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経理
2024/02/02 更新

経理事務パスポート検定(PASS)とは?|取得するメリットや資格に向いている人について紹介

経理転職において、多くの書籍やWebサイトで注目されているのが「経理事務パスポート検定」という資格です。しかし、この資格について理解が不十分で、「経理事務パスポートを取得すべきなのか?」「どんなメリットがあるのか?」といった疑問を抱く人も多いかもしれません。

この記事では、そんな疑問を解消するために、経理事務パスポート検定の取得するメリットについて紹介します。どのような人に向いているのかや、経理事務パスポート検定の難易度についても触れていきます。

経理事務パスポート検定(PASS)とは?

経理事務パスポート検定(PASS)とは、日本CFO協会と株式会社パソナが協同で開発した経理事務スタッフ向けの学習教材、検定試験プログラムです(※1)。

この資格は、経済産業省の「経理・財務サービススキルスタンダード」にもとづいており、実践的なスキルを重視した3つのレベルに対応しています。そのため、経理職に興味がある人や経験が浅い人、派遣社員など、幅広い層の人に人気の資格です。

(※1)参考:日本CFO協会「経理事務パスポート検定講座」

経理・財務スキル検定(FASS)との違い

経理・財務スキル検定(FASS)は、経営幹部のキャリアを目指す人に向けて、自分のスキルを確認するための検定です。経理事務パスポート検定のような合格、不合格ではなく、A〜Eの5段階でスキルを評価し、現時点の実務スキルを客観的に評価することができます。

経理・財務スキル検定、経理事務パスポート検定どちらも日本CFO協会が運営しています。経理・財務スキル検定は幅広い経理・財務業務を対象としているのに対し、経理事務パスポート検定は事務に特化した経理知識を評価する資格です。検定を受ける目的に合わせてどちらを受けるか決めるようにしましょう。

経理事務パスポート検定(PASS)の取得に向いている人

経理事務パスポート検定は、経理に転職したい人におすすめの資格です。この資格は、経済産業省の「経理・財務サービススキルスタンダード」を基準に作られているため、実務で役立つスキルを習得できます。

そのため、経理への転職を考えている場合、経理事務パスポート検定を取得することで、面接官から「この人は経理のスキルと知識を持っている」と高く評価され、合格の可能性が高まります。また、実際の仕事においても、経理事務パスポート検定で身につけた知識を活用できるため、早く仕事になじむことができるでしょう。

経理事務パスポート検定(PASS)の概要

経理事務パスポート検定に関する概要を紹介します。資格取得までの目標設定や検定内容を理解して、計画的な資格取得プランを立てましょう。

資格取得にかかる時間の大まかな目安

一般的に資格取得までの期間は、1ヶ月から2ヶ月程度といわれています。

経理事務パスポート検定は、実務で役立つ知識やスキルに焦点を当てており、事務全般の知識を必要とする経理・財務スキル検定より学習範囲が狭く、比較的簡単に取得できます。

ただし、経理事務パスポート検定には1級〜3級まであり、資格の難易度によって取得までの時間は級によって異なります。自分の目標に合わせて、どの級を受験するか学習計画を立ててみてください。

受講料・受験料

経理事務パスポート検定の受験料は、級によって異なります。

e-ラーニング受講料(受験料込み)

  • PASS 3級:1,500円(税抜)
  • PASS 2級:6,000円(税抜)
  • PASS 1級:8,000円(税抜)

受験料(認定試験のみ)

  • PASS 3級:1,000円(税抜)
  • PASS 2級:3,000円(税抜)
  • PASS 1級:4,500円(税抜)

e-ラーニングの受講は必須ではないので、自分の学習ペースや予算に合わせて、検討してみてください。

経理事務パスポート検定(PASS)の学習内容

各級ごとに、出題内容と難易度が異なります。以下では、各級で出題される内容について紹介するので、試験範囲に合わせて学習しましょう。

3級の学習内容

3級では、事務スタッフの心構えや役割、日常的な経理業務などについて学習をします。

e-ラーニングの研修では、経理の役割、コミュニケーション能力、帳簿書類と領収証の保管、インターネットバンキングなどをテーマにした学習が多いです。

3級は経理事務パスポート検定の入門コースとして位置づけられています。基本的な業務や心構えを習得できるため、、勉強がスムーズに進められおすすめです。

2級の学習内容

2級では、請求書や支払い、経費など、実務で頻繁に使用される取引に関する経理・会計事務について学びます。

e-ラーニングの研修では、簿記上の現金と小口現金の管理、ペイオフ制度、通帳と銀行取引の管理、支払い業務の流れ、仮払い経費の流れなどを学ぶことができます。

3級に比べてより実践的な知識を習得でき、経験の浅い方や経理職への転職を考えている方に適しています。

1級の学習内容

1級では、日常的な売買取引における経理手続きや月次決算全般、連結決算の概要について学習することができるため、実践的なスキルを学ぶことができます。

e-ラーニングの研修では、日常の取引全般と経理・会計事務のポイント、月次管理業務のポイントに学ぶために、売上計上のタイミングや売掛金の管理、売掛金回収が滞った場合の対応、仕入業務の流れ、在庫の実地棚卸、固定資産の管理、受取手形の管理、小切手の仕組みなど幅広い業務について学習できます。

高度な実践業務についての学習が多いため、経理でスキルアップしたい人におすすめです。

経理事務パスポート検定(PASS)の難易度

経理事務パスポート検定は、標準の難易度とされています。

合格基準は70%以上ですが、日商簿記や経理・財務スキル検定などの経理関連の資格と比較して出題範囲が狭いため、比較的取得しやすい検定といえます。

最初に経理事務パスポート検定を取得し、その後で難易度の高いほかの資格にチャレンジすると、スムーズに学習を進めることができるでしょう。この方法をおすすめします。

経理事務パスポート検定(PASS)のメリット

経理事務パスポート検定の取得するメリットについて紹介します。資格を取得する目的を持つことは、学習のモチベーションを高めるのに役立つため、以下の3つのメリットを把握しておくことをおすすめします。

①経理業務に必要な基本的な知識が身につく

経理事務パスポート検定は、派遣社員や事務スタッフに必要な経理知識に範囲を限定しているため、経理業務に必要な基本的な知識を効果的に身につけることができます。

最初に3級で基礎を学び、その後に2級、1級へとステップアップすることで、徐々に経理業務に関する知識を習得できるので、着実にスキルアップを目指す人におすすめです。また、実務で活用可能なスキルを重視しているため、学習することでスキルアップにつながります。

②転職に役立つ一歩となる

経理事務パスポート検定の資格を持っていることは、面接官に「経理のスキルや知識がある」と評価されます。

この検定では、現場で必要な知識を3つの段階で習得できるため、自分のスキルに合わせて勉強し、資格取得することで、未経験者も経理に関する知識をアピールできます。

実際、派遣社員から経理事務パスポート検定を取得したことで、正社員に転職したり、未経験から経理職に転身した成功事例も多くあるので、経理職への転職を考えている人は、ぜひチャレンジしてみてください。

③学習から試験まで、e-ラーニング形式で対応可能

経理事務パスポート検定の学習方法は、e-ラーニングという方法で行います。e-ラーニングは、インターネットを通じて学習を行う方法で、通学する必要がなく、自宅など好きな場所で学習が可能です。

経理事務パスポート検定のe-ラーニングでは、テーマや科目ごとに用意された研修動画があり、1つにつき10分から20分ほどで視聴できます。これにより、空いた時間を活用して効率的に学習でき、自分のペースでスキルや知識を習得できます。また、動画は何度でも再生可能なので、自分の苦手な範囲を繰り返し勉強することも可能です。

その他の経理事務におすすめの資格

経理事務パスポート検定以外にも、経理事務におすすめの資格を紹介します。余裕がある方は、これらの資格も取得することで、経理職への転職に役立つかもしれませんので、検討してみてください。

日商簿記検定

日商簿記検定は、日本商工会議所と各地の商工会議所が実施する、簿記スキルを評価する検定試験です。

日商簿記では、入出金伝票の作成、決算処理、税務処理などが試験範囲のため、経理業務でも活かせる知識を学ぶことができます。日商簿記検定には初級・3級・2級・1級の4段階があり、自分のスキルに合わせて学習を進めてみましょう。

一般的に、現場で実用的なスキルと知識は2級とされています。経理事務を目指す場合、最初に3級を取得し、簿記の基礎を固めた後に2級にチャレンジしてみてください。

経理・財務スキル検定(FASS検定)

経理・財務スキル検定(FASS検定)は、経済産業省を中心に、経理・財務業務のプロセスを標準化するために2005年に導入された資格試験です。

FASS検定では、単に経理業務だけでなく、簿記や財務など事務職全般に関する実務スキルを習得できます。また、経理事務パスポート検定と異なり、AからEの5段階で実力を評価するため、自分の実務スキルを客観的に評価する手段となります。

最近では多くの大手企業でも導入をされている、注目の資格試験です。

給与計算実務能力検定

給与計算実務能力検定は、経理における必要なスキルを身につける資格で、給与計算の基本から理解できます。この試験は給与計算業務における、知識と実務遂行力を評価するためのもので、出題内容は社会保険制度や所得税など幅広い範囲が対象です。

近年では、給与計算はシステムを利用して行われていますが、実務スキルを習得することは、ミスを減らし、経理職への転職を考えている人におすすめな資格です。

1級と2級の2つのレベルがありますが、最初の一歩として2級の取得を目指してみるといいでしょう。

経理事務パスポート検定を受験することには多くのメリットがある

経理への転職を考えている人にとって、経理事務パスポート検定の取得はおすすめです。未経験者でも、検定勉強を通じて実践的なスキルや知識を身につけることができるため、経理転職の際に大きなアドバンテージとなります。

経理への転職について何から準備すればいいかわからない人は、まず経理事務パスポート検定にチャレンジしてみましょう。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。