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人事
2023/12/29 更新

人事業務の役割とは|向いている人の特徴や求められるスキルも紹介

人事への転職を考えているなら、人事として求められる仕事内容、必要なスキル、そして適性について事前に理解しておくことが大切です。さらに、人事への転職を有利に進めるために役立つ資格についても把握しておくことが、転職活動を円滑に進める鍵となります。

この記事では、人事職の業務、人事に向いている人の性質、そして推奨される資格などを説明します。特に人事経験がない方にとっても役立つさまざまな情報があるので、転職活動を開始する前にぜひ参考にしてください。

人事について

人事業務は、企業の活性化を目指し、人材採用や育成を通じて重要な役割を果たします。また、個々の社員の能力や適性を適切に評価し、適切な配置を行うことで組織を整える役目があります。

同時に、労働環境の整備や社員の悩みや健康に配慮することで、彼らが最大限に能力を発揮し、安心して働けるようサポートするのも人事の仕事です。これは人材が持つ大きな資産であり、そのために大きな責任を負っていると言えるでしょう。

人事と労務の違いについて

人事と労務は、しばしば混同されることがありますが、それぞれ異なる役割を果たしています。

簡単に言えば、人事部門は主に人材のマネジメントを行い、一方で労務部門は法律や規制に基づいて保険やトラブル解決などの業務を担当しています。どちらも社員の労働環境に関わる業務であり、両部門が協力し合い、適切な人事制度や労務管理を実現することが重要です。

労務の主な業務内容

  • 労働関連の法令に基づく管理
  • 労使関係の調整
  • 給与計算
  • 社会保険や労働保険の手続き
  • 労働に関するトラブルの解決など

人事の業務内容

人事の業務内容は、以下のようになります。

人事の業務内容

  • 人材採用
  • 人材の教育管理
  • 人員の配置
  • 人事評価
  • 労働環境の整備

人事は直接社員に関わる仕事であり、自らが採用した社員が成長し昇進する過程や、社員の悩み相談に応じることで業務成績が改善される様子を見ることができます。また、適材適所に人材を配置することで企業の業績向上に大いに貢献できる点も、人事の魅力の一つと言えるでしょう。

①人材採用

会社の経営計画に基づき、年間の採用計画を立案します。これには学校訪問や企業説明会でのPR活動、採用面接などが含まれます。必要な人材の選定や獲得戦略を考えることも重要です。

一般的に、人事の採用計画は1年単位で策定されます。そのため、人事担当者には長期的な視野と判断力が求められます。

また、就職説明会での企業紹介も人事の役割です。社員候補者の適性を見極める力や、自社の魅力を伝えるプレゼンテーション能力も必要でしょう。

②人材の教育管理

会社の目標を達成し、成長するためには従業員の能力向上が不可欠です。このため、人事の仕事は教育や研修プログラムの企画・運営に関わります。

通常、研修の講師は外部から委託されることが多いため、人事は講師や関係者との調整や交渉も担当します。

③人員配置

企業が持続的な成長を続けるためには、定期的な人材の配置転換が欠かせず、それによって従業員の能力が最大限に発揮できるよう促す必要があります。

この人員配置は企業の経営戦略や業績に直結する重要な仕事であり、人事担当者は長期的な視野を持ち、従業員とのコミュニケーションを通じて適性を判断し、配置転換を進めることが大切です。

同時に、離職を防ぐ観点から、従業員の意向に反した配置にならないよう配慮し、バランスを保つことも重要でしょう。

④人事評価

従業員の評価制度を立案し、実施することも人事の重要な業務です。面談やアンケート、実績などを基に、冷静な視点で従業員を評価し、昇進や昇給、異動などを決定するため、人事担当者には冷静な判断力と論理的思考能力が求められます。

特に昇進や昇給の決定は従業員の働きがいに影響し、離職率の低下につながります。人員配置と同じく、従業員と会社側の架け橋となる重要な役割です。

⑤労働環境の整備

就業規則の管理や改定、給与計算、安全衛生管理、健康診断、保険手続きなど、従業員が安心して働けるよう環境整備を行うのも人事の役割です。

従業員のストレスや過労に配慮し、ストレスやメンタルヘルスに関する研修やストレスチェック制度の導入など、従業員の健康を守ることが企業にとって重要な課題とされています。

従業員と企業の健全な関係を保ち、働きやすい職場を作ることも人事のやりがいのある仕事です。従業員の要望と企業のニーズが一致しない場合、人事担当者の冷静な判断と十分なコミュニケーションが必要でしょう。

人事に向いている人の特性

人事は企業において裏方として力を発揮し、やりがいのある同時に責任ある役割を果たします。そのような人事担当者には、以下のような特性が求められます。

人事に向いている人の特性

  • 積極的なコミュニケーションが得意な人
  • 論理的に物事を考えられる人
  • 細かなミスを見逃さない注意力がある人
  • 長期的な計画を立てる能力がある人

積極的なコミュニケーションが得意な人

求職者にとって、企業で最初に接する相手は、人事担当者です。言い換えると、人事担当者は企業の顔であり、企業への最初の印象形成に大きな影響を与えます。

明るく気軽に話しかけられる人が人事担当者である場合、好印象を抱かれやすく、求職者の志望度を高められるのです。

また、人事は関係者とのコミュニケーションや応募者とのやり取り、従業員からの相談対応や人事異動の面談など、社内外でのコミュニケーション機会が多くあります。そのため、コミュニケーションが得意な人が人事向きと言えます。

論理的に物事を考えられる人

人事は企業の人材採用計画を立案したり、従業員の評価制度を作ったり、規則や数字に関わる仕事が多いため、客観的かつ冷静に考えることが求められます。

また、従業員に対して厳しい決断を下す場合には、感情に左右されずに論理的に説明し、理解を得る必要があります。このため、物事を論理的に考えられる人が人事には必要不可欠です。

細かなミスを見逃さない注意力がある人

人事部で働く人々には、細心の注意力が求められます。その理由は、企業が業績向上や効率的な業態転換を達成するためには、従業員を注意深く観察し、最適な人員配置を行う必要があるからです。同時に、従業員の身体的・精神的な変化に早く気づき、適切なケアを提供しなければならないケースも多いです。なぜなら、最悪の場合、重要な従業員を失う可能性につながってしまいます。

さらに、人事は機密情報を取り扱うことも多いため、情報漏洩を防ぐためにも、細心の注意が求められます。

長期的な計画を立てる能力がある人

人事の仕事は、人材採用計画の策定や従業員の評価基準の決定、労働環境の整備など、従業員の士気や企業文化に影響を与える業務が多いです。長期的な視野を持って決断しなければ、優秀な人材を集めて企業を発展させることが難しくなるかもしれません。

企業経営において、人事が重要な役割を果たしていることは間違いありません。そのため、長期的な計画を立てられる能力を持つ人材は、人事にとって不可欠です。

人事の転職にオススメの資格

人事の転職において有利な推奨される資格はいくつかあります。人事の職種には必ずしも資格が必要とされるわけではないものの、資格を持っていることは転職に有利に働くケースが多いです。特に未経験者は資格取得をする価値があります。以下は人事に向けたオススメの資格です。

人事向けのオススメの資格

  • 社会保険労務士
  • キャリアコンサルタント
  • 衛生管理者
  • メンタルヘルス・マネジメント検定
  • 産業カウンセラー

人事未経験者には、学歴や実務経験を問わない合格率が高いメンタルヘルス・マネジメント検定の取得がオススメです。

①社会保険労務士

企業の人事労務部門に所属するか、独立開業して社会保険や労務管理に関連した仕事をする国家資格です。

この資格を取得することで就業規則の作成や社会保険その他労働関係の手続き・労働紛争手続きの代理などを行うことができます。ただし非常に難易度は高く、簡単に取得できるものではありません。経験者が更なるキャリアアップを目指した転職の際には十分なアピールポイントになるでしょう。

社会保険労務士

受験資格

大学卒業者、3年以上の実務経験を持つ者、国家試験合格者

実施時期

8月最終日曜日

受験手数料

15,000円

受験者数

約40,000人

合格率

約5%(※1)

(※1)参考:厚生労働省「第54回社会保険労務士試験の合格者発表」

②キャリアコンサルタント

働く人のキャリアに関する悩みや相談に対し、的確なアドバイスや指導を行うための国家資格です。

この資格を持つことで、転職エージェントや就労支援施設の職員など、就職や転職の支援・人事コンサルタントなどになることができます。

キャリアコンサルタント

受験資格

講習課程修了者、3年以上の実務経験を持つ者、技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実務試験合格者

実施時期

3月、7月、11月

受験手数料

38,800円

受験者数

学科・実技ともに約5,000人

合格率

約50%~60%(※2)

(※2)参考:合格発表|キャリアコンサルティング協議会

③衛生管理者

常時50人以上の労働者がいる企業には必ず衛生管理者をおかなければならないので、衛生管理者への需要は高いです。 衛生管理者の業務内容は以下の通りです。

  • 労働者の危険または健康障害を防止するための措置を講ずる
  • 労働者の安全または衛生のための教育を行う
  • 健康の保持増進のための措置を講ずる
  • 労働災害の原因調査および再発防止のための対策を行う

衛生管理者

受験資格

大学卒業者で、1年以上労働衛生関連の実務に従事したものなど

実施時期

毎月1回~5回

受験手数料

6,800円

受験者数

60,000人~70,000人

合格率

45%前後(※3)

(※3)参考:安全衛生技術試験協会

④メンタルヘルス・マネジメント検定

労働者への配慮や心の健康問題を持つ復職者への支援方法などを習得できる資格です。

人事には労働者の心身を健康管理する役割もあるため、Ⅰ種またはⅡ種を取得していると人事の仕事で役に立ちます。比較的取得しやすい資格なので、未経験者にオススメです。

メンタルヘルス・マネジメント検定

受験資格

なし

実施時期

Ⅰ種:11月 Ⅱ種:3月、11月

受験手数料

Ⅰ種:11,550円 Ⅱ種:7,480円

受験者数

Ⅰ種:1,628人 Ⅱ種:10,998人

合格率

Ⅰ種:17.6% Ⅱ種:58.2%(※4)

(※4)参考:メンタルヘルス・マネジメント検定

⑤産業カウンセラー

心理学的手法を用いて労働者にカウンセリングを用いて、労働者自身の力で問題解決することを援助するための資格であり、メンタルヘルス対策・キャリア開発援助・人間関係育成援助が主な役割です。

産業カウンセラー

受験資格

協会が行う講座を修了した者、心理学・人間科学・人間関係学の専攻修了者など

実施時期

学科試験6月 実技試験7月

受験手数料

学科:10,800円 実技:21,600円

受験者数

2,000人前後

合格率

60%~70%(※5)

(※5)参考:一般社団法人日本産業カウンセラー協会

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。