記事FV情シス

情シスは在宅勤務ができる?実践する際の利点と課題、テレワーク化への効率的な方法

2024/02/21 更新

在宅勤務を導入しようと考える情シス担当者は、珍しくありません。テレワークにできる業務や在宅勤務化で問題になりやすい部分がわかると、自社での導入方法が見えてくるでしょう。

この記事では、情シスの在宅勤務が可能な業務を踏まえたうえで、メリットや問題点を解説します。

情シスは在宅勤務ができるか?

情シスは在宅勤務が可能な部門の一つですが、中には対応が難しい業務もあるようです。在宅勤務ができる業務と、できない仕事の理由を理解しましょう。

在宅勤務で対応可能な業務

情シスにはテレワーク化できる業務が多く、遠隔でもコミュニケーションをとれる環境があれば在宅勤務は可能です。以下のような業務は、情シスでも在宅勤務ができます。

  • システムの企画・開発
  • サーバーの保守管理・セキュリティ対策
  • IT資産管理

上記のような業務は、パソコンと社内の管理システムがあればテレワーク化が可能です。万が一トラブルが発生しても、管理システムへアクセスすればわざわざ出社する必要はありません。

在宅勤務で対応不可な業務

一方で、情シスであっても、物理的な対応が求められる業務では在宅勤務は難しいです。情シスで在宅勤務化できない業務は、以下の通りです。

  • 社内サーバー・ネットワーク機器などの構築・管理
  • オンプレミス型システムの構築や開発、メンテナンス
  • 社員のデバイスにおける物理的管理やメンテナンス、トラブル対応
  • 郵送業務

上記のような業務は、テレワーク化がスタートしても別途で出社が必要となります。情シスの業務は幅広く、すべての仕事の完全なテレワーク化は難しいのが現状です。

情シスが在宅勤務する利点

情シスが在宅勤務することにはさまざまなメリットがあります。これを理解し、テレワーク導入のモチベーション向上につなげたい担当者は多いでしょう。情シスの在宅勤務導入により、業務がより効率的に行われ、企業の運営がより質の高いものとなります。

自宅でもトラブル対応ができる

情シスをテレワーク化すると、もしトラブルが発生しても自宅から対処が可能です。情シス部門におけるトラブルは勤務時間内に限られず、夜中や休日にも発生することがあります。毎回トラブルがあるたびに会社に出社すると、移動時間や体力の浪費になります。情シスが在宅で働くことで、トラブルが起きたときでも自宅から対応でき、わざわざ会社に出向く必要がありません。

生産性向上

テレワーク化によって生産性の向上が期待され、企業が導入を検討する事例が増えています。前述の通り、これまで情シスはトラブル発生時に急な出社が求められていました。テレワークを導入することで、トラブル対応にかかるコストを最小限に抑えつつ、生産性向上を実現できます。トラブル対応だけでなく、会議時間の短縮や連絡対応の円滑化など、様々な業務の効率化が期待できます。

柔軟な社員サポートが可能

情シスが企業全体にテレワークを導入することで、社員への柔軟なサポートが可能となります。企業がテレワークを導入する場合、情シスだけでなく他の部門も同時に在宅勤務を進めている可能性があります。情シス以外の社員の中には、パソコン操作や急なトラブルへの対応が得意でない人もいるでしょう。在宅勤務中にトラブルが発生しても、テレワークなら遠隔操作で迅速に対応できます。

優秀な人材を確保

情シスがテレワークを導入すると、企業全体に優秀な人材が集まる可能性があります。就活や転職において、企業の魅力があるものの勤務地が遠くて応募に踏み切れないという人は多いです。ワークスタイルの柔軟性が求められる中、テレワークは通勤のハードルを下げ、多くの優秀な人材にとって魅力的な選択肢となります。

事業継続対策としても機能

情シスのテレワーク化は、事故や災害などのトラブルにも耐える「IT-BCP」の一環として注目されています。IT-BCPは、予測できない出来事にもシステムを動かし続ける戦略です。新型コロナウイルスの緊急事態宣言の際には、テレワークがIT-BCPとして機能しました。テレワーク化を進めておけば、将来の予測不可能なトラブルにも柔軟に対応できるでしょう。

コスト削減の期待

情シスによるテレワーク導入は、企業の運営においてコスト削減につながります。テレワークによるコスト削減の具体例は以下の通りです。

  • オフィスの賃料
  • 水道光熱費
  • 社員の通勤手当

出社の必要がなくなるため、デスクやイスのスペースや水道光熱費が最小限に抑えられます。社員の出社回数が減少することで、通勤手当やガソリン代なども削減されます。また、社員が自宅で食事をとることができるため、外食の昼食代もかからなくなるでしょう。

情シスが在宅勤務を始める際の懸念

情シスに在宅勤務を導入するにあたり、良い部分だけでなく問題点にも目を向けることが重要です。テレワーク導入には一時的なコストがかかり、情シス部門に負担がかかる可能性があります。以下にその問題点を示します。

サポート対応が忙しくなる

一般的に、テレワーク化は特定の部門だけでなく企業全体で行われるため、サポート対応が増加します。在宅勤務導入に際し、情シスが担当するべき事項は以下の通りです。

  • 通信環境の整備
  • ツールやシステムの導入
  • セキュリティ対策
  • 新しい業務フロー
  • 業務体制の構築

情シスはこれらの流れを自部門だけでなく企業全体で適用しなければならず、導入と運用の安定化までには負担がかかるでしょう。計画通りに進まない場合もあるため、余裕を持ったスケジュール設定が必要です。

一時的にコストが大きくなる

在宅勤務を始める際には、一時的なコスト負担が増加することは避けられません。前節で述べた通り、テレワークには環境設定やシステム導入などの準備が必要です。新しいツールやセキュリティソフトの導入に伴い、まとまったコストがかかります。在宅勤務の長期的な視点ではコスト削減が期待されますが、初期の段階では支出が大きくなる可能性も。この点に留意し、事前に計画を立てておくべきです。

セキュリティ注意が必要

情シスがテレワークを導入する場合、セキュリティ対策に一段と力を注ぐ必要があります。在宅勤務では社内ネットワークではなく外部からでもアクセス可能な状況が生まれます。この外部アクセスの便益とリスクのバランスには慎重な対策が求められるようになるでしょう。セキュリティ対策の強化として、暗号化システムの導入や社員への公共Wi-Fi使用の禁止などが必要です。

業務の停滞

情シス部員が少ない企業では、在宅勤務化により部門の業務が停滞する可能性があります。情シスを少数先鋭で構成する企業は珍しくなく、中には一人で部門を任されるケースもあるようです。もともと人数の少ない情シスに在宅勤務化を任せると、本来の業務がとどこおり運営に影響が出る恐れも考えられます。生産性が低下し、経営に影響が出る可能性があるため、情シス部員の増員やアウトソーシング化を検討する企業も多いようです。

情シスのテレワーク化を導入する方法

情シスがテレワーク化するにあたり、なるべくトラブルを回避しながら進めたいところです。一部業務の外部委託や、負担の少ない切り替え方を導入する方法を解説します。

業務のアウトソーシング化

情シスが在宅勤務を導入するなら、一部業務のアウトソーシング化が有効です。企業のテレワーク導入にあたり、情シス部員の一時的な業務負担の増大は避けられません。テレワーク化の準備から運用が安定するまでの間は、重要度の低い業務のみ外部に委託すると負担軽減につながります。テレワークに慣れない社員からの問い合わせ対応やパソコン設定など、一時的にニーズが増える部分をアウトソーシングするのがおすすめです。

クラウドツールの使用

管理システムやコミュニケーション手段をクラウドツールで揃えると、スムーズな在宅勤務化につながります。オンプレミスとは異なり、インターネットさえ完備できればどこにいても作業を行えるため利用を検討する企業は少なくありません。情シスのテレワーク化におすすめなクラウドツールは、以下の通りです。

  • チャットや通話などのコミュニケーションツール
  • 勤怠管理システム
  • 問い合わせ管理システム
  • クラウドストレージ
  • ナレッジ共有ツール

既存システムをクラウドツールに切り替えられる場合もあるため、使い慣れたソフトの継続利用もできます。

部分的に導入

テレワークの土台がある程度整ったら、部分的に導入を進めていくのも方法の一つです。社内全体で一気にテレワークを開始すると、トラブルがあった際の対処が複雑になります。最初のうちは在宅勤務に「一部の部門のみ」「月に4回」など条件を決めると、業務やコミュニケーション方法を検証しながら進めていけます。在宅勤務導入時はスモールスタートで進めると、各部門や情シスの負担を最小限にとどめられるでしょう。

情シスの在宅勤務化を進めよう

情シス部門は、企業の中でも工夫次第で在宅勤務化を実現できる部門です。ただし、テレワーク導入にあたり、情シス部門に負担が押し寄せないような対策を取る必要があります。情シスでトラブルが起きやすい部分を理解し、自社に必要な対策を行いながら在宅勤務化を進めましょう。

著者画像

株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。