興味を持った企業を見つけたら、積極的に応募してみましょう。

面接で成長意欲をアピール

ベンチャー企業の面接では、自身の成長意欲をしっかりアピールすることが重要です。自分のキャリアや成長したい方向性を明確に伝えることで、採用担当者に印象を残すことができます。面接に臨む際には、自身の目標や成長について考えてみてください。

履歴書・職務経歴書の工夫

履歴書や職務経歴書は、自己アピールの第一歩です。これまでの経験を活かしつつ、労務未経験でも持っているスキルや他の経験を積極的にアピールしましょう。他の候補者と差別化するためにも、独自性を出すことが大切です。

転職サイトやエージェントを活用

転職サイトやエージェントは、多くの求人情報が集約されています。自分に合った求人を見つける手間を省くためにも、活用することをおすすめします。エージェントの利用は、履歴書や面接対策にプロのアドバイスを得られるため、効果的です。未経験分野への転職には専門的なサポートが有効ですので、プロの視点を取り入れて挑戦してみてください。

労務未経験者が第二新卒で転職する際の注意点

労務未経験者が第二新卒で転職する際のポイントについてまとめています。企業の採用担当者にとって、気づかなかった点でもマイナスな印象を与えてしまうことがあるため、注意が必要です。

早期退職はしない

できるだけ早期退職は避けることが重要です。前職での短期間の在籍は、企業から不安要素と受け取られることがあります。特に労務未経験の場合は、企業が未経験者に対し研修や教育を提供するため、そのコストや時間を考えると、短期間での退職は企業にとってリスクになります。できる限り1年未満の退職は避け、長期的な視野で転職を考えましょう。

労務の知識を事前に学習する

労務に関する知識を事前に学習することも重要です。未経験からの転職では、入社後のスムーズな適応が求められます。面接で労務についての基礎知識をアピールすることで、採用担当者に準備ができている印象を与えます。企業によって業務内容は異なりますが、基本的な労務に関する法律や規則は共通しているため、学習しておくと役立つでしょう。

学習意欲をアピールする

また、入社後も学び続ける姿勢を持つことも大切です。労務の仕事は常に変化するため、入社後も情報収集や学習が欠かせません。面接では、継続的な学びを重視する姿勢を示し、自身の成長と会社への貢献をアピールしましょう。成功した実例を交えた具体的な話が有効です。

未経験者が第二新卒で労務として入社した後、取得するべき資格

未経験で労務を考えている方は、次に紹介する資格取得を目指してみてください。第二新卒の未経験での転職も、以下の資格があれば、有利に労務へ転職できる可能性があります。

①社会保険労務士(社労士)

社会保険労務士(社労士)は、企業の人事・労務・総務のスペシャリストとして独占で仕事できる国家資格です。

社会保険労務士の試験では、労働基準法・労働災害補償保険法・雇用保険法などの労働管理や、厚生年金保険などの社会保険に関する一般常識が求められます。難易度は高い資格ですが、未経験で労務に転職をする際、取得しておくと有利になる資格といえます。

社会保険労務士の資格を取得していると、労務に関する知識があることを採用担当にアピールすることができます。また、従業員のために就業規則の作成、賃金体系作り、採用から退職までの労働や社会保険、年金に関する手続きなどを学ぶことができる資格なので、入社後から労務として活躍するためにおすすめの資格です。

参考:全国社会保険労務士会連合会 試験センター「社会保険労務士試験のご案内」

②キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、国家資格として定められている資格です。労働者の職業選択、職業生活設計や職業能力の開発など、労働者に対して指導を行うキャリアコンサルティングと、企業内のキャリアコンサルタントとしての活動があります。企業内のコンサルタントでは、従業員のキャリア形成支援者として、従業員のキャリアプランを明確にし、それに対して必要な知識・資格の習得を支援します。

試験内容は、学科試験と実技試験があり、両方を合格すると「キャリアコンサルタント」として認定を受けることができます。キャリアコンサルタントの資格を取得しておけば、労務だけでなく人材業界や採用担当としても活躍ができるため、幅広いキャリア選択が可能になります。もちろん労務の仕事に直結する知識を得ることもできるので、取得しておくべき資格といえます。

参考:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」

第二新卒で労務に転職はできる

履歴書・職務経歴書の書き方や面接でのアピール内容をしっかり対策をしておくことで、転職成功につながります。そのほかにも、今回ご紹介した転職時のポイントや持っておくべき資格など、積極的に取り入れていくことで、労務への転職成功につながるといえます。

自分が希望するキャリアへ進めるように、今回の記事を参考にしっかりと準備をして転職活動に臨みましょう。

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WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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