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2025/04/25 更新

未経験でも社内SEになれる?基礎知識から求人探しまで徹底解説

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社内SEは、企業のIT環境を支える重要な役割を担いながら、外部SEと比べて働きやすさや安定性を重視できるポジションです。とはいえ、IT未経験者にとっては、「何から始めればいいのか」「本当に転職できるのか」と不安もあるでしょう。

この記事では、未経験から社内SEを目指す方に向けて、必要なスキルや資格、学習方法から、履歴書・面接対策、転職成功事例まで幅広く解説します。ゼロから第一歩を踏み出したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

社内SEとは?

社内SEは企業のITを内側から支える職種です。聞いたことはあるけれど、具体的な仕事や役割はよく分からないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、社内SEの基本的な定義から、仕事内容、外部のSEとの違いまでをわかりやすく解説します。

仕事内容と役割

社内SEは「社内のIT環境全般を支える裏方のエンジニア」です。ユーザーは自社の社員であり、業務が滞りなく行えるようにIT面から支援するのが主な役割となります。

具体的には、以下のような業務を担います。

  • PCや周辺機器のキッティング(初期設定)

  • 社内ネットワークの構築・運用・保守

  • 社内業務システムの選定、導入、改善提案

  • IT資産管理(機器やソフトウェアの在庫・ライセンス管理)

  • 情報セキュリティ対策(アクセス制限・ウイルス対策など)

  • 社員からの問い合わせ対応(ヘルプデスク)

近年は、テレワークの普及により「VPN設定」「クラウドサービスの導入」などにも対応する場面も増えました。また、中小企業では幅広いIT業務を1人~数人でこなすこともあり、マルチスキルが求められる傾向にあります。現場の課題を把握し、ITの力で業務効率を高める活躍が期待される職種です。

社内SEと外部のSEとの違い

社内SEは「自社の業務改善に向き合うIT支援者」、外部SEは「クライアントの課題を解決するIT提供者」です。両者の違いを表でみていきましょう。

項目

社内SE

外部SE

クライアント

社内ユーザー(自社社員)

社外の顧客企業

業務範囲

保守・運用・社内調整・改善提案

システム開発・設計・要件定義

働き方

定常業務+突発対応

プロジェクトベースで進行

キャリア志向

業務知識+ITの活用スキル重視

技術力・開発力重視

仕事のやりがい

社内の業務効率や満足度向上

技術的課題の解決と納品達成

社内SEは、ユーザーと物理的にも心理的にも近いため「現場の声をダイレクトに聞ける」「提案がすぐ実行に移せる」といった強みがあります。対して外部SEは、専門技術を武器に大規模な開発や多業種のシステム構築に携われる点が魅力です。

つまり、より「人・現場」に寄り添いたい方は社内SEが、より「技術・開発」に没頭したい方は外部SEが向いています。未経験からの転職では、働き方や学びたいスキルに応じた選択が大切です。


▼社内SEについて詳しくはこちら

社内SEとは?役割から業務内容、必要スキルまで徹底解説

未経験から社内SEになるためのステップ

社内SEを目指すうえで、未経験者がいきなり採用されることは簡単ではありません。ですが、着実な準備を積めば、IT知識ゼロからでも転職成功は十分可能です。以下で、未経験から社内SEになるためのステップを4つに分けてわかりやすく解説します。

基礎知識の習得

社内SEを目指すにはまず「ITの基本を体系的に理解すること」が必要です。とくにネットワーク、OS(WindowsやLinux)、データベースといった基盤知識は必須です。

効率的に学ぶには、以下の教材がおすすめです。

ネットワークの仕組みやOSの役割、IPアドレスの意味など、「聞いたことあるけどよく知らない」概念を一つずつクリアにしていくのがコツです。焦らず、毎日30分でも継続することが習得の近道になります。

実践的なスキルの獲得

実践的なスキルがあると、採用担当者の印象は大きく変わるでしょう。とくに簡単なプログラミングやスクリプト処理ができると、実務でも即戦力として評価されやすくなります

以下の言語が入門におすすめです。

  • Java:業務システム開発に多く使われる定番言語

  • Python:データ処理や自動化に強い汎用言語

  • SQL:データベース操作には必須スキル

学習の際は、ただ文法を覚えるだけでなく、「社内向けのPC貸出管理ツールを作ってみる」「ログイン画面のUIを作ってみる」など、小さなプロジェクト形式でアウトプットを意識することが重要です。成果物があればポートフォリオとしても活用できます。

資格取得

未経験者にとって資格は「客観的な知識の証明」になります。資格は企業に「本気度」や「基礎スキル」を伝えるための有効な手段です。

以下の資格取得がおすすめです。

資格名

特徴

ITパスポート

IT基礎とビジネス知識の入門資格

基本情報技術者

プログラミング・アルゴリズムも含む国家資格

応用情報技術者試験

基本情報技術者試験の上位資格

ネットワークスペシャリスト

ネットワーク技術の専門知識と実践力を証明する

「ITパスポート→基本情報」という流れでレベルアップしていくのが王道です。試験合格だけでなく、学習過程で得た知識が業務にそのまま活きてくるのも魅力といえるでしょう。


▼社内SEにおすすめの資格について詳しくはこちら

社内SEにおすすめの資格5選|試験概要から学習方法まで徹底解説

インターンシップや研修プログラムへの参加

「実務を経験しているかどうか」は採用側が非常に重視するポイントです。未経験者こそ、インターンシップや研修プログラムを活用する価値があります。インターンの探し方は以下のとおりです。

  • 求人プラットフォーム

  • 未経験者歓迎の企業ホームページからの直接応募

  • スクールや転職エージェント経由での紹介

また、研修制度が充実している企業もあります。たとえば、一部の大手SIer企業では、未経験者向けのIT基礎研修を導入しており、将来的に社内SEに近いポジションに配属されるケースもあります。

短期間でも現場経験があれば、転職活動時の自己PR材料として大きな武器になるでしょう。

社内SEに必要なスキルと身につけ方

社内SEとして活躍するには、単なるIT知識だけでなく、実務を支える多面的なスキルが求められます。ここでは、技術力だけでなく、円滑な社内コミュニケーションや問題解決力といった「現場力」も含めて、3つの重要スキルとその習得法をみていきましょう。

技術的スキル

社内SEにとって「幅広いITインフラの基礎知識と、最低限の開発スキル」が必要不可欠です。とくに、ネットワークやサーバー、セキュリティ、データベースなど、企業のIT基盤に関わる分野は日常業務で頻繁に登場します。

習得すべき主な技術領域は以下のとおりです。

  • ネットワーク:LAN構築、IPアドレス、ルーター設定など

  • サーバー:Windows ServerやLinuxの基本操作、ユーザー管理など

  • データベース:SQLによるデータ抽出、バックアップ方法など

  • セキュリティ:アクセス制限、アンチウイルスソフトの設定、情報漏えい対策

これらは、自宅でも以下のような方法で学習・実践が可能です。

  • 仮想環境で自作サーバー構築を体験

  • クラウドで仮想ネットワークを設定


日々の積み重ねが、現場対応力につながります。

コミュニケーション能力

社内SEにとって人とのやりとりは非常に重要です。相手はITに詳しくない社員であることがほとんどのため、トラブル時の対応やシステム導入時の説明など、誰にでも分かる言葉で話す力が求められます

また、以下のような場面でも調整力が発揮されます。

  • 複数部署の要望をまとめて最適なIT施策を提案

  • 社内稟議やベンダー交渉の場面で、相手の立場を尊重しつつ交渉

  • エラー対応時に冷静かつ丁寧な説明を行い、信頼関係を構築

この力を鍛えるには、社内外での「対話の場数」が何より効果的です。おすすめは以下のとおりです。

  • IT勉強会やイベントで他人の質問に答える経験を積む

  • 社内マニュアルや掲示物を自分の言葉で作成してみる

  • 模擬的な「問い合わせ対応ロールプレイ」を行う

伝える力は意識して使うことで、着実に伸ばせます。

問題解決能力

社内SEは、日々発生する予期せぬトラブルに対応します。そのため、どのような状況でも冷静に原因を探し、素早く対応策を導き出す問題解決力が必須です。

以下の3ステップで問題にアプローチする思考習慣を持つと効果的です。

  • 現象の整理:エラーの発生条件、影響範囲を把握する

  • 原因の特定:ログ確認や再現実験で切り分けを行う

  • 対応と再発防止策の提示:一時対応だけでなく、恒久対策まで提案する

また、課題対応だけでなく、「そもそも業務効率を妨げている構造的な課題」に気づき、自ら改善策を提案する姿勢も重要です。たとえば、紙で行っていた申請フローを電子化する提案などは、評価につながるでしょう。

問題解決力を磨くには、次のような方法が効果的です。

  • トラブル対応時に対応記録を残して振り返る習慣をつける

  • ロジカルシンキングや課題解決フレームワークの書籍を読む

  • 社内勉強会を開催する

トラブルを恐れず、分析し、再発を防ぐ作業の繰り返しが、成長への近道です。

未経験から社内SEへの転職のコツ

未経験から社内SEに転職するには、ただ知識や資格を持っているだけでは不十分です。企業側が「一緒に働きたい」と思える人物像を意識し、戦略的に転職活動を進めることが成功のカギとなります。ここからは、転職成功のコツを確認していきましょう。

転職エージェントを活用する

未経験から社内SEを目指すなら「IT職に強い転職エージェント」を活用してみましょう。エージェントは非公開求人の紹介だけでなく、未経験者に合った企業選び、応募書類の添削、面接対策まで一貫してサポートしてくれます。

WARCエージェントなら、業界トップクラスの転職実績があり、おすすめです。大手上場企業からIPO準備企業のベンチャー求人まで幅広く対応しています。IT転職活動の相談相手として、積極的に活用しましょう。

業界・企業研究の徹底

社内SEといっても、業界や企業によって求められるスキルや役割は大きく異なります。そのため、応募前に業界研究・企業研究を行い、自分の強みや志望動機と重なる点を明確にしておくことが重要です。

以下のような視点で企業を比較してみましょう。

  • IT部門の規模

  • 自社開発があるか、外部ベンダー委託か

  • 利用しているシステム

  • 新技術への積極度

「その企業でなぜ社内SEとして働きたいのか?」が明確になると、選考通過率は格段に上がります。

履歴書・職務経歴書の作成ポイント

未経験からの応募でも「再現性のあるスキル」「業務理解の深さ」を伝えることで、書類選考を突破できるでしょう。ポイントは「自分の経験をどう社内SEに活かせるか」をアピールすることです。

たとえば、以下のように置き換えて記載します。

前職経験

社内SEで活かせる視点

アピール方法

営業職

ユーザー目線の課題理解力

「現場の困りごとに気づく力」

事務職

業務効率化の経験

「Excel自動化での業務改善実績」

接客業

丁寧なヒアリング力

「非IT層とのコミュニケーション力」

さらに、資格取得や自主学習内容を具体的に記載し、学ぶ意欲を伝えることで、熱意と将来性をアピールできるでしょう。


▼社内SEの志望動機について詳しくはこちら

社内SE志望動機の書き方と例文|未経験者から転職者まで

面接対策とコミュニケーションスキルの向上

面接で重要なのは、「未経験でも、現場に貢献できるイメージを持ってもらえるかどうか」です。そのためには、次の2点を意識した準備が効果的でしょう。

  • 想定質問への準備


    「なぜ社内SEを目指すのか」「どんな働き方をしたいか」など。事前に回答を用意し、自分の言葉で話せるようにしましょう。

  • 会話のキャッチボールを意識


    一方的に話すのではなく、相手の表情や反応に合わせた柔軟な受け答えが好印象につながります。

また、可能であれば模擬面接を受けて練習するのも効果的です。転職エージェントを通じて無料で実施できるケースもあります。未経験でも学び続ける姿勢と対話力をしっかり伝えられれば、内定への道がぐっと近づくはずです。

未経験から社内SEへの第一歩を踏み出そう

未経験から社内SEを目指すには、基礎知識の習得・実践的なスキル・資格取得・自己PRの工夫が不可欠です。完璧を求める必要はなく、「学びながら成長していける人材」であることを伝えましょう。

業界研究や面接対策を重ね、自分の強みを活かせる企業に出会えれば、転職成功の可能性は十分にあります。迷っている今こそ、行動のタイミングです。サポートを利用しながら、一歩を踏み出してみましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。