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経理
2024/08/15 更新

経理の平均給与はいくら?年代・企業別の平均や年収アップ方法を解説

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経理は企業のお金を管理する大切な職種です。日々の仕入れや売り上げ・従業員の給与や保険料・企業が支払う税金の金額を正確に把握・管理し、データや資料としてまとめるのを主な業務としています。

よく知られている職種ですが、経理職の平均給与はいくらぐらいか、知っている方は少ないでしょう。


この記事では、経理職の平均給与について年代・企業別に解説します。経理の仕事で高い年収を得ている方の特徴や年収を上げる方法も紹介するので、参考にしてください。

経理の平均年収・ボリュームゾーン


令和6年4月に求人ボックスが公開したデータによると、経理職の平均年収は正社員で約373万円です*1。派遣社員の時給は1,348円、アルバイトの時給は1.117円が平均となっています。


正社員の場合、平均年収のボリュームゾーンは328〜421万円の範囲です。国税庁による令和3年分「民間給与実態統計調査」によると、日本における給与所得者の平均年収は443万円となっています。経理職の平均年収は低めなのが事実です*2。


*1 求人ボックス「経理の仕事の年収・時給・給料」

*2 国税庁令和3年分「民間給与実態統計調査」

年代別・経理の平均年収

経理職の平均年収は、年齢が高いほど高くなる傾向があります。厚生労働省の令和4年「賃金構造基本統計調査」によると、20歳〜64歳の平均年収は以下のとおりです*3。


年齢

平均年収

20歳~24歳

300.87万円

25歳~29歳

380.73万円

30歳~34歳

422.33万円

34歳~39歳

462.21万円

40歳~44歳

485.02万円

45歳~49歳

492.29万円

50歳~54歳

506.76万円

55歳~59歳

522.89万円

60歳~64歳

418.83万円

経理の平均年収は、20代~30代の間に最も大きく上昇します。30代になると経理に必要なスキルが身に付き、こなせる仕事の種類が多くなるからです。40代以降は伸びが緩やかになりますが、資格を取ったり役職に就いたりすると平均年収が大幅に増加する可能性があります。60代の平均年収が低いのは、定年退職をする年代にあたるからです。


*3 厚生労働省「jobtag」経理事務

企業規模別・経理の平均年収

経理の平均年収は、企業の規模によっても変わります。大企業や外資系企業は600万円程度で、特に外資系企業の場合は900万円に達するケースがあるのも事実です*4。逆に、中小企業は400万円程度と低くなっています*5。


経理の仕事で高い平均年収を目指すなら、なるべく規模の大きい企業に就職するのがおすすめです。また、経理の平均年収は地域によって差が大きいので、就職・転職活動をする際には勤務地も考慮に入れましょう。


年収が高い経理の特徴とは?

経理の仕事でも高い年収を得ている方はいます。年収が高い方は、経験が豊富・資格を持っている・語学力があるなどさまざまな特徴がります。この項では、経理に役立つ資格を含め、経理職で高年収を得ている方の特徴を解説します。

実務経験が豊富

経理の仕事で高年収を得ている方の特徴には、実務経験・スキルが豊富な点が挙げられます。就職後は現場で実務経験を積むことが重要です。実務経験3年以上になると、年次決算の仕事を担当できるようになり、年収アップが望めます。年次決算は企業にとって非常に重要なもので、担当者には高いスキルが求められるからです。


経理では実務経験が5年以上になると、経理財務・IR・管理職などの経験を持つ方も多くなります。管理職になるとおのずと年収も高くなるので、オファーが来たら積極的に受けましょう。

経理に関連する資格を取得している

経理の仕事で年収が高い方は、資格取得者である場合も多いです。資格を持っていると資格手当が付きます。経理の仕事で有利になる資格で特におすすめなのは、下記の3つです。それぞれご紹介します。

日商簿記2級以上


日商簿記は、非常によく知られている資格試験です。主催は日本商工会議所で、簿記の技術や知識を証明するのに役立ちます。受験資格に制限がないうえさまざまな職場で役立つので、学生や主婦にも取得を目指す方が多い資格です。


経理の仕事に就職したい・年収アップを図りたい場合は、日商簿記2級以上を取得しましょう。日商簿記2級を取得すると、経理・会計に関する一般的な知識があることを証明できます。具体的には、仕訳や決算書の作成、原価計算など、日常的な経理業務に必要なスキルを持っていることがわかります。これにより、企業の経理部門で即戦力として働けることが期待されます。


公認会計士

経理の仕事では、公認会計士の資格を持つことで年収がアップする理由は、監査法人との円滑なコミュニケーションを通じて企業の信頼を得られること、また幅広い会計知識を活かして財務管理、内部監査、リスク管理、M&Aなど、企業成長に関わる重要な業務を任されることにあります。


例えば、財務管理では適切な会計処理や財務報告により経営判断に貢献し、内部監査では不正や誤びゅうの発見・防止により企業の健全性を維持します。リスク管理では企業を取り巻くリスクに対策を立て、M&Aでは買収先企業の財務デューデリジェンスを行います。


このように、公認会計士の専門的な知識と経験は企業にとって重要であり、高く評価されるため、高年収を得ることができるのです。


税理士

経理で安定した高収入を得るには、税理士資格が有効です。税理士は企業から会計・税務のハイレベルな知識を持つ人材とみなされ、決算業務、有価証券報告書の作成、監査対応等の専門性の高い仕事を任されます。


税理士科目合格者の平均年収は、合格科目数に応じて上昇します。1科目合格で420万円、4科目合格で495万円、税理士登録すると683万円にもなります。企業の幹部になれば、平均年収1,000万円以上も可能です。


税理士試験は日本三大資格の1つで、一定の受験資格が必要ですが、必須2科目と選択3科目の合格で資格取得となります。1科目ずつ受験でき、一度合格した科目は生涯有効なのも特徴です。税理士資格は、経理職でのキャリアアップに大きく貢献します。


*8 MS Agent「税理士科目合格数によって年収は変わる?資格手当はもらえるのか?」

コミュニケーションスキルが高い

経理の仕事もチームワークなので、コミュニケーションスキルが求められます。コミュニケーション能力が高いと、情報交換・意思疎通・業務に関する連絡がスムーズになり、仕事が効率よく回るようになります。経理で有利に働くコミュニケーション能力は、以下のようなものです。


  • 相手に分かりやすく説明する力
  • 相手の立場に立って、考えながら必要な情報を聞き出す力
  • トラブルが発生しないよう、円滑な話し合いの場に調整する力


コミュニケーション能力がある方は職場で信頼され、人事評価も高くなりやすいでしょう。人事評価が高いと、昇格・昇進もしやすくなるかもしれません。

高い英語力を持っている

経理の仕事でも英語力が高いと、高年収の職場に採用されやすくなります。特に、グローバル企業で働く場合は外国籍の社員や顧客と話す機会が多くなるので、非常にハイレベルな英語力が必要です。英語力の高さを証明するなら、TOEICで600~700点以上を目指しましょう。経理で英語力を証明するのにおすすめの資格には、以下のようなものがあります。


  • TOEIC
  • BATIC
  • USCPA(米国公認会計士)
  • IFRS検定(国際会計基準検定)
  • 国際英語能力検定

経理経験者が年収をアップさせる方法


経理の経験があってさらに年収をアップさせるには、実務経験や資格取得以外にもさまざまな方法があります。おすすめの方法を5つ取り上げて解説するので、参考にしてください。

管理部門の経理を目指す

経理経験者が年収アップを目指す方法の1つには、管理部門の経理で働く方法があります。管理部門は、管理内部の管理を行う部署です。該当する部署には人事部・総務部・経理部等があります。


管理部門の経理には、高い専門性・知識・スキルが必要です。高度な業務を手がけるのでおのずと年収も高くなり、MS Agentが令和5年に行った調査によると、管理部門の経理で働く方の平均年収は約542万円となっています*9。


*9 MS Agent 「管理部門の年収を独自調査!部門別平均年収や年収アップにおすすめの資格など」


財務部門にチャレンジする


経理の経験を積んでいるなら、財務部門にチャレンジするのもよいでしょう。財務は経理と異なり、会社の経営に必要なお金を管理・見積もり・調達する職種です。財務戦略の企画を立て、経営陣に提出・説明する業務もあるので、経営陣と近い位置で働けます。平均年収も経理より高く、マイナビエージェントの調査によると約531万円です*10。


しかし、経理から財務部門に移るのは簡単ではありません。早くキャリアチェンジに成功するためには、以下のようなポイントに取り組むのが良いでしょう。


  • 経理の業務で月次決算・年次決算・決算書の作成分析等の経験を十分に積む
  • 簿記1級・ファイナンシャルプランナー・FASS検定等、財務に役立つ資格を取る


*10 マイナビエージェント「職種別平均年収ランキング  経営企画・管理部門全般 財務・会計」

異なる業界の経理に転職する


経理は業界によっても年収が異なります。年収アップを目指すなら、今より経理の年収が高い業界に転職するのもおすすめです。令和2年~令和4年の日経転職版会員データによると、経理の平均年収が高い業界は以下のようなところです*11。



業界名

平均年収

鉱業

1032.4万円

医療・ヘルスケア・医療機器

950.5万円

投資・投信・投資顧問

885.2万円

取引所・証券代行

883.3万円

総合商社

842.4万円

損害保険

841.8万円

セラミックス・セメント・ガラス

836.7万円

産業用資料

818.0万円

農林水産業・資源・エネルギー

818.3万円

生命保険

781.4万円


今よりも年収を上げたい方は、上記を参考にして求人情報を十分にチェックすると良いでしょう。


*11 日系転職版「【2023年最新】経理の平均年収・給料はどのくらい?業界別ランキングを公開」

外資系企業の経理に転職する

外資系企業は、日系企業より平均年収が高い傾向にあります。外資系企業の経理は日系企業より業務が多いので、転職してすぐ年収600万程度になるケースが多いのも事実です。経理経験者が外資系企業への転職に成功するためには、以下のようなスキル・資格を獲得しましょう。


  • ビジネスシーンで困らないレベルの英語力
  • 簿記・国際的な会計基準や財務知識の知識
  • 日商簿記2級以上・USCPA等の資格取得
  • 複雑な仕事環境に対応できる柔軟性


英語力は会話力・文章力の両方が必要です。ビジネスでの専門用語もしっかり身に付けましょう。外資系企業に転職する場合も、日商簿記2級以上の資格があると日本会計の知識があるのを証明できて有利に働きます。

転職の際に年収交渉を行う


経理の仕事で転職活動をしていて、年収が低いと感じる場合は企業側と交渉しましょう。年収交渉は、以下のポイントに留意して行うと成功する可能性が高くなります。

  • 自分の市場価値を正確に把握しておく
  • 交渉する前に今までの実績・功績を数字等にして具体化しておく
  • 交渉時は、給与の要求ばかりを一方的に話しすぎない
  • 給与交渉をする時は、冷静な心を保って臨む


年収交渉に自信がない場合、転職エージェントの利用がおすすめです。エージェントが年収交渉を代行し、あなたに合った求人を見つけ出し、面接や書類作成をサポートしてくれます。また、新たな業界や職種への転職の可能性も広がります。転職エージェントは、キャリアアップを全面的にバックアップしてくれる心強いパートナーです。

未経験で経理になることは可能?


経理の仕事は、未経験の方でも就職・転職できます。しかし、未経験だとよい条件の求人は少なく、採用する際も経験者の方が選ばれるケースが多いので、未経験で就職・転職するのは厳しいのが事実です。経理未経験の方が経理への就職・転職に成功するコツを以下に紹介します。


  • 「未経験者歓迎」「未経験者OK」などと書かれている求人に応募する
  • 簿記2級以上の資格を取得する
  • キャリアビジョンを明確にしておく
  • 志望動機に前職での業績や会社への貢献度を具体的に記載する
  • 転職エージェントを利用して、サポートを得ながら就職・転職活動をする


経理は人気があり、応募者する方が多い職種です。履歴書や面接では、経理の必要な能力・スキル・資格が自分にあるとしっかりアピールすることが、成功への近道です。

経理の年収アップ方法を知り、昇給や転職に役立てよう

経理の平均年収は、日本国内の平均年収と比べると低めです。しかし、経理の仕事は、経験やスキルを積む・経理に役立つ資格を取る・管理部門を目指す等をすると、年収アップは望めます。


経理の仕事で年収アップを目指すなら、転職も1つの方法です。転職を決意したらぜひWARCエージェントに登録してください。WARCエージェントには、ミドルクラス以上の求人が集まっています。専門のキャリアアドバイザーから助言を得ながら転職活動できるうえ、企業からのオファーをもらえる場合もあるので、希望の年収を得られる企業に早く巡り合える可能性が高いでしょう。

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WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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