転職活動では履歴書と職務経歴書の作成が必要です。とくに経理の仕事に転職を考えている方にとって、志望理由の書き方は重要なポイントです。この記事では、経理の転職を希望する方に向けて、具体的な例文を交えて志望理由の書き方を解説します。さらに、経理の仕事内容や企業での役割、キャリアパスについても詳しく紹介しますので、参考にしてください。
経理職は、企業で日々発生するお金の出入りを記録・管理するのが主な仕事です。経理がなければ、企業は健全な経済活動ができません。まずは、経理職の役割・仕事内容・企業にとっての重要性について解説します。
経理は、企業で発生したお金の動きを帳簿に記録しながら、財務管理や予算管理などさまざまな資料を作成する役割を担う部署です。扱うお金の種類は、売り上げや仕入れのほか、給与・税金・銀行口座にある企業のお金・企業内に保管されている現金なども含まれます。
経理の最も重要な役割は、経営陣に必要な会計情報を提供することです。経営陣は経理が作成した財務諸表を基に、将来の経営計画を立てます。経理は、お金の管理をもって経営のサポートをする重要な役割を担う仕事と考えましょう。
経理の仕事は、毎日行う日次業務・毎月行う月次業務・毎年行う年次業務の3つに分かれるのが特徴です。具体的な仕事内容を整理すると、以下のようになります。
業務の発生時期 | 主な業務 |
---|---|
日次業務 |
|
月次業務 |
|
年次業務 |
|
経理の仕事は毎月やることが決まってくるので、年間スケジュールに沿って仕事を進められるのも特徴です。
経理は、企業にとって非常に重要な役割を持ちます。もし、企業に経理がなければ、以下のような問題が発生するリスクが高くなるでしょう。
これらの問題は、正確な決算書や試算表の作成、請求書や領収書の整理、企業の資金の透明性を確保できないことによるものです。また、経理の不備は不正行為の発生を助長する可能性もあります。
経理職は特別な資格がなくても就ける仕事ですが、経理の仕事に求められるスキルや資質はあります。それぞれこの項で解説するので、ご自身に経理の適性があるか否かを判断するのに活用してください。
経理の仕事は専門知識が求められます。毎日の仕事は、PCでの入力業務が大半です。経理の仕事を目指すなら、以下のようなスキルを身に付けておきましょう。
経理未経験で経理を希望する場合は最低限、Excel・Wordの基本的な操作能力があると採用されやすくなるでしょう。経理経験者が転職でキャリアアップや年収アップを目指す場合は、経理に関する専門的な知識のほか、マネジメントスキル・コミュニケーションスキル・リーダーシップを取る能力が求められます。
経理の仕事に向いている人は、以下のような資質を持っています。
経理の仕事は細かい数字を扱うため、注意深さと精度が求められます。また、仕事の効率化やスキルアップのために常に学び続ける姿勢が重要です。
近年、経理職は国際会計基準の導入や業務のAI化に伴い、多様なキャリアパスを描ける時代になりました。また、経理職は、ジェネラリストとスペシャリストのどちらの道も選べる職種でもあります。以下に、経理初心者がからCFO(最高財務責任者)までのキャリアパスを紹介するので、参考にしてください。
経理初心者が将来CFOを目指す場合は、以下のようなキャリアパスがあります。
CFOは財務や経営に関する知識・リスク管理やコンプライアンスに関する知識・コミュニケーションやプレゼンテーションスキルのほか、倫理観や責任感など多くのことが求められます。知識やスキルだけでなく、人間性も磨きましょう。
また、近年は、ベンチャー企業や中小企業でもCFOのポストを設けている企業が増えているので、CFOに就ける可能性も高いです。
志望理由に書くべきポイントは、経理経験者と未経験者で異なります。ここでは、経理の仕事に採用されやすい応募書類に仕上げるポイントをご紹介します。
経理経験者、未経験者のどちらの場合でも、経理の志望動機を書く際には以下の3点を必ず盛り込みましょう。
志望動機の内容は200文字~300文字程度で、明確かつ簡潔な内容にまとめてください。また、「志望動機は一番初めに結論を持ってくる」「構成を意識して書く」「箇条書きを取り入れる」などを意識して書くと、読みやすく伝わりやすいものになります。
経理の志望動機には、自分が経理に役立つスキルや資格を持っていることや、転職先でチャレンジしたいことを記載するのも大切です。この項では、経理経験者と未経験者に分けて、志望動機を書く際に押さえておきたいポイントを解説します。
経理経験者の場合は、以下の3点を明確に記載した志望動機を書きましょう。
自分のスキルや知識を証明するには、これまで担当してきた業務・会計ソフトの使用経験・自分がリーダーシップをとって仕事を成功させた経験などを具体的に書いてください。新たにチャレンジしたい仕事については、これから専門性を深めたい分野についてアピールすると効果的です。
経理未経験者の場合は、以下の4点を盛り込んで志望動機を書きましょう。
新卒の方は「これから仕事を通して成長したい」など、意欲をアピールしましょう。企業や実務で活かせるスキルは、学生時代に学んだことやチームワークなど部活動で培った能力を具体例と一緒に記載してください。転職で経理を目指す方は、前職で積んできた経験と転職先で新たに学びたいことをアピールするのがおすすめです。
経理の仕事に転職を目指す場合、経理経験者と経理未経験者では、志望動機の内容はおのずと変わってきます。この項ではそれぞれ例文を挙げて解説するので、実際に志望動機を書く際の参考にしてください。
経理経験者が転職する場合の志望動機の例を、以下に紹介します。
【例文】
私は過去5年間、経理で伝票入力や決算書の作成を中心に業務を担当していました。今回転職を決意したのは、今後、財務分野の業務も経験したいと考えたからです。貴社の経理部署では、経理のほか財務の仕事も担当できると理解しております。前職の経験を活かしながら新たな挑戦ができると思い、応募致しました。私が目指すのは、経営に直接的に貢献できる経理の専門家です。貴社は海外展開や新規事業の立ち上げなどで積極的に事業を拡大していると知りました。そのような環境で成長し、会社の成果に寄与できるよう全力で努力していきたいと思います。
上記の例文では、今日までの実務経験・将来のキャリアプラン・転職後も成長していきたい意欲を具体的に記載されています。企業研究もしっかりしていて、企業が応募している業務の内容を理解しているのが読み取れるのもよいところです。
経理未経験者が転職する場合の志望動機の例を、以下に紹介します。
【例文】
私は過去4年間、総務事務として働き、精確に仕事を積み上げることに満足感を感じていましたが、3か月前、会社都合で退職せざるを得なくなりました。今回貴社の求人に応募したのは、この度地元に戻る決定をした際に、地元の特産品である野菜の栽培を通じて地域の農業を活性化させる貴社の活動を見たからです。私は貴社の安全な野菜作りへの情熱と、独自のブランディング戦略に深く感銘を受け、経理としてその一部になりたいと感じました。経理の仕事を希望したのは、以前から経理に興味があり、専門的なスキルを身に付けたいと思ったからです。前職での経験を経理の仕事で活かし、貴社に貢献したいと思います。
総務から経理への転職を希望する方の志望動機です。前職で総務をしていたこと・前職の離職理由・前職の経験を活かしながら経理の仕事でさらに成長したい意思の3点をきちんと書かれています。転職先の分析をしっかりしているのが読み取れるのもポイントです。さらに印象のよい志望動機にするには、総務の経験がどのように経理に役立つかを書くとよいでしょう。
経理の仕事に転職を決意したら、転職エージェントに登録しましょう。転職エージェントならPCやスマートフォンでいつでも転職活動ができます。全国からさまざまな条件の求人が集まっているので、自分のスキルや希望に合う転職先が早く見つかるのがメリットです。
また、転職エージェントを利用すると、自分が作成した履歴書や職務経歴書についてアドバイザーから助言を受けられます。一度履歴書や職務計画書を作成すると、企業ごとに採用されやすい応募書類になるように微調整する手間が短時間で終わるのも魅力です。
「WARCエージェント」なら、大手上場企業からIPO準備企業のベンチャー求人まで幅広く対応しています。
業界トップクラスの転職実績もあり、業界に精通しているエージェントも多数在籍していますので、ぜひ気軽にご相談ください!