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未経験からの人事への転職|難易度や転職成功のコツや効果的な資格について解説

2023/12/31 更新

管理部門への転職を目指す方にとって、魅力的な選択肢の一つが人事部です。未経験からの転職が可能か気になる方もいるでしょう。この記事では、人事を目指す方に向け、成功への道筋を整理し、転職を実現するためのヒントや必要な資格について紹介します。

未経験から人事への転職は難しい

未経験から人事への転職は難しいでしょうその理由は、人事業務が多岐にわたり、各分野で特別な知識と技術が要求されるからです

しかし、未経験者であっても、必要なスキルや知識を習得することで、転職成功はできます。具体的には、人事に特化したトレーニングやコースを受講したり、専門書を読んで知見を深めたり、人事業務に役立つ資格を取得することで、転職の道筋を有利に進められます。

さらに、過去の職業経験から人事で活かせるスキルやノウハウを持っている人は、人事への転職で効果的です。

未経験の状態から人事への転職を考える人は、求められる資質をしっかりと把握し、自身の特性を分析しながら戦略を練り、それに基づく対策を計画する必要があります。

未経験からの人事への転職の難しさについて

未経験から人事への転職は、高いハードルがあります。その背景には、人事が人気のある管理職であり、専門性を要求される点だけでなく、人事関連の求人が限られているからです。求人数に対して経験者が多数応募するため、未経験者は自己を際立たせ、選ばれるよう努力する必要があります。

人事業務の多様性からくるスキル要件

人事は多岐にわたる業務を担当するため、幅広い知識やスキル、そして実務経験が必要です。人事部門は組織の"人"に関わる重要な役割です。採用から育成、組織の構築など、人材に関わる幅広い業務を含みます。

"人"に関わる仕事ゆえに、洞察力や対話から本質を引き出す能力、説得力、判断力など、高度なコミュニケーション能力が要求されます。経験者との競争において、未経験から成功するためには、際立ったスキルが欠かせません。

求人に対する応募者数が多く、競争が激しい

人事関連の求人は、限られたポジションに多くの応募が集まることが一般的です。これらのポストは、通常、欠員の穴埋めや企業の成長に伴うものであり、大規模な募集は稀でしょう。また、人事部門はしばしば企業文化と密接に結びついており、内部からの人材異動が行われるケースが多いです。

未経験者が応募する場合、経験者と同じポジションを争うことになりますが、人事経験以外の候補者のスキルや成果を評価し、採用されるケースもあります。そのため、戦略的なアプローチを取ることで、転職成功のチャンスを高められます。

人事は企業の戦略やビジョンに密接に関与しているため

管理部門の中でも、人事は企業の戦略やビジョンに強く関わる部門です。社員は会社のビジョンに共感し、そのビジョンを理解しています。個々の能力だけでなく、会社の価値観との一致も採用の際の重要な要素です。

人事への転職を考える際には、企業のビジョンや戦略を細かく理解が大切でしょう。これは、社内での長年の経験に匹敵するものである必要はありません。自身の経験や能力をその企業でどう活かせるかを提案することが求められます。そのため、転職を成功させるには、よく考え抜いた戦略が必要です。

人事の業務内容

人事職を志す未経験者の中には、具体的な業務内容を把握したい方もいるでしょう。採用や教育といった業務は他の職種でも経験できますが、労務管理やパフォーマンス評価などは、経験がなければ理解するのが困難かもしれません。ここでは、人事業務について具体的に説明します。

採用

採用業務は、経営計画や各部門の要望に応じて進行する、人事の重要な役割です。採用計画の立案から求人募集、選考プロセス、そして入社手続きまでが含まれます。

採用は、応募書類の細かい審査や面接など、各部門との連携を必要とする業務でもあります。"人"は企業の重要なリソースであり、経験やスキルだけでなく、会社のビジョンに共感が大切です。

教育・研修

人事は社員の教育と成長も担当しています。新入社員向けには社会人基礎研修やマナー研修だけでなく、企業の理念やビジョンを理解するための研修も人事の役目です。また、全社員向けのスキル向上セミナーやリーダーシップトレーニング、管理職研修も人事の重要な業務になります。

人材の育成は、生産性向上や必要なスキル・知識の獲得に重要です。社会や技術の進展に伴い、教育方法も進化しています。人事担当者は常に新しい教育手法を学び、人材開発の知識を更新が必要です。

労務業務

労務管理は、従業員の出退勤管理や給与計算、社会保険手続き、年末調整、福利厚生の提供、人事規定の管理、労働安全衛生管理などの業務を担当します。これらは、従業員が安心して働ける環境を整えるための支援です。一部の企業では、給与計算や社会保険手続き、年末調整などは経理部門が行う場合もあります。

労務管理は、従業員のモチベーション向上や企業の信頼構築に重要な役割を果たし、その責任は人事担当者にかかっています。

人事評価と人員配置を計画

人事評価は、教育や能力開発を目的とした従業員の評価活動です。人事部門は、従業員のスキル習得、目標達成状況、企業への貢献度を客観的に評価し、給与やボーナス、昇進、配属などを決定します。従業員の評価は、モチベーション向上や離職率低下に直結し、人事業務の重要な一環です。

また、従業員のスキルや経験を評価し、その結果を元に人材配置を行うことも人事の役割になります。人材配置では、従業員個々の特性や能力を最大限に活かし、自己成長と企業全体のパフォーマンス向上を両立させる役職や部署を選定します。これは、従業員の成長を促すと同時に、企業全体としての最良の成果を達成するための重要な取り組みです。

企業が求める人事のスキルや能力とは?

未経験からの人事転職は挑戦可能ですが、しっかりと準備が必要です。過去の経験で人事に求められるスキルをすでに獲得している場合は、それを効果的にアピールすることが転職に有利になるでしょう。

客観的かつ的確な判断や分析ができること

人事は企業の戦略やビジョンを実現するための業務を担当します。従業員という"人"に関わる業務のため、冷静な判断と分析が必要です。時には厳しい決断を下すこともありますが、企業の指針に基づいて行動することが重要でしょう。そのため、冷静で論理的に情報を分析できる能力が求められます。

秘密を厳守できること

人事は機密情報を扱うことが多いため、情報の保護が不可欠です。応募者の個人情報や従業員の評価データなど、これらの情報は外部に漏れてはなりません。情報漏洩は企業の信用を傷つける可能性があるため、人事担当者は情報を厳重に管理し、外部に情報を漏らさない能力が求められます。

優れた観察眼があること

人事の業務は人に密接に関わるものが多いため、人とのコミュニケーションが得意であることが重要です。その上で、各従業員の情報を正確に把握し、彼らの個性を理解するための観察力が求められます。

たとえば、早めに"ある従業員が退職を考えている"という情報を把握し、適切な対策を講じる能力は企業にとって非常に重要です。

未経験から人事への転職を成功させる方法

未経験から人事への転職を成功させるためには、これまでの経験や考え方を基に、適切なアピールが不可欠です。前職の成果は、あなたの人物像を良く示す要素ですが、それをそのままではなく、人事職に適した視点で表現することが肝要になります。

企業側が納得するような明確な志望動機を作成

未経験者が理解すべき重要な点は、人事が営業や企画とは異なり、特定の事業部門ではなく、企業の管理部門であることです。管理部門は即時の売上を追求するのではなく、企業全体の発展と利益最大化を目指しています。

そのため、志望動機を語る際には、企業全体の管理に寄与できる点を強調が必要です。たとえば、自分のマネジメント能力をアピールする際には、過去のプロジェクトで部下の成長やスキルアップを促し、それを実現した実例を詳しく示すと有効でしょう。

コミュニケーション力の高さを示す根拠を提示

コミュニケーション能力を強調する際には、人事職で重視される種類のコミュニケーションスキルを把握が重要です。

人事のコミュニケーションでは、説得力よりも調整力が重視されます。相手の意見を尊重し、その考えや感情を理解するスキルが必要です。したがって、チームの調和を保つ経験や、異なる意見をまとめる経験は、大きなアピールポイントになるでしょう。

たとえば、「異なる部署からメンバーを集めてプロジェクトを成功させた」や「クライアントの課題を見つけ出し、効果的な解決策を提案した」などのエピソードが良い例になります。

過去の経験やスキルを人事業務にリンクさせる

前の仕事での経験や成果を挙げる際に、それが人事業務にどのように関連しているかを示すことが肝要です。これにより、自分が人事の業務内容を理解していることを示せます。採用や育成、評価といった人事業務に関連する経験があれば、積極的にアピールしましょう。

たとえば、営業としての面接経験、インターン生のOJT指導、新入社員向けのマーケティングセミナー担当などは、高く評価されます。人事業務に密接に関わる経験を提示することで、未経験者でも人事業務で活躍できる可能性を印象づけが可能です。

人事業務に適した資格を取得する

人事業務には特定のスキルや専門知識が求められます。転職時には、専門的な知識や実務経験が重視されるでしょう。未経験者にとってはこれがハードルになることもありますが、その補完方法の一つが人事業務に役立つ資格を取得することです。

資格取得を通じて、人事業務に必要な具体的な知識や法律理解を深めることができます。未経験者は、少なくとも資格取得のための学習を進めたり、関連する講座を受講するなど、自己投資を検討してみましょう。

採用業務を目指す

人事の中でも、採用業務は比較的入りやすい分野とされます。LinkedInなどのSNSを活用したリクルーティングの普及に伴い、優秀な求職者とのネットワーク構築能力が必須です。

近年では、伝統的な人事の知識や経験よりも、SNSを通じた広範な人脈が評価される傾向があります。また、人材採用には応募者の能力や適性を客観的に評価するスキルが求められます。そのため、営業や企画、製造業界でのチームリーダー経験などは、即戦力として評価されるでしょう。

人事への転職に有益な資格

未経験から人事職を目指す時、有利な要素になるのが人事に関連する資格です。資格取得に向けた学習やトレーニングを積むことで、人事業務に必要なスキルや知識を身につけられます。資格取得への取り組みは、自己の積極性や学習意欲を示すアピール材料にもなるでしょう。

①社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険や雇用保険手続き、労働法に関する包括的な知識を持つ国家資格です。全国社会保険労務士連合会に登録すれば、企業や個人からの相談を受け、手続きを代行できます。この資格は社会保険に関する専門知識を持つため、企業の人事部門で役立つでしょう。

社会保険労務士は労働法に詳しく、就業規則や雇用契約書の作成なども担当する機会があります。未経験者でも、この資格は人事への転職に有利に働くでしょう。

②キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、就職や転職などのキャリア形成に関するカウンセリングやアドバイスを行う専門家です。

この国家資格は、厚生労働省が認定し、国家試験に合格して登録する必要があります。この資格は2016年4月に新設されたもので、求職者や在職者のキャリア形成に関わるものです。

人事業務には採用活動や人材育成などが含まれます。キャリアコンサルタントの資格は、これらの業務で採用戦略や教育プランの策定などに役立ちます。

③人事総務検定

人事総務検定は、人事と総務の法的知識と実務スキルを評価する民間資格です。この資格は人事総務スキルアップ検定協会が主催し、LECが運営しています。

1級検定では、経営戦略や人事評価、就業規則、労働法、労働基準法、社会保険法などの関連法規の理解が問われれる内容です。1級資格を取得することで、人事、労務、保険、法規制の各分野で幅広いスキルと知識を総合的に習得したことが認められます。

未経験から人事への転職を成功させよう

ポイントを押さえて、未経験から人事の道を歩む方法を見つけましょう。未経験からの人事への転職は挑戦が多いかもしれませんが、成功例もたくさんあります。未経験でも、人事に必要なスキルや知識を身につけ、実務経験を積むことで、自分の能力を証明できます。

また、人事の仕事に適した特性は他の職種でも養われるケースも増えてきています。特に、前職でのリーダーシップやチームビルディングの経験がある人は、人間関係の構築やコミュニケーション能力が評価されるでしょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。