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情シス
2024/07/10 更新

情シス(情報システム)とは?仕事内容や業務、役割を一覧で解説

情シス(情報システム)がどのような部署なのか、よくわかっていないという人は多いでしょう。情シス(情報システム)は、社内のITインフラを管理・運用する部署です。具体的な仕事内容や必要なスキルについて理解すると、情シスへの解像度が高まり、転職を考えるきっかけとなるでしょう。この記事では、情シスの仕事内容や必要スキル、向いている人材像について解説します。

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「情シス」とは

このセクションでは、情シスの役割と必要性について説明します。

情シス(情報システム)の役割

情シスは「情報システム」の略称で、企業の困りごとをITにより解決し、市場による競争力を高めていく部門です。業務が滞っている部分のIT化や、システム導入にあたる環境整備を行い、経営のスムーズ化を目指します。

また、企業の情報資産を守るために、セキュリティ対策を行うのも情シスの仕事です。ウイルス対策やアクセス制限に加え、社員教育の実施やポリシー策定など総合的な取り組みを担います。

情シスは、企業のIT分野を総合的に担当する部門であるといえるでしょう。

なお、情シスと似ている職種として「社内SE」があります。それぞれの違いの違いを知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

なぜ情シスが必要とされているのか

近頃、IT化やDXの流れが世界的に進んでおり、対応できる専門家の確保が急務です。世の中の流れに対応できない企業には、将来的に大きな経済損失を抱えるリスクがあります。

たとえば、企業がIT化を中途半端に進めた場合、セキュリティ対策が不十分であれば情報漏洩やウイルス感染のリスクが高まります。情報資産が侵害されると顧客や取引先からの信頼を失い、最悪の場合、企業が倒産する可能性もあるのです。

情シスには、企業の急速なIT化やDXを支えるプロフェッショナルとしての役割が期待されています。

情シスの勤務体制は主に3つ

情シスの体制は、企業の規模やIT化の進み具合によってさまざまです。情シスへの転職を検討する場合、部門の構成人数や仕事の範囲などを注意深くチェックしましょう。

一人情シス

「一人情シス」とは、部門を一人だけで切り盛りする体制のことで、中小企業に多く見られます。部門の役割を一手に担うため業務範囲は幅広く、高度な専門知識やさまざまなスキルが求められる体制です。

業務が一人に集中するため、時間外労働やストレス過多などのトラブルは少なくありません。一人で安定的なシステム運用を行うために、優先順位付けや外部リソースの活用などの工夫が求められます。

なお、一人情シスについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

兼任情シス

「兼任情シス」とは、ほかの部門と兼任して情シスを担当する体制のことです。予算の関係上、専任の情シス担当者を置くことが難しいベンチャー会社や、創業期の企業に多く見られます

専任の情シス担当者を新規に雇う必要がないため、会社側にとっては人件費を抑えられる点がメリットです。一方で、専門知識不足や作業効率の低下により、セキュリティリスクが高まるという懸念があります。

複数情シス

「複数情シス」とは、情シスに複数のメンバーを配置する体制のことで、大企業に多く見られます。情シスを部門として独立させるため、役割分担により効率的に業務を遂行できる点がメリットです。

作業量が分散されるため、一人情シスや兼任情シスに比べて個人あたりの負荷はそこまで大きくありません。ただし、メンバーが多い分、コミュニケーション不足による食い違いが起こりがちです。定期的な会議の開催や進捗の適切な管理など、プロセス面での工夫が重要となります。

情シス(情報システム)の仕事や業務内容一覧

情シス(情報システム)の仕事内容は、以下の4点に分類されます。

  • IT戦略の策定と実行
  • 社内システムの設計・管理・維持
  • サポートデスク・障害処理
  • セキュリティ対策の推進

上記の仕事内容について、詳しく見ていきましょう。

①IT戦略の策定から実行

IT戦略とは、企業がビジネス目標を達成するためにITの観点から考える戦略のことです。自社の目標を達成するために、どのITシステムを導入するか、どのようにセキュリティ対策を行うかなどを検討します。

また、IT戦略を策定したうえで、実現するための計画の立案も必要です。優先順位をつけて段階的に実行し、運用と維持を図ります。

②社内システムの設計・管理・維持

社内システムの設計から維持に至るまでの業務も、情シスが行います。たとえば、クラウドサービスを導入する場合、セットアップから更新、ユーザーの管理などが必要です。システムが毎日安定して稼働するよう、社内で使うシステムの管理を行います。

さらに、システムの障害を防ぐための維持や保守も行い、企業を情報漏えいやサイバー犯罪から守ることも情シスの仕事です。

③サポートデスク・障害処理

社員がITツールやシステムを問題なく利用できるようサポートデスクを設置し、対応にあたるのも情シスの仕事です。システム操作に関する問い合わせへの対応だけでなく、マニュアル作成、研修の実施なども行います。また、システム障害が発生した際には、速やかに原因を探り復旧作業にあたることも必要です。障害発生後は再発防止策を検討し、同じようなトラブルが起こらないように努めます。

④セキュリティ対策の推進

社内のセキュリティ対策を推進するのも、情シスの重要な役割です。社内情報を正しく管理し、漏えいや紛失を防ぐことは企業の社会的責任ともいえます。

ファイアウォールの導入やマルウェア対策、データの暗号化など情報資産を守るためにさまざまな対策を講じます。また、セキュリティツールを継続的に監視し、脆弱性への対処を行うのも情シスの仕事です。

なお、情シスが行うセキュリティ対策について、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

情シス(情報システム)で求められるスキル

ここでは、情報シスで働くにあたって持っておきたいスキルを解説します。

①IT知識

情シスには、ハードウェアからソフトウェア、ネットワークやサーバーなどの広範なIT知識が求められます。情シスは社員のITサポートやシステム障害など、企業のIT対応を一手に引き受ける部門であるためです。

なお、IT分野のトレンドは急速に変化するため、基本的な知識だけでなく最新情報を常に取り入れようとする姿勢も求められます。

②コミュニケーション能力

情シスには他部署スタッフとのやりとりが多いため、コミュニケーション能力は欠かせません。情シスは、スタッフが日常的に感じる困りごとに対し、IT技術を用いて解決していくサポート役です。何に困っていてどのように対処するかを探るには、日頃からのコミュニケーションが重要となります。

また、ツールを使用するスタッフは、必ずしもITに精通しているとは限りません。専門用語に頼らず、誰にでもわかりやすい言葉で表現する力も求められます。

③プロジェクト遂行能力

情シスには、課題をスムーズに解決するためのプロジェクト遂行能力も必要です。企業では、ITシステムの導入や改善などのプロジェクトが頻繁に発生します。しかし、予算や時間は限られており、いかに効率的に目標達成に導くかが重要課題です。

限られたリソースの中でプロジェクトを効率的に達成するために、スケジュールやコストを管理しながら進めていくスキルが求められます。

情シス(情報システム)での仕事や転職をサポートする資格

情シスで働くにあたって資格は必須ではないものの、持っていると仕事を行ううえで役に立つと考えられます。とくに、IT分野の職種が未経験の人にとっては転職にも役立つと考えられるため、情シスに関連する資格を紹介します。

ITパスポート

情報システムの世界に足を踏み入れるための基礎となるのが、ITパスポートです。情報処理推進機構(IPA)が認定する国家資格で、ITの基本的な知識を持っていることを証明できます。

基本情報技術者

基本情報技術者は、ITの基本から実践的な内容までを幅広くカバーする資格です。情報システムのキャリアでさらに専門的な道を目指す場合、転職活動において非常に役立つと考えられます

応用情報技術者

応用情報技術者は、より高度なITの知識と技術の証明に役立つ資格です。ITの深い領域だけでなく、戦略立案やシステム設計までの幅広い知識が問われます。

なお、情シスが持っておくと役に立つと考えられる資格については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

情シスが向いている人とは

ここまでの説明を読み、自分が情シスに向いているか向いていないか気になっている人も多いでしょう。情シスに向いている人材像として、以下の3点について解説します。

  • 高い学習意欲がある
  • チームで働くのが好き
  • 緊急の場面でも動じない

高い学習意欲がある

IT分野への興味関心があり、高い学習意欲を持つ人は情シスに向いているでしょう。情報技術は日々進化しており、新しい考え方やツールが絶えず登場します。

プロとして最新のトレンドを追い続けるには、新しい情報にアンテナを張り、常に知識をアップデートしようとする姿勢が必要です。単に仕事を遂行するだけでなく自分から進んで学習し続ける人は、とくに情シスとして成功する可能性があるでしょう。

チームで働くのが好き

情シスはさまざまなプロジェクトをチームベースで進めるため、メンバーと協働するのが好きな人に向いています。情シスの業務は、企画から運用まで多岐にわたるため、役割分担によるチーム体制が一般的です。

ときには、関係部署や外部ベンダーなど、部門を超えたメンバーと連携する必要があります。ほかのメンバーと意見を共有し、よい影響を与え合える人は情シスの仕事を楽しむこともできるでしょう。

緊急の場面でも動じない

情シスでは予期せぬトラブルへの対応が発生するため、緊急の状況でも動じない人に向いているでしょう。情シスには、システムダウンやセキュリティインシデントなど、緊急の問題に対処する場面が多くあります。

プレッシャーの高い状況でも動じず、トラブルに冷静に立ち向かう忍耐力が必要です。ときには、対処が長時間に及ぶケースもあるため、高い集中力や問題を順序立てて整理する能力も求められます。

未経験者は情シスに転職できる?

未経験者であっても情シスに転職できる可能性はありますが、応募できる求人は限られます。既述のとおり、情シスは企業規模によって勤務体制が大きく異なるうえ、求められる知識量もさまざまです。業界をよく知らないまま転職すると、ブラックな労働条件を強いられたり、知識が足りず苦労したりする可能性があります。

情シス未経験者が転職を成功させるためには、知識習得と平行して業界や企業研究を行うのが得策です。後悔なくジョブチェンジするために、情シス転職で起こりうる課題を理解しスムーズに進めていきましょう。

なお、以下の記事では、未経験者が情シスに転職するためのコツを詳しく紹介しています。

情シス(情報システム)について知り転職にチャレンジしよう

情シスは、企業内のIT関連業務全般をサポートし、ビジネスの円滑な運営を支える役割を担っています。仕事をスムーズに行える人の確保が急務とされていますが、企業によっては業務体制が過酷な場合もある職種です。

情シスとしての転職を考えるなら、企業や業界についてよく研究することが得策です。自分に合った職場で継続して働けるよう、情シスへの理解を深めてから転職にチャレンジしましょう。

なお、自分に合った企業選びには、業界に精通したスタッフからサポートを受けられる転職エージェントの利用がオススメです。

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