バックオフィスは、企業の「縁の下の力持ち」としての役割を担っています。営業や販売とは異なり、目立つことは少ないですが、そのサポートなしでは企業の円滑な運営は成り立ちません。
この記事では、バックオフィスのやりがいや働く魅力、さらにこの仕事に向いている人の特徴についてご紹介します。
バックオフィスとは英語で「back office operation」「back office task」と呼ばれる業務を意味し、企業や組織において主に事務処理や管理業務などの裏方業務を行う部署や機能を指します。
ここでは、バックオフィスについて詳しく見ていきましょう。
バックオフィスとは、顧客と直接やり取りすることなく、企業運営に関わる事務実務を担う部門です。企業によっては「間接部門」「コーポレート部門」とも呼ばれています。
具体的には、以下の部門が「バックオフィス」に該当します。
これらの部門が協力し合い、企業全体の効率的な運営を実現しています。
企業の部門は大きく「フロントオフィス」と「バックオフィス」の2つに分けられます。両者は企業の中で異なる役割を担っています。
それぞれの違いについて、以下の表にまとめました。
バックオフィス | フロントオフィス | |
---|---|---|
役割 | 企業内部の事務処理や管理業務を担当し、サポートを行う部門 | 顧客と直接接触し、売上を創出する部門 |
主な業務 | 経理/総務/人事/法務 | 営業/販売/窓口受付/カスタマーサポート |
顧客との関係 | 顧客との直接的な接触はなく、社内業務が中心 | 顧客と直接的な接触を持ち、顧客満足度を高める業務 |
役割の重要性 | 企業の円滑な運営を支え、フロントオフィスをサポート | 企業の顔としてイメージや収益に影響を与える |
▼バックオフィスとフロントオフィスの違いについてはこちら
バックオフィスは企業活動の根幹を支える不可欠な存在です。
ヒト・モノ・カネに関わる業務を担当し、とくに事務・会計・生産・販売分野で中心的な役割を担います。
企業の規模や状況によってその重要性は異なりますが、大企業ではフロントオフィスの活性化、中小企業では売上向上や事業拡大、IPO準備企業ではコーポレート・ガバナンスの整備など、多岐にわたる役割を果たしています。
DX推進に伴い効率化が進む一方で、企業の成長と生産性向上に直結する重要な部門として、その価値は今後も変わりません。
バックオフィスはフロントオフィスと比べて目立ちにくく、地味な印象を持たれることが多いですが、企業活動を支える重要な役割を担っています。他の部署を裏から支えることで、企業全体の円滑な運営に貢献しています。
ここでは、バックオフィスでのやりがいについて詳しく見ていきましょう。
バックオフィスは直接的に利益を生み出すわけではありませんが、その役割は企業活動の根幹を支える「縁の下の力持ち」として役割を果たしています。
たとえば、経理部門が正確に財務を管理することで、企業は安定して運営を続けることができます。また、営業事務などは、フロントオフィスの営業担当者がスムーズに業務を遂行できるようサポートします。
こうした業務を通じて、バックオフィスのスタッフは、自分たちの支援が他の部署の効率的な運営に繋がっていることを実感し、大きな達成感を得ることができます。
バックオフィスの仕事は、フロントオフィスのメンバーを裏からサポートしています。見積作成や受発注処理、問い合わせ対応など、フロントオフィスではできない業務を担当し、日常的に「ありがとう」や「本当に助かった」という感謝の言葉を受けることが多いです。
この感謝の言葉は、バックオフィスのメンバーにとって大きなモチベーションとなります。フロントオフィスの活動がスムーズに進むのは、バックオフィスのサポートによるものであり、その貢献が認識されることで、仕事のやりがいを感じることができます。
バックオフィスは、企業が直面する課題の解決に大いに貢献することができます。
たとえば、営業事務が注文ミスを迅速に解決する際には、仕入先との交渉などを通じて問題を解決し、受注に繋げることができます。
このように、自社の問題を解決することで、業務がより円滑に進行し、フロントオフィスや顧客からの信頼も得られます。また、経営陣と連携して課題解決に取り組むことは、自己成長ややりがいを感じる機会にもなり、成果を直接評価されることもあります。
バックオフィスの業務は多岐にわたります。そのため、自然とさまざまな業務に携わり、結果的に多くのスキルを習得することができます。
【バックオフィスの経験を得て習得できるスキルの例】
これらのスキルは、プライベートでも役立つだけでなく、今後のキャリアにおいても大いに活用できるため、バックオフィス業務は自己成長の場としても非常に価値があります。
先ほどご紹介したように、バックオフィスは「縁の下の力持ち」のような存在です。そのため、営業職とは異なるスキルや能力が必要となります。
ここでは、バックオフィスに向いている人の特徴を見ていきましょう。
バックオフィスの業務は、基本的に毎回ほぼ同じ事務作業を含むため、同じ仕事に飽きずにコツコツと取り組むことができる人に適しています。
バックオフィスの特徴は、環境や業務内容があまり変化しないことです。そのため、同じ作業を継続的に行うことが求められます。
とくに経理などの職種では、ミスが大きな問題を引き起こす可能性があるため、確実性も必要です。同じ仕事を一貫して、間断なく遂行できる人がバックオフィス向きと言えます。
バックオフィスに向いているのは、他人をサポートすることが好きな人です。
バックオフィスの仕事は、部署や企業全体を支える役割が中心です。そのため、「人の役に立ちたい」「誰かのサポートをしたい」と思う方に適しています。
サポートを通じてチームの業務が円滑に進み、企業全体の運営がスムーズになることに喜びを感じられる人は、バックオフィスの仕事をチェックしてみましょう。
バックオフィスは「後方支援」を担当するため、コミュニケーション能力が高い人に向いています。各部署の業務に関して、基本的に全社員と接点があるため、異なる部署のさまざまなメンバーとコミュニケーションを取る機会が多いです。
また、協力が必要な業務も多く、時には他の企業の担当者など外部の人々とも連絡を取る必要があります。
▼バックオフィスに向いている人の特徴はこちら
バックオフィス業務は多くの業界で必要とされており、とくに以下の業界での需要が高いです。
業界 | 主な仕事内容 | 必要なスキルや特性 |
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金融業界 |
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製造業界 |
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IT業界 |
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医療業界 |
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これらの業界では、バックオフィスの専門的なスキルを活かすことができ、キャリアの幅を広げることができます。
バックオフィス業務には、組織運営を支える達成感、フロントオフィスからの感謝などといった多くのやりがいがあります。これらのやりがいを実感しながら、より充実したキャリアを築くためには、自分に合った職場環境や新たなチャンスを見つけることが大切です。WARCエージェントでは、バックオフィスの魅力を最大限に活かせる求人情報が豊富です。バックオフィスの転職を目指している方は、ぜひ相談してみましょう。
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