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経理
2023/12/05 更新

年収1,000万を達成するための経理スキルと資格|成功のための5つの効果的なアプローチも解説

経理を目指す方々の中には、年収1,000万円を目指す方もいることでしょう。経理で1,000万円の年収を実現するには、十分な実務経験と高度なスキルが要求されます。

この記事では、年収1,000万円を期待できる経理の求人事例や、必要な資格、年収1,000万円クラスの経理職に共通する重要な要素などを詳しく解説しています。経理のキャリアでより高い年収を達成するために、ぜひ参考にしてみてください。

年収1,000万円超の割合は5.4%の実態

年収1,000万円超の割合は5.4%と国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査(※1)」によって発表されています。この割合は、様々な職種に属する1年間を通じて働いた給与所得者を対象にしたものです。

さらに、事業所の規模に注目すると、1,000人以上の大企業では割合が10%以上、5,000人以上では11%超となり、事業規模が拡大するにつれて年収1,000万円超の割合も増加しています。

企業の規模が1,000人以上の場合、10%に位置する従業員はおそらく管理職クラスであると考えられます。このため、年収1,000万円を目指すには、大規模企業での管理職経験が不可欠でしょう。

特に経理の分野では、経理部門のトップとしての経験が年収1,000万円に近づくための手段となります。また、会計士や税理士などの専門家資格を取得することも、年収向上の一環として検討すべきです。

(※1)参考:国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」

経理で年収1,000万円超えが叶う可能性のある求人例を紹介

経理で年収1,000万円超えを叶えるには、管理職クラスを目指す方法が確実です。実際に転職サイトに掲載されている求人のなかから、経理部門の管理職など年収1,000万円超えを期待できる求人例を紹介します。

WEB広告代理店が経理体制の構築責任者を求めている求人

急成長中のWEB広告ベンチャー企業で、経理部門の体制構築や決算業務、日常の経理業務などを担当します。

上場を目指す企業のため、IPOの準備も業務に含まれている求人です。応募条件として、2年以上の経理業務経験が必要であり、これまでの経験や知識をもとに組織体制を構築できる方を求めています。

IPOの準備の一環として、有価証券報告書などの開示資料作成が必要でしょう。これらの経験を有する方を歓迎条件として挙げています。

経理業務を一任できる経理財務担当者の求人

養豚現場にIT技術を組み合わせ、安定した食肉供給を実現するサービスを提供している企業で、急拡大とIPOの準備に伴い、経理財務の専任担当者を募集しています。

この企業はこれまで経理専任の担当者が不在でしたので、業務内容には通常の経理業務やIPOの準備に関する業務だけでなく、部下の教育や経理業務マニュアルの作成など、体制構築に関わる業務も含まれています。

経理専任の経験が3年以上ある方や、経理部門でのマネジメント経験がある方を求めている求人です。

急成長中の上場企業が、広範な業務に従事する経理の求人

この求人では、年収1,000万円の達成が可能です。新しく上場した企業であり、確かな開示体制を構築するため、積極的に取り組める人材を求めています。

具体的な業務内容は、開示実務や予算の編成をサポートすること、監査に対応することなどが含まれます。開示業務が中心なので、経験者を求めており、応募資格として以下の2点のいずれかが必須です。

  • 経理実務経験が3年以上ある方
  • 監査法人や会計事務所での経験がある方

また、求める人物像として、「1社の年次決算全体の工程を理解している方」を挙げています。開示体制を構築するため、経験豊富な人材を歓迎している求人です。

年収1,000万円を目指すために必要な経理スキルについて

経理で年収1,000万円を目指すには、管理職や会計士・税理士などの職種を目指す必要があります。ただし、実際に管理職に就くためには、経理として高いスキルを持つことが不可欠です。詳しくは以下のようなスキルが求められます。

  1. 高度な会計スキル
  2. 財務分析能力
  3. 強力な管理能力
  4. 高度な税務知識
  5. 戦略を練るスキル
  6. ITスキル
  7. 英語力

これにより、経理や税務において高度な業務ができるだけでなく、組織を管理し、新しいシステムを導入するためのITスキルなども必要です。

また、資本戦略や資金調達など、経営に密接に関わる業務を担当できる人材であれば、年収1,000万円を目指す上での可能性が高まります。更に、高いレベルで予算や原価管理を行える管理会計業務も、多くの企業で高く評価されるでしょう。

経理で管理会計が重宝される背景

経理において管理会計が重宝される理由について説明しました。なぜなら、管理会計は企業の重要な意思決定や業績向上に大きな影響を与える業務だからです。

管理会計は様々な視点から業績を把握し、予算や原価の管理を通じて企業の経営状態や業績を明確にします。これにより、会社の目標や成長戦略を的確に策定できるのです。

さらに、各部門の評価や管理が容易になり、改善点の把握や部門毎の目標設定もしやすくなります。結果として、会社の未来を左右する重要な業務であるため、高いレベルで管理会計業務を遂行できる人材は重宝されるのです。

経理で年収1,000万円を達成するための方法

以下の5つが挙げられます。

  1. 超大手企業の社員になる
  2. 大企業で管理職に就く
  3. 外資企業の幹部社員になる
  4. 管理部門で海外駐在になる
  5. ベンチャー企業の財務責任者になる

基本的には、これらの方法は管理職やそれに準じる立場の社員になることに関連しています。各方法について詳細に説明していきます。

1.超大手企業の社員になる

ず紹介する方法は、超大手企業の社員になることです。一般的に、大手企業は安定した収益と成長を維持しており、高い給与を支払う傾向にあります。管理職クラスではなくても平均年収が1,000万円を超えている場合があるため、ポジションに関係なく年収1,000万円を達成できるでしょう。

さらに、大手企業は中小企業よりも部署や部門が多く、その分高いレベルの専門知識や責任を持つポジションが多く存在します。そのポジションに就くことで高い報酬を得られるでしょう。

2.大企業で管理職に就く

大企業で管理職に就くことも、年収1,000万円を達成する方法の一つです。先述したとおり、事業規模の大きな企業で年収1,000万円超えとなるのは管理職クラスだと考えられます。そのため、大企業で管理職に就くことは、年収を高める有効な手段です。

大企業では多くの従業員や大規模なプロジェクトを管理するため、管理職にもそれ相応の責任とスキルが求められます。その責任とスキルへの対価として、報酬もそれにふさわしい金額へと上がることが多い傾向です。

3.外資企業の幹部社員になる

年収1,000万円を達成する手段として、外資企業の幹部社員になる方法も挙げられます。外資企業は即戦力となる人材を求めており、中途採用では実務経験やマネジメント能力が重視されます。基本的に業務は英語で行われるため、高度な英語力も必要です。

外資企業は日系企業よりも実力主義であり、年齢に関係なく出世できる環境があります。そのため、実力によっては早期に幹部社員となり、年収1,000万円を達成することが可能です。

4.管理部門で海外駐在になる

また、年収1,000万円を達成する手段として、管理部門で海外駐在になることも考えられます。海外に子会社がある企業では、数字に強い経理担当者を海外に派遣することが一般的であり、管理部門の海外駐在員に選ばれることがあります。

海外駐在になることで、給与に加えて海外赴任手当が支給されるため、手当も含めて年収1,000万円を達成することができます。さらに、海外経験を積むことでスキルアップが可能であり、海外駐在経験を活かしての転職が年収アップにつながる可能性もあるでしょう。

5.ベンチャー企業の財務責任者になる

ベンチャー企業の財務責任者になる方法も、年収1,000万円を達成する手段の一つです。ベンチャー企業は新しく立ち上げられたばかりで組織が未整備な場合が多く、実務経験とマネジメント経験が豊富な人材が求められます。

大企業とは異なり、ベンチャー企業では報酬体系が柔軟であり、優秀な人材には高額な報酬が支払われることがあります。最初は実務をこなしながら組織を構築し、プレイングマネージャーとして成長することで、組織の成長と共に高い報酬を得ることができるでしょう。

年収1,000万円超えを目指す武器!経理として力をつけられる資格4選

年収1,000万円超えを目指すために、経理として必要なスキルを身につけるための資格4つをご紹介します。これまでの方法を実行するには、それに必要な能力を磨く必要があります。その一環として、以下の資格を取得することが年収アップにつながる可能性があります。

1. 日商簿記検定1級

簿記の知識を高度に身につけ、経理業務において高いスキルを発揮できる資格です。

2. 公認会計士試験

会計分野における専門的な知識を深化させ、企業の財務戦略や経営戦略に貢献できるスキルを身につける資格です。

3. TOEIC

ビジネス英語のスキル向上に寄与し、国際的なビジネス環境でのコミュニケーション能力を高める資格です。

4. 米国公認会計士

米国の会計基準や法律に精通し、グローバルな経理業務において国際的な活躍が期待される資格です。

それぞれの資格について詳細にご紹介いたします。

1.日商簿記

日商簿記検定1級は、簿記の最上位資格であり、高度な会計に関する知識が問われる資格です。出題科目には商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4つがあり、これらの科目は2級までの検定と比べて難易度が段違いに高いでしょう。

この資格を取得するには、単に会計の知識だけでなく、企業会計関連の法律や経営管理の分析など、非常に高度な専門知識が求められます。合格するためにはこれらの知識を総合的に理解し、実務に応用できるスキルも必要です。

試験の概要

極めて高度な会計知識(商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算など)、企業会計関連の法律・規則を踏まえた経営管理・経営分析の知識を問う

受験方法

記述式

受験資格

なし

受験費用

7,850円(税込)

難易度

非常に難しい

合格率

10%前後

合格ライン

4科目の合計点が70点以上

合格後にできること

税理士試験の受験資格を得られる
職業能力開発促進法の指導員資格試験での事務科の試験科目の一部が免除

参考:商工会議所の検定試験「簿記1級」

2.公認会計士

公認会計士試験は、公認会計士・監査審査会によって主催されている国家試験です。この試験には短答式と論文式の2つの部分があり、短答式試験に合格した受験者のみが論文式試験を受験できます。判定は相対評価方式で、受験生の得点比率に応じて合格基準が変動します。

ただし、公認会計士試験に合格しただけでは、公認会計士の資格を得ることはできません。正式に公認会計士として活動するには、公認会計士試験に合格後、監査法人での業務補助などの所定の要件を達成し、公認会計士協会に登録する必要があります。

試験の概要

極めて高度な会計知識(商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算など)、企業会計関連の法律・規則を踏まえた経営管理・経営分析の知識を問う

受験方法

記述式

受験資格

なし

受験費用

7,850円(税込)

難易度

非常に難しい

合格率

10%前後

合格ライン

4科目の合計点が70点以上

合格後にできること

税理士試験の受験資格を得られる
職業能力開発促進法の指導員資格試験での事務科の試験科目の一部が免除

参考:公認会計士・監査審査会「公認会計士試験」

3.TOEIC

TOEICは、英語のコミュニケーション能力を測定するための、国際的に共通したテストです。このテストは、ビジネスの場での英語力を評価するためにもよく知られており、転職活動の際にも多くの人が受験します。

TOEICのスコアは10点から990点まで広がっており、平均スコアは約600点ですが、ビジネスにおいて問題ない英語スキルを示すには700点以上が必要です。逆にスコアが低いと英語力の不足を示唆し、これは履歴書に書くと逆効果になります。高い英語力をアピールしたい場合は、700点以上を目指すことが重要でしょう。

試験の概要

日常生活やビジネスシーンにおける実践的な英語力を測定するため、実践的な場面を想定した問題が中心

受験方法

選択式

受験資格

なし

受験費用

公開テスト:7,810円(税込)
IPテスト:受験団体による

難易度

易しい

合格率

-

合格ライン

700点以上

合格後にできること

ビジネスシーンでの英語力を示す

参考:IIBC「【公式】TOEIC Program」

4.米国公認会計士

米国公認会計士(USCPA)は、米国公認会計士協会が主催している、米国各州で認定される資格試験です。この試験では、日本の会計基準とは異なり、国際会計基準(IFRS)や米国会計基準(USGAAP)を基にした問題が出題されます。

さらに、全ての問題は英語で出題されるため、会計の専門用語に対応できる英語力も必要です。米国公認会計士資格を取得することで、国際基準に基づく会計業務を担当できるようになります。この資格は国際的にも高い評価を受け、外資系企業やグローバル企業での経理の仕事において重宝されることでしょう。

試験の概要

AUD(監査・証明)、BEC(ビジネス)、FAR(財務会計)、REG(諸法規)の4科目の広範囲から出題

受験方法

選択方式(一部記述式)

受験資格

  • 4年制大学卒の学位「学士号」を取得している
  • 大学や短大で会計やビジネスに関する単位を取得している

受験費用

1科目$628.15

難易度

難しい

合格率

約50%(日本在住受験者は約40%)

合格ライン

すべての科目で50%以上の

合格後にできること

国際基準の会計知識が身につく

参考:AICPA「For Japanese U.S. CPA Candidates」

年収1,000万円を超すには資格だけでなく経理の実務経験も必要

経理で年収1,000万円を超えるためには、資格だけでなく実務経験も不可欠です。前述したように、年収を向上させるために有益な資格を取得することも重要ですが、経理の年収は単に資格の有無だけでなく、広範な実務経験によっても左右されます。

高い専門性を持つことだけでは高収入を得るのは難しく、広範な実務経験が重要です。先述の「経理で1,000万円を目指すために必要なスキル」で述べたように、会計業務に加えて、マネジメントや経営にかかわる業務も担当できるスキルと実務経験が求められることが多いです。

また、管理会計など経営方針に影響を与える業務経験も価値があり、これらの経験があることで、希少性が高まります。様々な業務での実践経験と資格取得によって得られた高い専門性を有効活用することで、経理で年収1,000万円を超える可能性が一層高まるでしょう。

年収1,000万円クラスの経理人材に共通する3つのポイント

年収1,000万円クラスの経理に共通する重要な3つの要素があります。実際にこの収入水準を達成している経理担当者は、以下の3つのポイントを兼ね備えていることが一般的です。

  1. マネジメント力を有する
  2. 情報収集において怠らない努力をする
  3. チームを大切にするマインドを持つ

これらの3つの要素について、詳細に解説します。

1. マネジメント力を有する

高収入な経理に共通している特徴の一つは、マネジメント力の保有です。高収入を得ている経理の多くは、通常、管理職のポジションに就いていることが一般的でしょう。

良いマネジメントを実践するには、状況を適切に把握して意思決定する力に加えて、メンバーの潜在能力を引き出すためのコミュニケーションスキルとリーダーシップが求められます。これらの能力を発揮し、経理チームのメンバーを結集し、全体で協力して業務を遂行するスキルを持つ人材が高収入を実現しているのです。

2. 情報収集において怠らない努力をする

高収入な経理に共通しているもう一つのポイントは、情報収集への努力です。会計や税制に関連する法令は頻繁に変更されるため、経理担当者はこれに適切に対処する必要があります。したがって、一度得た知識に頼るのではなく、絶えず新しい情報を収集し、変化に適応する能力が不可欠です。

常に学び続ける姿勢はスキル向上に寄与し、自身の市場価値を高めるのにも効果的でしょう。高収入の経理を目指すなら、常に向上心を持ち、自己啓発に励んでください。

3. チームを大切にするマインドを持つ

高収入な経理に共通しているもう一つの重要なポイントは、チームを大切にするマインドセットです。経理業務は単独で行うものではなく、他の部署やチームとの連携が欠かせません。そのため、円滑な業務の遂行に向けて、効果的なチームワークを築くことが重要です。

高収入を実現している経理担当者の多くは、リーダーシップのポジションにあり、協力的なチームプレイヤーであることが一般的でしょう。独りよがりではなく、チームとしての協力意識を持ち、チームが良い状態を維持できるよう心掛けることが求められます。

年収1,000万円を目指す経理職になるには実務経験と学びの姿勢が必要

年収1,000万円を目指す経理職にとって、実務経験を積むことと常に学ぶ姿勢を持つことが不可欠です。年収1,000万円以上を得ている経理担当者の多くは、一般的に管理職の職位に就いているという傾向があります。

高収入を実現している人々は、単に会計や経理業務に関する知識やスキルだけでなく、チームで協力するために必要なマネジメント能力なども身につけています。

これらの能力を発展させ、様々な業務で経験を積みながら、知識の最新化も怠らないように心がけることで、経理の職種でも年収1,000万円を目指すことができるでしょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。