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情報システム
2025/05/22 更新

情報セキュリティマネジメント試験の難易度と合格のコツ|勉強時間・おすすめ参考書も紹介

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IT未経験から情報セキュリティ業界に飛び込もうと考える人にとって、資格取得は大きな一歩です。なかでも国家資格である「情報セキュリティマネジメント試験」は、初心者にも人気ですが、合格にはポイントを押さえた対策が欠かせません。

この記事では、情報セキュリティマネジメント試験の概要から、難易度、勉強法、参考書の選び方、そして資格取得後のキャリア活用までを網羅的に解説します。転職やキャリアアップを見据えるあなたの第一歩に、ぜひお役立てください。

情報セキュリティマネジメントとは

情報セキュリティマネジメントとは「情報を安全に守る仕組みと運用の管理」を担う重要な役割です。

サイバー攻撃や内部不正、情報漏えいなどのリスクが高まるなか、企業は情報資産を守るためのセキュリティ対策を強化しています。そこで求められるのが、組織全体における情報管理のルールづくりと、それを実行・改善していく人材です。

単なるITの知識だけではなく、経営的な視点や業務理解、関係部門との連携力も必要です。情報セキュリティマネジメントは、システム部門だけでなく、総務や人事、経営層とも関わる横断的な業務であり、企業活動を支える基盤の一つといえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験の概要

情報セキュリティマネジメント試験(SG試験)は、情報セキュリティに関する基礎的な知識とマネジメント力を測定する国家試験です。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する試験で、企業や組織でセキュリティ管理を担う人材の育成を目的としています。

出題範囲や試験形式、申込方法は以下のとおりです。

出題範囲と試験形式

試験時間は120分で、時間内に「科目A試験」と「科目B試験」を解答します。科目Aについては以下のとおりです。

【概要】

  • 多肢選択式(四肢択一)で知識が問われる

【出題範囲】

重点分野

  • 情報セキュリティ全般
  • 情報セキュリティ管理
  • 情報セキュリティ対策
  • 情報セキュリティ関連法規

関連分野

  • テクノロジ
  • マネジメント
  • ストラテジ


一方で科目Bについては以下のとおりです。

【概要】

  • 多肢選択式でおもに技能に関する内容が問われる

【出題範囲】

  • 情報資産管理・リスクアセスメント・IT利用における情報セキュリティ確保・委託先管理・情報セキュリティ教育・などのケーススタディによる出題を通して、情報セキュリティ管理の実践力を問う


試験は全体で60問が出題されますが、そのうち科目Aが48問、科目Bが12問です。

参考:IPA 情報セキュリティマネジメント試験出題内容

受験資格・試験日程・申込方法

受験資格に制限はなく、誰でも受験可能です。学生や社会人、IT未経験者でも挑戦しやすいのが特徴です。

また、試験は通年で実施されており、全国のCBT会場で自分の都合に合わせて受験日を選べます。申し込みはIPA(情報処理推進機構)の公式サイトから行い、予約可能な日時と会場を選んで受験しましょう。

このように、学習から受験までのスケジュールが立てやすく、働きながらでも取得を目指せる国家資格として、多くのビジネスパーソンに選ばれています。

参考:IPA 情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験の難易度と合格率

情報セキュリティマネジメント試験は、IT未経験者にも取り組みやすいとされる一方で、しっかりとした準備が必要な試験です。以下で難易度や合格率を紹介します。

難易度の目安と合格基準

合格基準は、総合評価で600点以上(1,000点満点)です。

科目A・Bそれぞれに満遍なく対応できる知識と応用力が求められます。ITパスポートと比較すると、より専門的なセキュリティの知識が必要であり、基本情報技術者試験と比べるとプログラミング要素は少ないものの、マネジメント視点が強く求められるでしょう。

技術に偏らず、情報管理や業務運用の実践的理解が合格のカギとなります。

最新の合格率と受験者データ

近年の試験合格率は以下のとおりです。

受験者数

合格者

合格率

令和5年度

36,362人

26,398人

72.6%

令和6年度

41,657人

28,731人

69.0%

令和6年度の合格率は69.0パーセントでした。これは国家資格の中では比較的高めの水準であり、しっかり対策すれば合格が狙える試験といえます。受験者数も年々増加傾向にあり、セキュリティ意識の高まりを背景に、注目度が上がっています。

ただし、合格率が高いからといって油断は禁物です。とくに実務寄りの科目B試験では、文章読解力や状況判断力が問われるため、模擬問題や過去問演習を通じて本番形式に慣れておきましょう。

参考:IPA 統計情報(情報セキュリティマネジメント試験) 統計資料

情報セキュリティマネジメント試験の勉強時間と学習法

情報セキュリティマネジメント試験に合格するには、計画的かつ効率的な学習が必要です。以下で勉強時間の目安や学習法を詳しく紹介します。

独学の場合の勉強時間とスケジュール例

情報セキュリティマネジメント試験は、独学でも十分に合格は可能です。目安としては、200時間程度の学習が必要とされており、1日2~3時間の学習を続ければ、2〜3か月ほどで合格圏に入ることができます。

忙しい社会人であっても、平日は通勤時間やスキマ時間を活用し、週末にまとまった復習時間を確保するスケジュールが有効です。

計画を立てる際は、まずインプット(テキスト学習)に1か月、アウトプット(問題演習)に1か月半ほど配分し、直前期には模試を活用して試験形式に慣れておくことが理想です。

効率的な学習法と過去問活用

セキュリティ分野の知識は一度理解すれば繰り返し出題される傾向があるため、出題パターンを知ることが得点アップにつながるでしょう。

具体的には、次のような勉強法がおすすめです。

  • 初学者向けのわかりやすい参考書を1冊選び、全体像を把握する

  • 過去3〜5年分の過去問に繰り返し取り組む(IPA公式サイトで無料公開)

  • 模擬試験やCBT形式の演習を活用し、実戦力を養う

理解を深めるためには、間違えた問題の「なぜそうなるか」を調べ、知識を一つずつ積み上げていくことが大切です。地道な積み重ねが、確実な合格への最短ルートとなるでしょう。

情報セキュリティマネジメントのおすすめ試験参考書と選び方

効率よく学ぶためには、自分に合った参考書選びが欠かせません。以下でおすすめの試験参考書と選び方を紹介します。

定番・人気の参考書リスト

以下は、多くの合格者が活用している定番の参考書です。

これらの書籍は、基礎から丁寧に解説されており、過去問の傾向を踏まえた内容構成になっています。初心者でもスムーズに理解しやすく、図解やコラムを活用して効率的に知識を定着させることができます

参考書の選び方と活用法

自分に合った参考書を選ぶポイントは、「現在の理解度」と「学習スタイル」を基準に考えることです。

  • 初心者→解説が丁寧な入門書を中心に選ぶ

  • 忙しい人→1冊でインプット・アウトプットを完結できる書籍がおすすめ

  • 試験経験者→問題集・模試中心の実践書で仕上げる

活用法としては、まず1冊を最後までやり切ってみましょう。その後、問題演習や過去問で実力を確認し、弱点をピンポイントで復習するのが効果的です。

情報セキュリティマネジメント資格の活かし方とキャリアアップ

ここからは、情報セキュリティマネジメント試験を取得するメリットやその活かし方を紹介します。以下を確認して、キャリアアップに活かしてみてください。

資格取得のメリット

情報セキュリティマネジメント資格を持っていることで、セキュリティ意識の高い人材であると評価されやすくなります。以下のような場面で活かせるでしょう。

  • セキュリティ関連の業務への配属や抜擢

  • 昇進・評価における加点材料

  • 異業種・未経験からIT業界への転職

実務未経験でも「基本を理解していること」を証明できるため、面接時のアピールポイントにもなります。

取得後に目指せる職種・業務

この資格を活かせるおもな職種は次のとおりです。

  • 情報システム部門のセキュリティ担当

  • 社内のコンプライアンス・リスク管理部門

  • セキュリティコンサルタントやアナリスト

中小企業では、IT管理全般を任されるケースも多く、資格取得が即戦力の証明になります。さらに実務経験を重ねることで、上位資格や専門職へのステップアップにもつながるでしょう。

情報セキュリティマネジメント資格でキャリアを広げよう

情報セキュリティマネジメント資格は、IT未経験者にも門戸が開かれた国家資格です。計画的な学習と実践的な対策を行えば、十分に合格が狙えます。転職やキャリアアップを目指す方は、情報セキュリティの基礎力を証明するこの資格をきっかけに、次の一歩を踏み出してみてください。

また、資格取得後の転職支援やキャリア相談は、IT業界に強いWARCエージェントにお任せください。あなたの理想のキャリアを実現するお手伝いをさせていただきます。

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