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会計
2025/02/21 更新

公認会計士試験の科目を徹底解説!効率的に合格を目指すための学習法

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公認会計士の試験は9科目あるため、どれから学習したらいいのか悩む方もいるでしょう。公認会計士の試験は短答式と論文式に分かれ、それぞれに適した勉強法があります。また、科目免除制度を活用すれば、負担を減らして合格に近づくことができるでしょう。

この記事では、公認会計士試験の科目ごとの特徴や勉強法、免除制度についてわかりやすく解説します。効率の良い学習方法を見つけ、最短ルートで合格を目指しましょう。

公認会計士とは?

公認会計士は、企業の財務や会計のプロフェッショナルとして活躍する資格です。主な業務は監査ですが、税務やコンサルティング、経営アドバイザーとしての役割も担い、企業の成長を支えます。

資格を取得すると、会計事務所や監査法人、一般企業の経理・財務部門など、さまざまな分野でのキャリアが広がります。さらに、独立開業も可能なため、自分のペースで働きたい人にも魅力的な資格です。

公認会計士試験に合格し、3年以上の実務経験を経て、公認会計士として登録されます。


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公認会計士試験の科目とは?

公認会計士試験には、短答式試験と論文式試験の2つがあり、それぞれ出題科目が異なります。 

以下で、公認会計士試験の科目について確認していきましょう。

公認会計士試験の科目の概要

公認会計士には、会計・法律・経営に関する幅広い知識が必要なため、試験科目は9科目あります。試験科目と内容は以下の通りです。

財務会計論

企業の財務報告や会計基準について

管理会計論

原価計算や会計システムについて

監査論

財務諸表監査に関する知識について

企業法

会社法や各種規定、金融商品取引法など

租税法

法人税・所得税・消費税など

経営学

企業経営の在り方

経済学

ミクロ経済学とマクロ経済学

民法

売買契約などの法律について

統計学

統計的評価方法について

公認会計士試験の科目構成

短答式試験はマークシート方式で行われ、専門知識の正確さとスピードが求められます。短答式試験の科目と試験時間、配点は以下のとおりです。

科目

試験時間

配点

財務会計論

120分

200点

管理会計論

60分

100点

監査論

60分

100点

企業法

60分

100点

論文式試験では、思考力や判断力、論述力が評価されます。論文式試験の科目と試験時間、配点は以下のとおりです。

科目

試験時間

配点

会計学

(財務会計論+管理会計論)

300分

300点

監査論

120分

100点

企業法

120分

100点

租税法

120分

100点

選択科目

120分

100点

短答式の科目

公認会計士試験の短答式試験は、最初の関門となる選択式の試験です。財務会計論・管理会計論・監査論・企業法・租税法の5科目が出題され、正確な知識とスピードが求められます。

合格率は5~14%と難関ですが、合格すると2年間は短答式試験が免除され、論文式試験に進めます。対策としては、過去問を解きながら出題傾向をつかみ、効率的に学習を進めることがポイントです。

論文式の科目

論文式試験は、会計学・監査論・企業法・租税法の必修科目と1科目の選択科目を受験します。

選択科目は以下のとおりです。

  • 経営学
  • 経済学
  • 民法
  • 統計学

論文式試験では、単なる知識だけでなく、論理的に説明し、適切な結論を導き出す力が求められます。

参考:金融庁 公認会計士・監査審査会「公認会計士という職業の魅力」

▼公認会計士の試験について詳しくはこちら

公認会計士試験の中身を理解しよう|合格に必要な3つのポイント解説

【短答式】公認会計士試験の必須科目ごとの勉強法

公認会計士試験の短答式試験は、財務会計論・管理会計論・監査論・企業法・租税法の5科目で構成されています。どの科目も基礎知識が問われますが、単なる暗記だけでは太刀打ちできません。

合格するためには、出題傾向をしっかり分析し、効率的な学習方法を取り入れることが大切です。それぞれの科目に最適な勉強法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

財務会計論

財務会計論は、得点源になりやすい重要な科目です。試験では計算問題と理論問題の両方が出題されるため、バランスよく対策しましょう

計算問題の対策としては、仕訳の基礎を固めることが欠かせません。日商簿記2級レベルの知識を身につけ、公認会計士試験ならではの出題パターンに慣れておく必要があります。

理論問題の対策では、会計基準の趣旨を理解し、用語を正確に押さえることが重要です。暗記に頼るのではなく、「なぜこの基準が必要なのか?」を意識しながら学ぶことで応用力が身につきます。過去問を分析し、頻出テーマを優先的に学習すると、効率よく得点につなげられるでしょう。

管理会計論

管理会計論では、計算の速さと正確さが求められます。公式をただ暗記するのではなく、なぜその計算式を使うのかを理解することが重要です。

たとえば、原価計算の学習では、この計算式は何のために使うのかを考えながら進めると、応用問題にも対応しやすくなります。また、CVP分析や意思決定会計の問題は、計算だけでなく理論もセットで理解することが大切です。

監査論

監査論は暗記科目だと思われがちですが、単なる暗記だけでは通用しません。監査の流れを体系的に理解し、目的や手続き、基準がどのようにつながっているのかを意識することが大切です。

公認会計士の実務をイメージしながら学ぶと、理解が深まりやすくなるでしょう。「単なる知識の詰め込みではなく、実践的な応用力が身につきます。

企業法

企業法は、会社法や金融商品取引法を中心に、実際の適用事例を学ぶことが重要です。試験では、具体的なケースをもとに「この法律はどう適用されるか?」を問われる問題が多いため、条文の意味を理解し、判例や事例と結びつけて学習する必要があります。

とくに、過去問を分析しながらどのようなポイントが問われやすいのかを把握しておくと、効率よく学習を進められるでしょう。

租税法

租税法は範囲が広く、すべての税法を完璧に覚えるのは現実的ではありません。効率よく学ぶためには、出題頻度の高いテーマを優先的に押さえることが大切です。法人税、所得税、消費税が中心となるため、まずは基本的な仕組みを理解し、計算問題と理論問題の両方に対応できる力を身につけましょう。

計算問題では、税率や控除額を素早く判断する力が求められます。計算式を覚えるだけでなく、問題のパターンを把握し、短時間で正確に解けるようにしておきましょう。

【論文式】公認会計士試験の科目ごとの勉強法

論文式試験は、公認会計士試験の最後の関門です。理論をもとに論理的に説明できる力が必要になるため、各科目の本質をしっかり押さえた学習が欠かせません。

以下で、論文式試験科目の勉強法について紹介します。

経営学

経営学は、理論を理解し、自分の言葉で論理的に説明できる力が求められます。試験では、企業の経営戦略や組織論、マーケティングに関する問題が出題されるため、用語を覚えるだけでなく、実際のビジネスシーンをイメージしながら学ぶことが大切です。

試験では、答えが1つに決まらない問題も多いため、理論をどう応用できるかを意識しながら学習を進めることがポイントです。

経済学

公認会計士試験の経済学では、ミクロ経済学とマクロ経済学の両方が出題されます。基本概念をしっかりと押さえ、経済の仕組みを理解しておきましょう。計算問題もありますが、基本的な概念をしっかり理解していれば、複雑な数式を使わなくても解答できる問題が多いのが特徴です。

景気変動や金融政策に関する問題も頻出のため、ニュースで経済の動向をチェックしながら学ぶと、試験対策だけでなく実務にも役立ちます。

民法

民法を攻略するには、条文の趣旨や適用範囲を理解することが欠かせません。試験では、「この契約は有効か?」「この行為は不法行為にあたるか?」といった、実際の法律の適用を問う問題が多く出題されます。

単に条文を暗記するだけでは対応できず、具体的なケースと結びつけながら学ぶ必要があるでしょう。条文の理解に加えて、過去の判例をもとに考える力を身につけることが求められます。

統計学

統計学は数字を扱う科目で、計算問題が中心になります。確率や回帰分析、統計的推定といった概念を正しく理解し、実際に手を動かして問題を解くことが何よりも大切です。

たとえば、「サンプルデータから母集団の平均値を推定する方法」や「確率分布を使った意思決定」といった問題が出題されることがあります。ただ公式を覚えるだけではなく、「この計算はどんな状況で使うのか?」を理解しながら学習を進めることが、得点につなげるポイントです。

公認会計士試験の免除制度とは

公認会計士試験には、一部の科目が免除される制度があります。この制度を活用すれば、試験準備の負担を軽減し、効率よく合格を目指せるでしょう。

以下で、免除制度について詳しく解説します。

短答式試験の科目免除

短答式試験に合格すると、その後2年間は短答式試験が免除され、直接論文式試験から受験できます。これにより、翌年とその次の年2回分の短答式試験を受けずに済むため、論文式試験対策に専念できるのが大きなメリットです。

この免除は自動的に適用されるため、特別な手続きは不要です。受験生にとっては、論文式試験の対策に集中できる貴重な期間となるでしょう。

論文式試験の科目免除

論文式試験では、特定の科目で基準点を超えると、次の2年間その科目の受験が免除されます。たとえば、監査論で基準点を超えれば、翌年とその次の試験では監査論を受ける必要がありません。これにより、受験生は他の科目に集中でき、効率的に学習を進めることができます。

ただし、この免除制度を利用するには、論文式試験の合否に関わらず事前に申請が必要です。受験生は制度の詳細を確認し、自身の状況に応じて適切に申請しましょう。

▼公認会計士の免除制度について詳しくはこちら

公認会計士試験の免除制度とは?科目免除の条件と申請方法

資格取得後のキャリアアップと転職活動を支援する転職エージェント活用法

公認会計士としてキャリアアップを考えるなら、転職エージェントの活用がおすすめです。

ここからは、転職エージェントの活用方法について紹介します。

転職エージェントのサポート内容と進め方

転職エージェントを利用すると、希望に合った求人の紹介を受けられるだけでなく、職務経歴書の添削や面接対策のサポートも受けられます。さらに、転職市場の動向や適正年収の情報を知ることで、より良い条件での転職を目指せるのも大きなメリットです。年収交渉や勤務条件の調整も任せられるため、転職成功の可能性が高まります。

利用するためには、まずエージェントに登録し、希望する職種や勤務地、年収などの条件を伝えてみましょう。その後、キャリアカウンセリングを受け、適した求人を紹介してもらいます。

応募後は、職務経歴書の添削や面接対策を受けながら、企業ごとの選考ポイントを押さえて準備を進めます。エージェントをうまく活用すれば、スムーズに理想の転職を実現できるでしょう。

資格取得後のキャリアパスを実現するために転職エージェントを活用しよう

公認会計士の資格を活かせる職場は、監査法人だけではありません。コンサルティングファームや一般企業のCFO候補、金融機関、スタートアップ企業など、多くの選択肢があります。

転職エージェントを活用すれば、効率よく自分にあった職場を探すことが可能です。キャリアの可能性を広げる手段として、転職エージェントを活用してみましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。