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2026/01/27 公開2026/01/27 更新

PM(プロジェクトマネージャー)から情シスへの転職は"あり"?メリット・キャリアパスを解説

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「PMとして走り続けてきたけれど、このままでいいのだろうか。もっと事業に近い立場で、安定した働き方はできないのか」そんな思いを抱く方も少なくありません。近年、PM経験を活かして情シスへ転職する選択が注目されています。ただし、役割や評価軸、キャリアの広がりなど異なる点があるため確認が必要です。

本記事では、PMから情シスへの転職が現実的な選択肢となる理由を解説します。仕事内容の違いや将来像もまとめました。次の一手を考えるヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。

PMと情シスの違いとは

PMと情シスは同じIT系ですが、仕事の目的や立ち位置が大きく異なる職種です。この違いを曖昧なまま転職すると、「想像していた働き方と違う」とギャップを感じる可能性があります。

そこで、まずは情シスの役割とPMとの違いを整理し、全体像をつかんでいきましょう。

情シスとはどんな仕事か

情シスは「社内のITを企画し、安定して使い続けられる状態を保つ仕事」です。社内SEやコーポレートITなど呼び方は違っても、本質は自社のIT環境を内側から支える点にあります。

具体的には、業務システムの導入や改善に加え、クラウドやネットワークの管理、情報セキュリティ対策、社員からの問い合わせ対応などを幅広く担います。ただシステムを入れて終わりではなく、業務に合っているか、無理なく使えているかを見直し続けることが重要です。

そのため、プロジェクト単位で完結するPMとは異なり、情シスは中長期的な視点で会社のIT基盤を育てていく役割だといえるでしょう。

PMと情シスの立場の違い

PMはおもに顧客に向き合い、プロジェクトを成功させることがゴールです。一方で情シスは、社内に向き合い、ITを安定して使い続けられる状態をつくることが役割になります。

観点

PM

情シス

おもな相手

顧客・協力会社

社内(現場・経営層)

役割

プロジェクト完遂

ITの安定運用・改善

成果の見え方

納期・品質・コスト

業務改善・トラブル防止

時間軸

短〜中期(案件単位)

長期

PMは期限と成果が明確な環境で力を発揮する一方、情シスは「止めない・困らせない」ことが価値になります。そのため評価は目立ちにくいものの、事業全体を見渡しながら判断する場面が増えるでしょう。
この立場の違いを理解しておくことで、情シス転職後の戸惑いは大きく減らすことができます。

PMから見た情シスのイメージと実際のギャップ

PMから見ると、情シスは「社内対応が中心で成長しにくい仕事」という印象を持たれがちです。しかし実際には、基幹システムの刷新やクラウド移行、DX推進など、事業の中核に関わる案件を担うケースも少なくありません。

もっとも、その内容は企業によって大きく異なるものです。運用や調整業務が中心となり、物足りなさを感じる環境もあれば、高い裁量を持って企画から関われる環境もあります。

だからこそ、情シスへの転職では職種名だけで判断せず、「その会社で何を任されるのか」を具体的に確認することが欠かせません

PMから情シスに転職するメリット

PMから情シスへ転職すると、働き方だけでなく仕事の視点そのものが変わります。プロジェクト単位の成果から、事業全体への貢献へと軸が移る点が大きな特徴です。

ここでは、PM経験者だからこそ実感しやすいメリットを紹介します。

経営や事業に近づける

情シスに転職すると「事業を伸ばすためのIT」に直接関われるようになります。SIerやベンダー時代は、どうしても個別案件の成功がゴールになりがちでした。一方、情シスでは自社の業務や数字を継続的に見ながら、IT投資の優先順位や改善点を考えます。その結果、システム導入が経営判断や業績にどう影響するのかを、全体視点で捉えられるようになるでしょう。

さらに、経営層との距離が近い組織では、意思決定の背景に触れる機会も増えます。PMとして培った整理力や説明力は、そのまま経営との橋渡し役として活かせるでしょう。

働き方が安定しやすい

情シスはプロジェクトの波に左右されにくく、働き方が安定しやすい傾向があります。案件ごとの炎上や極端な残業に振り回されてきたPMにとって、大きな変化を感じやすい点です。

情シスの仕事は運用や改善が中心となるため、繁忙期が予測しやすくなります。その結果、残業や土日対応が減り、生活リズムを整えやすくなる企業も少なくありません。システム刷新やトラブル対応などで忙しくなる時期も存在しますが、「常に修羅場」という状態からは距離を置きやすい点が、PM経験者にとっての現実的なメリットといえるでしょう。

特定業界・業務の専門性が身につく

情シスに転職すると「広く浅く」から「狭く深く」へと専門性が変わります。自社の業界や業務フロー、システム構成を継続的に理解する必要があるためです。

PM時代は多業種・多案件を経験できますが、一つの業務に深く入り込む時間は限られがちでした。情シスでは、現場の細かな課題や改善余地に向き合い続けることで、実務に根ざした知識が蓄積されます。この専門性は、その後のIT企画やDX推進、業界特化型のコンサルキャリアにもつながるでしょう。長く使える強みを作りたい人にとって、有効な選択肢になるはずです。

社内でのキャリアの選択肢が増える

情シスは社内キャリアを横に広げやすいポジションです。 ITを軸にしながら、事業や経営に近い領域へ移行できる可能性があります。実際に、情シスからCIO候補やDX推進室、事業側PMへ進むケースも珍しくありません。ITと業務の両方を理解している点が、社内で重宝されやすいためです。

また、経営企画や事業企画への異動が視野に入る企業もあります。キャリアパスが比較的見えやすく、「次に何を目指すか」を描きやすい点も、PM経験者にとって安心材料になるでしょう。

PMから情シスに転職するデメリット・注意点

PMから情シスへの転職には多くのメリットがある一方で、事前に理解しておくべき注意点もあります。

ここでは、転職後に戸惑いやすいポイントを整理していきましょう。

扱う案件の幅が狭くなることがある

情シスに転職すると、関われる案件の幅が狭く感じられる場合があります。ベンダー時代のように、多業種・多プロジェクトを並行して経験する機会は減る傾向にあるでしょう。

その代わり、特定の業界や業務、システムに深く入り込む時間が増えます。これは「広く浅く」経験を積みたい人にとっては物足りなく感じられる一方で、「狭く深く」専門性を高めたい人には向いているでしょう。技術や業界を横断的に学び続けたいタイプかどうか、事前に整理しておく必要があります。

評価軸やカルチャーの違い

情シスでは評価の基準や職場のカルチャーが大きく変わります。売上や納期といった分かりやすい指標で評価されてきたPMにとって、戸惑いやすいポイントです。

情シスでは、「業務がどれだけ楽になったか」「トラブルを防げたか」など、業務改善への貢献や社内調整力で評価されます。そのため、成果の出し方やアピールの仕方も、これまでとは変える必要があるでしょう。

また、事業会社特有の意思決定の遅さや、スピード感の違いに違和感を覚える人も少なくありません。こうした環境の違いを理解しておかないと、想像以上にストレスを感じる可能性があります。

技術にどこまで触れるかは会社次第

情シスでどこまで技術に触れられるかは、会社ごとの差が非常に大きいです。自分で手を動かす機会が減り、ベンダーコントロールや要件定義が中心になるケースも珍しくありません。

技術選定や設計に関われる環境もあれば、運用管理が主業務になる組織もあります。そのため、「実装まで関わりたいのか」「全体設計や調整に注力したいのか」を明確にしておくことが重要です。

転職前に業務範囲を確認しておかないと、「思っていたより技術から離れてしまった」と感じる原因になります。自分が重視する技術との距離感を、あらかじめ言語化しておくと判断しやすくなるでしょう。

情シスで評価されるPMの強み

情シスでは、PM経験そのものが大きな武器になります。特別な追加スキルがなくても、これまで当たり前にやってきたことが高く評価される場面は少なくありません。

ここでは、情シスでとくに活きやすいPMの強みを整理します。

プロジェクト管理スキル

PMが培ってきたプロジェクト管理スキルは、情シスでも即戦力として評価されます。WBS作成や進捗管理、リスク管理といった基本動作は、システム刷新やクラウド移行、DXプロジェクトでそのまま活用できるでしょう。

情シスのプロジェクトは、関係者が社内外に広がり、意思決定にも時間がかかりがちです。そのなかで全体を俯瞰し、遅延やトラブルを未然に防ぐPMの視点は非常に重宝されます。

組織によっては、情シス内のPMOとして横断的にプロジェクトを支える役割を期待されることもあります。「案件を回してきた経験」は、情シスでも分かりやすい強みになるでしょう。

要件定義・業務整理の力

要件定義や業務整理の力は、情シスでもっとも評価されやすいスキルの一つです。現場の要望は曖昧なまま出てくることが多く、そのままではシステム化が進みません。

PMは、ふわっとした要望を整理し、実現可能な要件やスコープに落とし込む経験を積んできました。この力は、情シスにおいても業務改善やシステム導入の要となります。

単に「できる・できない」を判断するのではなく、「どうすれば実現できるか」を考えられる点が強みです。現場とITの間に立つ情シスだからこそ、この能力は欠かせません。

調整力・コミュニケーション力

調整力やコミュニケーション力は、PM経験者がもっとも力を発揮しやすい分野です。情シスでは、経営層、現場部門、外部ベンダーの三者をつなぐ役割を担う場面が多くあります。それぞれの立場や利害が異なるなかで、現実的な落としどころを探る力は、PM時代に磨かれてきたはずです。社内政治や部門間調整においても、利害を整理しながら合意形成を進める経験が活かせます。

「板挟みになる役割」を経験してきたPMだからこそ、情シスでも信頼を得やすいでしょう。この調整力は、数字以上に評価されるケースも少なくありません。

PMが情シス転職前に補強しておきたいポイント

PM経験は情シスでも高く評価されますが、視点を少し補強しておくことで転職後の適応がぐっと楽になります。

ここでは、転職前に意識しておきたいポイントを確認していきましょう。

自社業務・業界理解

情シスでは「要件定義ができる」だけでは不十分です。なぜなら、システムの良し悪しは、業務や事業の理解度に大きく左右されるからです。

情シスには、業務フローやKPI、現場が本当に困っている点を踏まえた判断が求められます。PM時代のように要望を整理するだけでなく「その業務自体をどう変えるべきか」まで考える必要があるでしょう。そのため、志望する業界のビジネスモデルや業務特性を事前に調べておくことが重要です。業界理解が深いほど、転職後のキャッチアップもスムーズになります。

セキュリティ・ガバナンスの視点

情シスではセキュリティやガバナンスの重要性が一段と高まります。事業会社では、情報漏えいや不正アクセスがそのまま経営リスクにつながるためです。そのため、情報セキュリティ、IT統制、内部監査対応といったテーマは避けて通れません。ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)やCSIRT(事故対応チーム)、ゼロトラストといった考え方は、最低限押さえておきたい知識です。

すべてを深く理解する必要はありませんが、「なぜ必要なのか」を説明できるレベルを目指すと安心です。この視点があるかどうかで、情シスとしての信頼度は大きく変わります。

中長期運用の視点

情シスでは「リリースして終わり」の考え方は通用しません。システムは導入後の運用や保守、改善まで含めて価値を発揮するものだからです。

そのため、初期費用だけでなく、TCO(総保有コスト)を意識した設計や判断が求められます。運用負荷や将来の拡張性を考えずに導入すると、後々大きな負担になることもあるので注意が必要です。また、投資判断や予算管理の視点を持つことで、経営層との会話もしやすくなります。中長期でITをどう育てるかを考える姿勢が、情シスでは重要な評価ポイントになるでしょう。

PMから情シスへのキャリアパスと年収イメージ

PMから情シスへ転職すると、キャリアは「一方向に狭まる」のではなく、社内外へ広がっていきます。役割によって求められる視点や責任は変わりますが、PM経験を軸に複数の選択肢を描ける点が特徴です。

ここでは代表的なキャリアパスと年収の目安を整理します。

情シスリーダー・マネージャー

情シスリーダーやマネージャーは、PM経験者がもっとも目指しやすいキャリアです。少人数の情シスや中規模組織では、システム導入から運用、ベンダー管理までを横断的に見る役割が求められます。

PMとして培ってきた進捗管理や課題整理、関係者調整の力は、そのままチーム運営に活かせます。現場と経営の間に立ち、優先順位を判断する立場になるため、責任は増しますが裁量も大きくなるでしょう。

年収の目安は500〜800万円程度で、企業規模や責任範囲によって幅があります。安定したポジションで、長期的にキャリアを築きたい人に向いたルートといえるでしょう。

社内PM・PMO

社内PMやPMOは、PMスキルをストレートに活かせる選択肢です。ERP導入やクラウド移行など、全社規模のプロジェクトで中心的な役割を担います。

ベンダー側ではなく事業会社の立場でプロジェクトを進めるため、判断基準は「事業にとって最適かどうか」です。その分、現場や経営層との調整が増えますが、プロジェクトの意思決定に深く関われる点が特徴です。

年収は600〜900万円程度が目安で、難易度の高い案件を任されるほど評価も上がりやすくなります。PMとしての専門性を保ちたい人に適したキャリアパスといえるでしょう。

DX推進・IT企画・ITコンサル

情シス経験はDX推進やIT企画、ITコンサルといった上流キャリアにもつながります。業務とITの両方を理解している点が、これらの職種で高く評価されるためです。

DX推進室やIT企画では、経営課題をIT施策に落とし込む役割を担います。経営層との距離も近く、将来的にCIO候補として期待されるケースもあるでしょう。

年収の目安は700〜1,200万円と幅がありますが、責任と影響範囲は大きくなります。事業や経営に深く関わりながら、キャリアアップを目指したい人に向いた選択肢です。

PMから情シス転職を成功させる5つのステップ

PMから情シスへの転職は、勢いだけで動くとうまくいきません。一方で、事前に整理すべきポイントを押さえれば、キャリアの納得度は大きく高まります。

ここでは、転職成功のために踏むべき5つのステップを順に確認していきましょう。

ステップ1|転職の目的を明確にする

最初にやるべきは「なぜ情シスなのか」を言葉にすることです。事業に近づきたいのか、働き方を安定させたいのかで、選ぶべき環境は変わります。

あわせて、どんな働き方やキャリアを実現したいのかも整理しておきましょう。さらに、5年後・10年後にどうなっていたいかを考えることで、判断軸が明確になります。

目的が曖昧なまま転職すると、入社後に違和感を抱きやすくなります。情シスを「手段」として捉え、何を実現したいのかを先に決めることが重要です。

ステップ2|情シスの仕事・スキル要件を理解する

情シスは会社ごとに求められる役割が大きく異なります。そのため、求人票を読み込み、どんなスキルを期待されているのかを確認する必要があるでしょう。加えて、情シス関連の情報サイトやコミュニティをチェックするのも有効です。可能であれば、実際に情シスとして働いている人の話を聞くと、理解が一気に深まります。

「情シスならどこでも同じ」と考えるのは危険です。仕事内容や期待値を把握したうえで応募先を選ぶことが、ミスマッチ防止につながります

ステップ3|職務経歴書を情シス目線に整える

PM時代の実績は書き方次第で評価が大きく変わります。売上規模や工数だけを並べても、情シス視点では強みが伝わりにくいからです。

重要なのは、業務改善の効果やコスト削減額、関わった社内外の関係者数です。さらに、プロジェクトの背景や課題、それに対してどう解決したかを具体的に書きましょう。「現場と経営をどうつないだか」を示せると、情シス適性が伝わりやすくなります。職務経歴書は、単なる実績一覧ではなく、思考プロセスを伝える資料と捉えるべきです。

ステップ4|面接で"事業会社側の視点"を示す

面接ではPMとしての実行力だけを語っても不十分です。情シスでは、「事業会社の一員として何を変えたいか」が問われます。

たとえば、「どのようなITで社内業務を改善したいのか」「中長期でどのような組織を作りたいのか」などの視点を持っているかどうかが、評価の分かれ目になります。

また、ベンダー側から見て感じた事業会社の課題を語れると、視座の高さが伝わります。事業会社側の目線に立っているかを、言葉で示すことが重要です。

ステップ5|情シスに強い転職エージェントを活用する

情シス転職はエージェント活用の効果が大きい分野です。求人票だけでは分からない、実際の役割や評価ポイントを教えてもらえるからです。

非公開求人の紹介に加え、職務経歴書や面接対策のサポートも受けられます。さらに、年収交渉を代行してもらえる点も、個人で動くより有利になるでしょう。

なかでも、PMから情シスへの転職では「どこが評価されるか」を把握することが重要です。情シスに強いエージェントを味方につけることで、成功確率は大きく高まるでしょう。

PMから情シスは"十分あり"なキャリア選択

PMから情シスへの転職は、単なる職種変更ではなく、キャリアの軸を広げる選択です。自分が何を重視し、どんなキャリアを描きたいのかを整理できれば、PMから情シスは「十分あり」な現実的選択といえるでしょう。

一方で、役割や評価軸、技術との距離感は企業ごとに大きく異なるため、事前の理解は欠かせません。WARC AGENTは情シスに強みのある転職エージェントです。業界に詳しいエージェントが丁寧にサポートします。PMから情シスへの転職を検討している方はぜひご相談ください。

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