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2024/09/01 更新

人事の役割と仕事とは?今後求められる役割の変化も解説

人事への転職を検討している場合、まずは人事の役割や仕事内容、そして必要なスキルを事前に把握しておくことが大切です。また、現在人事の仕事に従事している方にとっても、人事の役割と業務内容を再確認することは有益といえます。

この記事では、人事の役割と仕事内容に加え、今後期待される役割の変化についても解説します。

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企業における人事の3つの役割

企業において、人事には大きく分けて3つの役割があります。ここではその役割を解説していきます。

社内の人材管理を担当する

「人事」はその名の通り、会社の経営資源である「人・物・金・情報」のうち、「人」、つまり社内の人材に関すること全般を担当します。社員に直接かかわる重要な役割を担っており、中でも人材のマネジメントが重要な役割です。人材の採用、育成だけでなく、人員配置、人事評価まで担当します。

また、人に関することだけでなく、賃金に関わる制度や、働き方に関する制度など、人事制度の策定も行います。

組織の活性化を担う

組織の活性化を図るのも人事の役割です。組織の活性化とは、ある組織に所属する従業員が、企業や組織の理念やビジョンを理解し、主体的に業務に取り組むことができる状態のことをいいます。

たとえば定期的に配置転換を行うことで、社員の能力を向上させたり、最適な部署に最適な人員を配置したりすることが可能になります。

また、最適な部署に配置することにより、離職のリスクを避けることができますし、社員のモチベーションも向上し、業績アップにもつながります。

企業の顔として活躍する

人事は「企業の顔」と言われることもあります。それは、会社説明会や面接などで、会社の代表として採用業務に当たることが多いからです。

求職者にとってはその企業で初めて会うのが人事であり、求職者は採用担当者の物言いや雰囲気からその企業がどういう企業なのかを判断します。

そのため、人事には求職者を惹きつけるプレゼンテーションスキルが求められます。また、企業全体について熟知していることも必須です。

人事の仕事内容

人事は社員と直接、また密接に関わる仕事です。優秀な人材を採用したり、教育したりするなど、会社の業務成績にも大きく貢献する役割を担います。また、採用だけでなく、社員全般に関わる仕事をする部署です。

ここでは人事の具体的な仕事内容を解説していきます。

人材採用

人事と言えばまず頭に浮かぶのが、人材採用です。企業の経営計画に基づいて、人事採用の計画を立てます。人事採用計画は通常は1年単位で計画され、必要かつ優秀な人材を選定、採用します。

新卒採用の場合は、就職説明会から面接、採用までが人事の仕事ですが、必要に応じて学校訪問や企業説明会でPR活動をすることも人事の仕事です。

また、退職者などがあれば必要に応じて人員募集をかけ、中途採用を行う必要も出てきます。いずれにしても人事には長期的な視野と計画が必要であり、自社が求める能力を持った社員を見極める能力が必要です。

人材の教育管理

人材を採用した後は、社員の教育管理をするのも人事の仕事です。採用して配置したら、配置部署に丸投げして終わり、というわけにはいきません。

採用した新人は、まだ企業のことを何もインプットされていない状態のため、教育や研修が必須となります。教育や研修の企画、運営をするのも人事の仕事です。

また、新人教育だけでなく、企業が成長していくためには従業員のスキルアップが不可欠であり、既存社員の教育や管理も必須事項です。

また、企業研修は外部に委託することもあり、講師や外部の関係者との交渉や調整も人事が担当することになります。

人員の配置

企業は人材のスキルアップや企業自身の成長のために、定期的に配置転換を行います。社員に広く経験値を積ませることと、適材適所に人材を配置することが目的です。

しかし、社員の意向に反して人員配置をすると、離職を招く恐れがあるため慎重に行いましょう。

人員配置は企業の経営や業績に直結する業務であり、社員のキャリアや人生にも関わる重要な仕事です。人事は企業としての長期的な視野だけでなく、従業員とコミュニケーションを密にし、適切な人員配置をすることが必要となります。

人事評価

評価の面接は、まず直属の上司が行うことが多いですが、最終的な人事評価は人事が行います。また、社員の評価システムを立案、実施することも人事の仕事です。

上司の評価を参考にするのはもちろんですが、実績や面談を行い、客観的な視点で社員を評価し、昇進や昇給を決定します。

人事評価は人事の重要な仕事であり、特に昇進や昇給、つまり役職を上げたり給料を上げたりすることは社員のモチベーションに大きく関わってきます。社員の満足度によっては離職にもつながる業務なので、人員配置と同様に慎重に行いましょう。

労働環境の整備

社員が安全に、快適に働けるように、労働環境を整備するのも人事の仕事です。

具体的には、以下の業務内容があります。

  • 就業規則の管理、改定
  • 給与計算
  • 安全衛生管理
  • 健康診断
  • 保険手続き

近年では健康診断だけでなく、従業員のストレスやメンタル面に関する配慮も重要視されており、ストレスチェック制度を取り入れるなど、心身ともに社員の健康を守ることが課題となります。

人事に求められる役割の変化

時代や人々の意識が変化するにつれて、人事に求められる役割も変わってきます。

ここでは、人事に求められる役割の変化を解説していきます。

エンゲージメントの向上

エンゲージメントとは一般的に「婚約」の意味で使われることが多いですが、ビジネス上は「社員の会社に対する愛着や思い入れ」というニュアンスで使われます。

エンゲージメントが高まると、社員は自ら企業に貢献してくれるようになります。

エンゲージメントを高めるために実施することは、

  • 社員の意見のヒアリング
  • 貢献度を評価し、報酬や賞与を付与する
  • 自主性を重んじ、裁量権を与える
  • 社員が働きやすい組織づくり
  • ワークライフバランスを重視する

などが挙げられます。

エンゲージメントの向上は、企業を持続的に成長させていくために、必須の事項になってきています。

人材育成・能力開発

経済的に激しく変化する状況下では、企業自体が変化についていくことが重要です。企業が変化するためには、組織自体が変化し、人材も成長する必要があります。

社員一人ひとりが成長することで、企業自体が成長します。そのためには人材の育成や能力開発が必須であり、それを実現するのが人事の役割です。

人材育成・能力開発の例としては、

  • 社員のレベルやキャリアに合わせた教育、研修の実施
  • ジョブローテーションにより、幅広いスキルを身につけさせる
  • 先輩社員が後輩を支援するメンター制度の導入
  • コーチングによる能力開発
  • 資格取得などの支援

などがあります。

労務管理の自動化・効率化

労務管理は業務内容が幅広く、多岐にわたっています。

具体的には次のような業務が労務管理です。

  • 労働時間の管理
  • 就業規則の管理
  • 社会保険の手続き
  • 福利厚生の手続き
  • 健康診断の実施

いずれも社員が安心して働くために必要で重要な業務でありますが、紙ベースで行われることが多い上に、間違いが許されない仕事です。これらの労務管理を自動化することで、人事の仕事の効率化が図れます。

従業員情報の一元管理や社会保険の手続きができる労務管理システムを導入するなどして、効率化を図ると良いでしょう。

OKRの導入

OKRとは「Objectives and Key Results」の略で、目標設定や目標を管理する方法です。

Objectives(達成目標)と、その目標の達成度を測るKey Results(主要な結果)を設定することで、個々の社員と企業全体が同じ達成目標に向かって進める、という手法です。

OKRを導入することにより、達成目標が全社員で明確に共有できますし、同じ目標に向かって協力することで、連帯感が生まれてコミュニケーションも取りやすくなります。

また、目標を設定することで、仕事の優先順位も明確になり、目標達成がスピードアップします。

人事に求められるスキル

刻々と変化する世の中では、人事に求められる役割も変わってきて、より高いスキルが求められるようになってきています。

ここでは人事に求められるスキルを解説していきます。

戦略的思考

人事は企業の命運を握る部署の一つ。企業の経営戦略を理解し、採用計画を立てて、優秀な人材を確保することが人事の役割です。

単に人材を確保するだけでなく、経営戦略に沿って目標達成に必要な人材を見極める戦略的思考も求められます。さらに、採用市場のトレンドやニーズを分析・予測し、戦略的な人事計画を策定することも重要です。

人事戦略は経営戦略と密接に関わるため、経営視点からの戦略的思考が不可欠となります。

コミュニケーションスキル

人事は会社全員の「人」と関わる仕事なので、コミュニケーションスキルが求められます。

コミュニケーションで重要なのは「聴く力」と「伝える力」の二つ。

「聴く力」は相手の本音を引き出し、問題点や要望を的確に聞き取る能力であり、「伝える力」はこちらの意図を相手に理解・納得してもらう能力を指します。

相手の理解度に合わせて言葉を選び、分かりやすく、正確に説明するスキルも必要です。

上手にコミュニケーションを取ることで社員との信頼関係も深まります。

事務処理能力

人事には高い事務処理能力も要求されます。事務処理能力とは、具体的にはデータ入力や書類作成、計算力のことを指します。

人事は給与計算、社会保険の手続きなど、多岐にわたる業務をこなさねばなりません。そして業務が大量なだけでなく、速く、正確に処理する必要があります。

人事の業務は不備があると深刻なトラブルになりかねないため、高い事務処理能力が必要です。

ITリテラシー

ITリテラシーとは、簡単に言うと、通信・ネットワーク・セキュリティなどの情報技術(IT /Information Technology)を理解して使いこなすリテラシー(literacy/ある分野に関する知識やそれを活用する能力)のことです。

厚生労働省による【基礎的ITリテラシーの定義】では、

「現在入手・利用可能な IT を使いこなして、企業・業務の生産性向上やビジネスチャンスの創出・拡大に結び付けるのに必要な土台となる能力のこと。いわゆる IT 企業で働く者だけでなく、IT を活用する企業(IT のユーザー企業)で働く者を含め、全てのビジネスパーソンが今後標準的に装備することを期待されるもの。」

と定義されています。

ITリテラシーが高くなれば、情報漏えいなどのリスクが少なくなりますし、業務効率化ができ、個々社員の生産性も上がります。情シスだけでなく、人事にもITリテラシーのスキルが求められます。

参考:厚生労働省 平成29年度基礎的ITリテラシーの習得カリキュラムに関する調査研究報告書

人事の役割を理解したら、転職エージェントで次のステップを踏み出そう

この記事では人事の役割を解説してきました。人事の役割を理解して、人事としてスキルアップする転職をしたい方は転職エージェントに相談してみましょう。

とくにWARCエージェントは管理部門に特化しているので、専門のキャリアアドバイザーがきめの細かいアドバイスをしてくれます。人事の転職をお考えの方は是非一度WARCエージェントをチェックしてみてください。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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