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アソシエイト弁護士について解説|年収目安やキャリア形成のポイントも紹介

2024/02/02 更新

弁護士の中には、「アソシエイト弁護士」と呼ばれる人がたくさんいます。弁護士を志す方なら耳にしたことがあるかもしれませんが、具体的にそのポジションが何を意味するのかを知らない方もいるでしょう。

この記事では、アソシエイト弁護士の仕事内容や年収、そのポジションにつく方法について説明します。弁護士を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

アソシエイト弁護士について

アソシエイト弁護士とは、法律事務所に雇用されて働く弁護士のことです別名「イソ弁」とも呼ばれ、パートナー弁護士の業務をサポートする役割を担います。多くの大手法律事務所では、勤務年数や経験を基に、一般的に以下の2つに分類されます。

  • ジュニアアソシエイト
  • シニアアソシエイト

それぞれの特徴について解説します。

ジュニアアソシエイトについて

ジュニアアソシエイトとは、新人弁護士のことです。まだ弁護士としての経験が浅いため、独り立ちして案件を担当することはほぼありません。初期には契約書の作成やレビューなどの事務作業が多くなりますが、業務内容や事務所によって異なります。

通常、3〜5年ほどの専門業務経験後、シニアアソシエイトへの昇格が見込めますが、経験や能力などを考慮すると、さらに時間がかかる場合もあります。

シニアアソシエイトについて

シニアアソシエイトは、経験豊富なアソシエイト弁護士です。単なる事務作業だけでなく、パートナー弁護士と共に依頼者との会議に参加する機会もあります。また、ジュニアアソシエイトが作成した書類の確認など、育成にも関わる業務を行う役目も担います。

都会の大手法律事務所でのみ、ジュニアとシニアという明確な役職が存在しますが、一般的にはパートナーとアソシエイトの区分が主流です。便宜上の呼称として使い分けられる場合もあります。

アソシエイト弁護士の業務内容

アソシエイト弁護士の業務内容は、パートナー弁護士のサポートを行うことです。主な仕事内容は以下のとおりです。

  • 法令や判例の調査
  • 契約書の作成やレビュー
  • M&Aのデューデリジェンスや報告書作成
  • 特許関連の申請業務
  • 企業法務の一環での株主総会対策など

通常、法令や判例の調査、契約書の作成、日程管理などの事務的な業務を主に担当します。大手法律事務所では企業法務を中心に取り組むことが一般的で、知的財産権やファイナンス、独占禁止法などの領域にも関わることが多いです。

一方、小規模な法律事務所では、民事や刑事事件などの案件に携わる場合もあります。こうした場合、パートナー弁護士の指導を受けながら単独で案件を進めることが多いでしょう。

アソシエイト弁護士は通常、従業員として雇用されるのではなく、個人事業主として業務委託契約や委任契約を結ぶことが一般的です。そのため、事務所の業務以外に個人としても案件を処理する機会もあります。

アソシエイト弁護士の年収

アソシエイト弁護士の年収は、法律事務所の規模や経験年数などによって大きく変わります。大手法律事務所では、ジュニアアソシエイトでも1,000万円(※1)を超えることが一般的ですシニアアソシエイトになれば1,500万円クラスになることもあります。これらのポジションに就くことで、比較的早い段階で高収入を得ることが期待できます。

一方、中規模な法律事務所や地方の事務所では、年収が400万〜600万円程度でスタートし、5年後には800万円クラスに増える場合もあります。また、個人で案件を処理している場合は、その分収入も増加し、年収が1,000万円を超えることも可能です。ただし、事務所によっては個人での案件処理を禁止している場合もあるため、注意しましょう。

2018年の日本弁護士連合会の調査によると、経験5年未満の弁護士の中央値収入は600万円であり、5〜10年の経験者では1,200万円でした。これは全体の平均であり、アソシエイト弁護士も高収入を得られる職種として注目されています。

経験年数

年収

5年未満

600万円

5〜10年未満

1,200万円

(※1)参考:日本弁護士連合会「近年の弁護士の実勢について」

アソシエイト弁護士とパートナー弁護士

アソシエイト弁護士とパートナー弁護士は、役割や業務内容において異なります。アソシエイト弁護士は通常、パートナー弁護士の補佐的な業務を担当する役目です。これに対し、パートナー弁護士は事務所の共同経営者として業務を行います。企業でいうところの役員に相当し、営業活動やマスコミ対応、事務所の運営に関わる業務を主に担当します。

加えて、パートナー弁護士は重要な案件や高額の依頼を引き受けることもあります。また、アソシエイト弁護士の育成を指導しながら、事務所の運営を支える役割も担います。

一般的に、パートナー弁護士が在籍しているのは大都市圏にある数十人から数百人規模の事務所であり、地方の個人事務所ではそのようなポジションが少ないです。

アソシエイト弁護士になる方法2選

アソシエイト弁護士になるためには、弁護士資格の取得と法律事務所への就職が必要です。どちらも簡単なものではなく、事前の対策が欠かせません。対策するためにも、アソシエイト弁護士になるための方法を具体的にみてみましょう。

方法①:弁護士資格を取得

アソシエイト弁護士を目指す場合、まずは弁護士資格を取得しましょう。弁護士資格を取得するには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 司法試験に合格する
  • 司法試験合格後、約1年間実施される司法修習を修了する

司法試験は、司法試験予備試験の合格か、法科大学院の修了のどちらかを満たさなければ受験資格が得られません。働きながら弁護士資格取得を目指す場合は、司法試験予備試験の合格を目指すルートのほうが現実的でしょう。

司法修習は弁護士、検察官、裁判官といった法曹になるための教育制度です。研修内容は、司法研修所での集合修習と、全国の地方裁判所在地へ配属されて受ける実務修習に分かれています。司法修習の最後に行われる司法修習生考試に合格すれば、弁護士資格の取得が可能です。

方法②:法律事務所に就職

弁護士資格を取得したら、法律事務所への就職を目指しましょう。法律事務所への就職を目指す場合、司法試験受験後や合格後から就職活動を開始するケースが一般的です。司法修習中に就職活動を行う場合は、研修を行った弁護士事務所に就職するケースもあります。

就職活動で重視されるのは、論理的思考力やコミュニケーション能力です。司法試験に合格していることが前提となるため、そのうえで人柄や弁護士としての適性をみられている点を意識しましょう。

大手法律事務所への就職は人気が高いため、まずは中小規模の法律事務所への就職を目指すのもアソシエイト弁護士になる方法の一つです。事務所の扱っている案件によって、活かせる専門性や経験できる内容は異なります。将来的に大手法律事務所への転職を目指す場合は、最初の就職先は大手の事務所で活かせる能力が身につく法律事務所を目指しましょう。

法律事務所への転職は転職サービスを利用

法律事務所へ転職するには、職場環境や活かせる専門性、待遇などから転職先を検討し、求められる能力や人物像を把握する必要があります。しかし、個人で質の高い求人を探し、転職活動を行うのは難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

法律事務所への転職を目指すのであれば、管理職・バックオフィスに特化した転職サービスの利用がおすすめです。転職サービスでは、さまざまな企業規模の管理職やバックオフィス業務の求人を扱っています。法律事務所に関する求人もあり、自分に合った求人を見つけられるでしょう。

また、困ったときにはアドバイザーに相談ができます。質の高い求人を探している方や、サポートも受けながら効率的に転職活動を進めたい方におすすめです。

アソシエイト弁護士へのキャリアを叶えよう

アソシエイト弁護士は、法律事務所に勤務し、パートナー弁護士の補佐としてさまざまな業務に携わる弁護士です。各案件の書類作成や調整などのサポート業務を行うだけではなく、民事・刑事事件を担当し、弁護士としての経験を積めます。将来的にパートナー弁護士を目指す場合は、日々の業務のなかでパートナー弁護士として必要な能力を磨くことも大切です。

大手法律事務所であれば若手のうちから年収1,000万円超えを実現しやすく、中小規模の法律事務所であっても個人での案件処理も行えば高収入を目指せるでしょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。