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情シス(情報システム)が持っておきたい資格とは?取得したいオススメの資格やメリットを紹介

2024/02/21 更新

情シス未経験者や現役の担当者の中には、これからどのような資格を取得すべきか悩む人も多いでしょう。情報系の資格はジャンルが豊富なため、それぞれの内容がわかると自分が取得すべき検定が見えてきます。

この記事では、情シスにオススメの資格や取得によって得られるメリットを解説します。

情シスが取得すべき資格とは?

情報系資格にどのような検定があるのか、気になる人は多そうです。ここでは情シスが取得できる資格を13個紹介するので、身につけられる知識を理解しましょう。

ITパスポート

ITパスポートとは、ITに関するベーシックな知識を証明できる国家資格です。資格取得を目指すなかで、ビッグデータやloT、アジャイルなどIT分野の新しい技術や手法について学べます。ほかにも財務や法務、マーケティングなど、ITを活用できる幅広いジャンルが出題範囲です。IT知識の土台を身につけたい人や、バックオフィス職との関わりがある人に向いているでしょう。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「ITパスポート試験 - 独立行政法人情報処理推進機構」

基本・応用情報技術者試験

基本・応用情報技術者試験とは、ICTや情報処理分野におけるベーシックな知識の証明に役立つ国家資格です。試験は基本と応用の2つに分かれており、出題内容も以下のように異なります。

  • 基本情報技術者試験:プログラミングを含めた基礎的な知識
  • 応用情報技術者試験:基本をもとにした実践的なシステム開発

基礎知識があることを前提にした試験なので、ITパスポート検定に合格し、一歩踏み込んだ内容を学びたい人に向いています。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「応用情報技術者試験」

ITILファンデーション

ITILファンデーションとは、ITサービスを企業に導入し目標達成に導くための知識を問われる試験です。ITサービス導入により目的達成できた事例をもとに、システムの適切な運用方法を習得します。難易度はITパスポートとほぼ同じであるため、情報技術知識のベースを身につけたい人にオススメです。試験で得た知識はシステムの運用や保守にも活かせるため、今後の上級資格の取得にもつながるでしょう。

参考:IT&ストラテジーコンサルティング「ITILファンデーション認定資格とは」

情報セキュリティマネジメント(SG)

情報セキュリティマネジメント(SG)とは、2016年からスタートした経済産業省認定の国家資格です。近頃は、どの企業においてもサイバー攻撃のリスクに備えておく必要があり、対策には知識が求められます。資格を取得すると、情報セキュリティのスペシャリストとして、トラブル対策や発生時のスムーズな対応に活かせるでしょう。レベルはITパスポートの1つ上とされているので、情報分野の基礎に自信がある人にオススメです。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報セキュリティマネジメント試験」

ITサービスマネージャ試験

ITサービスマネージャ試験とは、SEの中でもシステム運用のリーダー層を対象としている検定です。運用管理やサービスデスク、オペレーションなどIT現場の責任者に求められる知識を習得できます。試験に出る内容はITに関する知識だけでなく、リスクやコスト管理のようなビジネススキルも出題されるため広範囲です。マネージャーやコンサルタントなど、裁量権の大きいポジションを目指す人に向いています。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「ITサービスマネージャ試験」

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験とは、システム開発の担当者として必要なマネジメント能力を試される検定です。システム開発を行ううえで、チームメンバーを指導するための土台となる知識について出題されます。具体的な内容は、ゴールを見据えたスケジュール作成や関係者とのコミュニケーション、プロジェクトのフィードバック方法などです。プロジェクトリーダーに抜擢される可能性があり、実務スキルを学びたい人に向いているでしょう。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「プロジェクトマネージャ試験」

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験とは、企業内でITを活用し目的を達成するための知識を問われる検定です。エンジニアの中でもリーダーやマネージャー層向けの内容で、プロジェクト遂行のための実践スキルについて出題されます。ほかにも、IT導入を予定している環境の分析や、事業のフィードバック方法など技術者スキルの出題も多いようです。プロジェクトを率いるリーダーとして、ITの現場に携わりたい人に向いているでしょう。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「ITストラテジスト試験」

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験とは、ITストラテジストからの提案を受け、システムを実際に設計するための知識を問われる検定です。要望通りのシステムを作るには、開発に必要な用件をまとめ戦略を実現する実践スキルが求められます。システムを戦略通りに具現化するための分析から、情報をわかりやすくまとめ開発を行う流れについてが出題範囲です。形のない段階から構想を練り、実際にシステムを構成するスキルの証明に役立ちます。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「システムアーキテクト試験」

ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験とは、企業ネットワークのような大きく強固なシステムの運用スキルを問われる検定です。企業のネットワークを構築するには、クライアントの要望に沿ったシステム開発が必要です。必要な要件を理解し、ニーズ通りのネットワーク設計を行う知識について問われます。ほかにも、トラブルシューティングやセキュリティなど、クライアントのネットワークを保守するスキルについても出題される試験です。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「ネットワークスペシャリスト試験」

システム監査技術者試験

システム監査技術者試験とは、システム評価を第三者の目線で行うための知識を問う検定です。情報システムの発展により今後も人間の生活は便利になると考えられますが、同時にネットワークの脆弱性や運用ミスにも気を配る必要があります。情報システムの安全性確保のため、評価やフィードバックを行うスキルについて問われる試験です。クライアントに対して客観的なアドバイスを行えると、健全な企業活動に貢献できるでしょう。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「システム監査技術者試験」

Microsoft認定資格プログラム

Microsoft認定資格プログラムとは、マイクロソフト製品を扱うための知識を問う検定です。今やどの企業でもマイクロソフト製品を使用しているため、学んだ内容をすぐにアウトプットできるプログラムとも言えます。プログラムには3つのレベルが用意されているため、段階的に取得しスキルアップを目指すのもオススメです。なお、受験予約にはマイクロソフトのアカウントが必要なので、登録していない人はあらかじめ用意しましょう。

参考:Microsoft Learn「Microsoft 資格情報」

AWS認定資格などのクラウドコンピューティング認定プログラム

クラウドコンピューティング認定プログラムとは、IT基盤の基礎知識を問われる試験です。近頃は、サーバやネットワークを持たずクラウドを利用し、運用する企業が増えています。クラウドの運用管理を行うエンジニアとして、インフラ設計やアプリケーション開発などの知識を身につけられるプログラムです。企業のクラウド需要は今後増えると考えられるため、知識を持っておくと多方で活躍できる可能性があるでしょう。

参考:Amazon Web Services「AWS 認定 – AWS クラウドコンピューティング認定プログラム」

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験とは、情報セキュリティの知識を証明できる国家資格です。試験ではあとを絶たないサイバー攻撃に対応できるよう、セキュリティの確保や対策について問われます。なお、情報系資格の中ではハイレベルとされており、2022年度春期の合格率は19.2%でした。レベルは高いものの情報系資格で唯一の士業であり、取得すると社会的な評価を期待できます。

参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報処理安全確保支援士試験」

情シスが資格取得するメリットとは

情シスとして資格取得を目指す人がいる中、実際に受けるメリットを知らない人は多そうです。業界で必要な知識を蓄えられ、企業から評価される可能性があることを理解しましょう。

メリット1:未知の分野を学べる

情シス経験の有無に関わらず、資格取得すると未知の分野を学べ転職やスキルアップに役立ちます。情報系分野の資格はレパートリーが多い上、初級から上級までさまざまなレベルが用意されていることが特徴です。

情シス実務は未経験でも、資格勉強で基礎を学べば業界の理解にも役立ちます。情シス経験者なら、資格取得を苦手分野克服に活かせば働く上での助けになるでしょう。

メリット2:習得した知識や資格がモチベーションに繋がる

情シス関連資格の取得自体が、就職や転職のモチベーションに繋がる人は多いようです。資格取得を目指し勉強をすると、自分が今まで知らなかった知識に遭遇します。学習が進むにつれ興味を持てる範囲が広がるため、今までとは違う分野の仕事にチャレンジする意欲が湧いてくるでしょう。

新しい分野の学習に自信がない人でも、初級レベルからスタートすると無理なく知識をつけることが可能です。次第に難易度の高い資格にチャレンジすると、キャリアアップや転職の動機に繋がることもあります。

メリット3:手当が出る企業もある

取得する資格のレベルや企業のシステムによっては、合格後に手当をもらえる場合があります。情シス部員のニーズの高まりから、企業では経験豊富で優れた人材を求める動きが活発です。

資格は情シス部員の能力を示す目安であり、取得で手当が支給されるケースは増えています。難易度の高い国家資格に合格すると、給与に月額5,000円から30,000円ほどのアップが見込める企業は少なくありません。また、合格した際に支給される奨励金を設定している企業も多いので、学習のやる気を高める要因として活用できます。

メリット4:就職や転職時のレベル証明に活用できる

資格を持っていると、就職や転職時に情シス部員としてのスキルを証明するのに役立ちます。情シスで必要な実務スキルは非常に複雑で、転職活動での能力の照明は難しいものです。特に、情シス未経験者の場合、自身のポテンシャルを表す具体的な証拠が求められます。資格は個人のスキルを示す重要な指標であり、転職の際に履歴書に記載できる強力な要素です。情シス未経験者やマネジメント層を目指す人は、資格取得により自身のスキルのアピールにつなげましょう。

情シス(情報システム)の業務内容とは?

情シス転職のメリットを知り、具体的な業務内容が気になり始めている人は多そうです。情シスの仕事を5つ知り、それぞれが企業で重要な役割を果たす理由を理解しましょう。

社内のITヘルプデスク

ヘルプデスクの役割は、社内で発生したITトラブルに関するサポートです。企業内のある部分でシステムがストップすると、最悪の場合、全体に影響を及ぼす可能性があります。情シスは、従業員が業務をスムーズに遂行できるよう、システムの不具合や操作方法に関する問い合わせに対応します。規模の大きな企業では、1日に寄せられる問い合わせが多く、ほかの業務が滞るケースもあるようです。

IT戦略の策定

企業の経営戦略に基づき、会社が利用するITシステムの方針や計画を立てます。情シスはシステムの設計だけでなく、IT戦略のリーダーとして企業を導くポジションです。業務における課題やトラブルの相談が寄せられたら、ITを活用した対処方法を検討します。なお、IT戦略やシステム企画は上流工程であり、マネジメントやプロジェクト管理などの経験が求められる仕事です。

インフラの構築やネットワーク環境の整備

企業全体でシステムを効果的に使うため、インフラの構築やネットワーク環境の調整を行います。たとえば、企業にサーバを設置する場合、社内に置くべきか社外に置くべきかの検討が必要です。また、 最近では、AmazonやGoogleなどのクラウドサーバを利用する企業が増えています。どちらの方法も長所と短所があり、適切な運用方法やコストを考慮しながら設置の設置が必要です。情シスは企業のIT担当として、適切な方針に基づいたインフラやネットワーク設計を行います。

PCおよびIT機器全般の資産管理

社内で使用されるPCおよびIT機器全般の資産管理は、情シスが担当します。従業員が使用するPC、タブレット、プリンタ、スマートフォンなどは、企業活動において欠かせない資産です。IT機器は消耗品であり、使用状況の把握や新しい機器への更新など、全体の管理が求められます。また、購入時期や保証期間など、各機器の情報管理も情シスの責任範囲です。仮に買い替えが必要になったら、経理やほかの管理部門と連携しながら資産を調達します。

社内の情報システムの実現と運用・保守

情報システムを企業内に導入し、従業員のフィードバックを受けながら実際に運用するのも、情シスの役割の一つです。急速にIT化が進む企業では、各部署からシステム導入の要望が寄せられます。情シスは従業員の要望を聞きながら、社内のインフラを構築し導入することで、企業全体の効率化に寄与しているのです。一度導入したシステムは、業務プロセスの変化に適応するために改善やメンテナンスを行います。

情シス(情報システム)担当者に求められるスキル

情シスの仕事内容がわかり、業務で求められるスキルが気になった人も多そうです。基本的なPC知識だけでなく、企業のIT担当として求められるスキルについて理解しましょう。

サーバやネットワークにおける知識

企業のIT担当として、サーバやネットワークに関する広範な知識は必要不可欠です。ネットワークの接続に問題が生じると業務が滞る可能性があるため、問い合わせが非常に多い分野でもあります。また、サーバには企業の重要な情報が保管されているため、適切な管理が必要です。情シスは社内の情報セキュリティ担当でもあり、サーバとネットワークに関する幅広い理解が求められます。

ExcelやWordなどのアプリケーション操作スキル

多くの企業で必要とされるのは、ExcelやWordなどのビジネスアプリケーションの操作スキルです。IT化や電子化の進展に伴い、アプリケーションの効率的な活用スキルを求める企業が増えています。業務成果を達成するための最適な操作方法を把握し、従業員に対して分かりやすく指導する能力が必要です。従業員の操作能力向上は、情シスの業務負担を軽減し、本来の仕事の効率性向上につながります。

コミュニケーションやマネジメントにおけるスキル

情シスにはPCやITの知識だけでなく、コミュニケーションやマネジメントスキルが求められます。情シスは日常的に他部署からの問い合わせを受けますが、従業員のニーズを理解できなければ問題解決には繋がりません。 ITスキルに自信のない従業員が多いと考えられるので、相手の話を注意深く聞きながら、分かりやすい言葉で説明するスキルが求められます。日々従業員と円滑にコミュニケーションを図っていると、情シス自身の問題解決にも役立つでしょう。

IT機器(ハードウェア)における知識

情報シス担当者は、社内で使用されるハードウェアに関する知識を持つ必要があります。最近では、PCだけでなくタブレットやスマートフォンなど、さまざまな種類のIT機器が使用されるようになりました。IT機器の基本的な操作方法や設定、トラブルにスムーズに対応するためには、それぞれのハードウェアに対する理解が欠かせません。

また、情報システム担当者がIT機器の操作やトラブル対応で学んだ内容は、マニュアルにまとめて従業員に周知すると、全体の効率向上につながります。

情シス(情報システム)にスキルマップはなぜ必要?

スキルマップとは、個人が持つ経歴やスキルの「見える化」を行えるツールです。情シスとして働くうえでスキルマップが必要な理由を知り、今後身につけたい能力を知るきっかけにしましょう。

エンジニアとしての方向性が明確になる

情シス担当者が今後もエンジニアとして活躍する意向がある場合、スキルマップの作成により今後の方針が明確になります。情シスの職務は戦略策定から運用、セキュリティまで幅広いです。 スキルマップを作成すると、自身の得意・不得意分野が明らかになり、将来的にエンジニアとして活躍できるジャンルが見えてきます。具体的な目標を持つとエンジニアとしての学習意欲が高まり、情シスの業務にも役立ちます。

能力を的確に把握できる

スキルマップの作成により、能力の状態を正確に把握でき、自身の弱点を理解するのに役立ちます。自身の苦手な分野について、具体的に理解できていない人は少なくありません。スキルマップは情シスに必要な能力を項目でリストアップし、数値で表現します。

適切に作成すると、苦手な分野や全体のバランスが把握でき、取得すべき資格も明らかになるでしょう。なお、弱点だけでなく強みの把握にもつながるため、得意な分野を伸ばしたい場合にも有効です。

スキルセットが把握できる

スキルセットとは能力の組み合わせを指す言葉で、情シスとして必要な基礎力の把握に役立ちます。前章では情シスの仕事内容を紹介しましたが、企業ごとに求められるスキルはさまざまです。

スキルマップの利用により自身の強化すべきポイントが明らかになり、企業が求める能力を向上させるきっかけにできます。強化が必要な分野がわかり、個人のスキル向上に向けた目標設定に役立つツールです。

情シス(情報システム)関連資格でキャリアアップを目指そう

情シス関連の資格はさまざまで、自分の能力に合ったものを選んでチャレンジが可能です。資格は自分のスキルの証明であり、取得すると将来のキャリアへのよい影響を期待できます。自分のレベルに適した情シス関連資格を取得し、転職やキャリアアップを目指しましょう。

著者画像

株式会社WARC

向井 達也

レバレジーズに入社し、IT領域を中心とした人材紹介事業に従事。その後ベンチャー企業の紹介事業においてグロースフェーズに携わり、2020年WARC入社。現時点でのキャリアやスキルを掘り下げ、潜在的な希望を引き出すキャリアアドバイスを心がける。ベンチャー、スタートアップにおける情報システム部門に強みを持ち、国家資格キャリアコンサルタントを保有。