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経理
2024/06/23 更新

経理初心者向け!Excelを活用するメリットと具体的なテクニック

経理の業務を始めたばかりの方にとって、効率的かつ正確な作業を行うことは大きな課題です。

そのために欠かせないのが、表計算ソフトのExcel。Excelは多機能でありながら使い勝手が良く、経理のさまざまな業務をサポートする強力なツールです。

この記事では、経理初心者がExcelを活用することで得られるメリットと、具体的なテクニックをご紹介します。日々の業務を効率化し、自信を持って業務に取り組めるよう、Excelのスキルを磨いていきましょう。

経理業務でExcelを活用するメリット

Excelは、経理業務において非常に役立つツールであり、以下のようなメリットがあります。

  • データの入力や管理が簡単に行えるため、業務の効率化が図れる
  • 関数やマクロを活用することで、複雑な計算や大量のデータ処理も瞬時に行える
  • データの可視化や分析が容易にできるため、レポート作成や意思決定に役立つ

これらのメリットを活用することで、経理業務がよりスムーズに進行し、ミスを減らすことが可能です。

この章では、経理業務でExcelを活用するメリットについて詳しく見ていきましょう。

経理業務の効率化と時間節約

Excelは、関数やマクロを利用することで、複雑な計算や繰り返し作業を自動化できるのが特長です。これにより、手作業で行っていた時間のかかるタスクが迅速に処理され、業務全体の効率が大幅に向上します。

さらに、テンプレートを利用すれば、定型業務のフォーマットを一貫して保つことも可能。これにより、作業時間を節約しつつ、高い精度を維持できます。

データ管理の精度向上

Excelを使用することで、データの一元管理が実現します。複数のシートやブックを使い分けることで、大量のデータを整理しやすくなり、検索や更新も迅速に行えるのがメリット。


また、数式やデータ検証機能を活用することで、入力ミスを防ぎ正確なデータ管理が可能です。これにより、情報の信頼性が向上し、業務の信頼性も高まります。

レポート作成の迅速化

Excelのピボットテーブルやグラフ機能を利用すれば、複雑なデータを視覚的に整理し、迅速にレポートを作成できます。

データの抽出や集計が簡単に行えるため、日常業務や経営会議で必要なレポート作成が効率的になるのがメリット。

また、条件付き書式を用いることで、重要なデータを一目で把握できるようになり、分析や報告の質も向上します。

経理業務で活用できるExcel機能

Excelは、多様な機能を活用することで、効率的かつ正確なデータ管理と分析を実現します。

経理業務で活用できるExcel機能としては、以下のようなものがあります。

  • フィルター機能
  • ソート機能
  • ピボットテーブル


これらの機能を駆使することで、経理業務の生産性が大幅に向上します。


この章では、経理業務で活用できるExcel機能について詳しく見ていきましょう。

フィルター機能でデータの抽出と分析を効率化

フィルター機能は、大量のデータから必要な情報だけを簡単に抽出できるのが特長です。たとえば、特定の期間や条件に該当するデータをすぐに見つけ出せるため、日々の業務や報告書の作成が効率化されます。

さらに、フィルターをかけた状態でデータを分析することで、特定のトレンドや異常値を迅速に把握でき、意思決定にも役立ちます。

ソート機能でデータを整理しやすくする

ソート機能を活用すれば、データを任意の項目に基づいて昇順または降順に並べ替えられます。たとえば、売上データを金額順に整理したり日付順に並べたりすることで、データの見やすさと分析のしやすさが向上します。

また、特定の条件に従ってデータを並べ替えることで、重要な情報を迅速に見つけ出せて、業務の効率化にもつながります。

ピボットテーブルで大量データの要約と分析

ピボットテーブルは、大量のデータを簡単に要約し、さまざまな視点から分析するための強力なツールです。ピボットテーブルを使えば、数クリックで売上・費用・在庫などのデータを集計し、視覚的にわかりやすいレポートを作成できます。

複雑なデータ構造を簡単に解析できるため、経理報告や経営判断に役立つ重要な洞察を得られます。

マクロを使った自動化で手作業を削減

マクロを利用することで、繰り返し行う手作業を自動化し、作業時間を大幅に削減できます。たとえば、毎月行うデータの集計やレポート作成のプロセスをマクロに記録しておけば、ボタン一つで同じ作業を再現することが可能です。これにより、ヒューマンエラーのリスクを減らし、業務の効率化と精度向上を図れます。

経理に役立つExcel関数の使い方

Excelは、多様な関数を活用することで経理業務の効率化と精度向上を実現できます。

経理に便利なExcel関数

できること

SUM

範囲内の数値の合計を計算する

SUBTOTAL

フィルタリングやグループ化された範囲内の数値の合計や平均などを計算する

COUNT

範囲内のセルの数をカウントする

VLOOKUP

指定したキーに基づいてテーブルから値を検索する

IF

条件に基づいて結果を返す条件分岐関数

RANK

数値の範囲内での順位を計算する

AVERAGE

範囲内の数値の平均値を計算する

これらの関数を適切に使いこなすことで、集計作業・データの検索・条件に基づくデータ処理などが迅速かつ正確に行えます。

この章では、経理業務でとくに役立つ7つのExcel関数について、その具体的な使い方を解説します。

SUM関数で効率的な集計作業

「SUM関数」は、指定した範囲内の数値を合計するための基本的な関数です。経理業務においては、売上の合計や経費の総額を計算する際に頻繁に使用されます。


たとえば、売上データが入力されている列を指定することで、合計金額を瞬時に算出することが可能。これにより、手動で計算する手間が省け、作業の効率化が図れます。

SUBTOTAL関数でフィルタリング後の集計

「SUBTOTAL関数」は、フィルタリングされたデータのみを対象に集計を行う関数です。


通常のSUM関数ではフィルタリング後の結果に影響しないため、SUBTOTAL関数を使うことでフィルタリングされたデータに対して正確な合計や平均を計算します。


たとえば、特定の部門や期間に絞り込んだ売上データの合計を求める際に便利です。

COUNT関数で項目の数を正確に把握

経理業務でのデータ管理において、数の把握は基本的な作業の一つです。そこで便利なのが、「COUNT関数」。


COUNT関数は、指定した範囲内の数値が入力されているセルの数をカウントする関数のこと。特定のデータセット内の項目数を簡単に把握できるため、入力された請求書の枚数や在庫のアイテム数を正確に数えられます。

VLOOKUP関数でデータの迅速な検索

「VLOOKUP関数」は、指定した範囲内で特定の値を検索し、その値に対応するデータを取得するための関数です。経理業務では、顧客リストや商品リストから特定の情報を素早く検索する際に役立ちます。


たとえば、顧客IDを入力することでその顧客に関する詳細情報を瞬時に表示できるため、検索作業が効率化されます。

IF関数で条件に基づくデータ処理

「IF関数」は、指定した条件に基づいて異なる処理を行うための関数です。経理業務では、特定の条件を満たすデータに対して異なる値を返す際に使用します。


たとえば、売上が一定額を超えた場合に「高」と表示し、それ以下の場合は「低」と表示することが可能。このように、条件に応じたデータ処理を簡単に行えるのがIF関数の特長です。

RANK関数で順位付けを簡単に

「RANK関数」は、指定した範囲内での数値の順位を計算する関数のこと。売上ランキングや成績の順位付けなど、データの評価において非常に便利です。


たとえば、各店舗の売上額を順位付けすることで、パフォーマンスの高い店舗を簡単に特定できるのがメリット。これにより、データの比較や評価が迅速に行えます。

AVERAGE関数で平均値の迅速な計算

「AVERAGE関数」は、指定した範囲内の数値の平均値を計算するための関数です。経理業務では、月次の平均売上や経費の平均額を求める際に使用します。


たとえば、月ごとの売上データから平均売上を算出することで、全体のパフォーマンスを把握。平均値の計算はデータの傾向を理解するために欠かせない作業なので、ぜひ覚えておきたいですね。

Excelスキルを向上させるためのリソース

Excelを効果的に活用するためには、スキルの向上が必要です。具体的には、Excelの基本から応用までを学べるリソースを活用することが重要なポイントとなります。


具体的なリソースは以下の3つ。

  • オンラインコース
  • 経理に特化したExcelの書籍
  • 経理業務で役立つExcelショートカットキー


この章では、Excelスキルを向上させるための3つのリソースについて詳しく解説していきます。

オンラインコースで学ぶExcelの基本と応用

オンラインコースは、自分のペースでExcelの基本から応用までを学べるのが利点です。


多くのプラットフォームで提供されており、基礎的な関数の使い方・データ分析・マクロの自動化など、幅広くカバーしています。


とくに、「Udemy」「Coursera」「LinkedIn Learning」などのサイトでは、初心者から上級者まで対応したコースが充実。実際の業務シナリオを交えた学習を通じて、即戦力となるスキルを身につけられます。

経理に特化したExcelの書籍を紹介

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経理業務に特化したExcelの書籍は、実務に直結した知識を提供してくれる貴重なリソースです。書籍を読み込むことで、日常業務でのExcelの活用法を深く理解し、効率的に業務を進められます。

経理業務で役立つExcelショートカットキーの一覧と使い方

経理業務で役立つ便利なExcelショートカットキーは以下の通りです。


Excelで便利なショートカットキー

できること

Ctrl+C

選択したセルや範囲をコピーする

Ctrl+X

選択したセルや範囲を切り取る

Ctrl+V

コピーまたは切り取ったセルや範囲を貼り付ける

Ctrl+Z

直前の操作を元に戻す

Ctrl+F

セル内で文字列を検索する

Ctrl+A

シート上の全てのセルを選択する

Ctrl+D

選択したセルの値を下方向にコピーする

Ctrl+R

選択したセルの値を右方向にコピーする

Ctrl+:

現在の日付を挿入する

Ctrl+;

現在の時刻を挿入する

Ctrl+Home

シートの先頭セル(A1)に移動する

Ctrl+Shift+=

選択したセルに行または列を挿入する

これらのショートカットキーを使うだけで、一気に経理業務が効率化できるので、ぜひ活用してみてくださいね。

Excelスキルは経理業務を効率化し、転職活動にも有利!

経理業務を効率的にこなすためには、Excelのスキルがとても重要です。

Excelを使いこなすことで、日常の業務をスムーズに進めるだけでなく、データの管理や分析を迅速かつ正確に行えます。さらに、Excelスキルは転職活動においても大きな強みとなるので、積極的に身につけていきましょう!

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。