記事FV資格

公認会計士試験の受験資格とは?公認会計士試験合格のために知っておくべきポイントを解説

2023/12/31 更新

公認会計士試験の受験に際して、受験資格や試験免除の条件を把握することが重要です。

この記事では、「高卒者の公認会計士試験受験資格の有無」や「公認会計士試験受験資格に関する不安」を抱える方々に向け、解説をします。さらに、公認会計士試験合格への学習計画や試験免除の条件についても明確に解説しているので、受験を検討中の方々は、ぜひ最後までご一読ください。

公認会計士の受験条件について

公認会計士試験には、受験資格が特に必要ありません。学歴、年齢、性別、国籍に関わらず、だれでも受験できます。通常、多くの国家資格には特定の受験資格が定められていますが、公認会計士のようにそのような制限がない資格は珍しいです。

公認会計士試験では、充実した免除制度があり、広範な受験者に適用されます。例えば、短答式試験に合格した後の2年間は、再度の短答式試験受験が不要となる制度などです。

多くの受験者がこの制度を活用し、公認会計士試験合格を目指しています。

以前は受験資格が存在していた

公認会計士試験にも昔は受験資格がありました。国家試験には通常、特定の受験資格が求められるケースが多いです。例えば、税理士、弁護士、社会保険労務士などは受験資格が設定されており、条件に合致する人のみが受験できます。

公認会計士試験も以前は、大学または短期大学を卒業した人のみが受験資格を有していました。しかし、2005年以降の新制度により、だれでも挑戦できる試験となり、多くの人が受験が可能になったのです。

そのため、公認会計士に興味を持っている方は、学歴、年齢、専攻などの制限はないため、積極的に挑戦できます。

新試験制度では、受験資格の廃止&試験免除制度が拡充

公認会計士の試験は、新しい制度の導入により、試験免除制度が広がりました。短答式試験に合格した翌年とその次の年、合計2年間は試験免除の対象となります。その他にも様々な免除制度があります。

以下は一部の試験免除条件と免除科目の例です。

【1】

  • 条件:商学の教授または准教授の職歴が3年以上、または商学の研究で博士の学位を取得した者
  • 免除科目:短答式試験全て、論文式試験(会計学、経営学)

【2】

  • 条件:法律学の教授または准教授の職歴が3年以上、または法律学の研究で博士の学位を取得した者
  • 免除科目:短答式試験全て、論文式試験(企業法、民法)

【3】

  • 条件:司法試験合格者または旧司法試験第2次試験合格者
  • 免除科目:短答式試験全て、論文式試験(企業法、民法)※司法試験合格者

その他、会計分野での取得単位や提出論文によって、一部または全ての科目が免除される制度もあります。

公認会計士の資格試験の難易度は?

公認会計士の試験合格率は、10%(※1)です。

試験合格までに要する勉強時間は、3,000時間以上と言われ、2〜4年の期間を費やすことが一般的です。受験者の傾向として、多くの人が受験1年目に短答式試験を目指し、受験2年目に論文式試験を目指します。

理由は、短答式試験の合格率が10%であるのに対し、論文式試験の合格率は35%(※2)前後であり、先に短答式試験に合格することで論文式試験の学習に集中できるからです。公認会計士の専門学校や予備校のカリキュラムには2年間のコースが多いのもそのためでしょう。

もちろん、1年間で合格を目指す受験者もいますが、その割合は非常に低いです。1年間で合格を目指す場合、勉強時間だけでなく、出題傾向の情報収集や分析、試験対策など、勉強以外の作業にも相当な時間を要するため、かなり厳しい状況になります。

(※1)参考:公認会計士・監査審査会「過去の試験結果等」
(※2)参考:公認会計士・監査審査会「過去の試験結果等」

試験は短答式と論文式の2段階で実施されます。公認会計士の試験は、短答式試験と論文式試験という2つの段階で進められます。以下では、それぞれの勉強時間や難易度について説明するので、参考にしてください。

短答式

短答式試験の内容は、次の4つの科目があります。

  1. 財務会計論
  2. 管理会計論
  3. 監査論
  4. 企業法

短答式試験は、これらの4つの科目を1日で行います。合格率は10%前後で、回答方法はマークシートです。

試験に合格するためには、短答式試験と論文式試験の両方に合格する必要があります。短答式試験に合格した場合は、2年間は論文式試験のみ受験すればよいため、多くの受験者が最初に短答式試験の合格を目指しています。

論文式

論文式試験の内容には、次の科目が含まれます。

  1. 会計学
  2. 監査論
  3. 企業法
  4. 租税法
  5. 選択科目(経営学、経済学、民法、統計学の中から受験者が1つを選択)

これらの5科目の試験が3日間にわたって実施されます。

論文式試験は、短答式試験に合格していないと受験できません。ただし、過去2年以内に短答式試験の合格実績がある場合は、事前申請で短答式試験を免除できます。

多くの受験者が、最初の1年目に短答式試験に合格し、2年目以降は論文式試験に専念する勉強法を採用しています。実際、2年間に分けて勉強することで、論文式試験に集中することができるため、合格に向けた効率的なアプローチです。

論文式試験までの合格率はわずか約10%

論文式試験までの合格率は約10%です。この段階までの合格率は非常に低く、試験の勉強には3,000時間以上を要すると言われています。そのため、1年間では対応しきれない受験者が多いです。この理由から、多くの受験者は2年〜4年の計画で合格を目指すことが一般的ででしょう。

一般的に、受験者の中で短答式試験の合格を先に目指す人が多いです。短答式試験に合格することで、2年間は論文式試験の勉強に専念できる免除制度を利用できます。この勉強方法は、勉強時間を確保しにくいが、効率的に合格を目指したいと考える人にオススメです。

公認会計士試験合格のための手順

認会計士試験は難易度が高いとされていますが、効果的な勉強法を用いれば、スムーズに合格できる可能性があります。以下の内容を参考にして、自分の勉強計画を立ててみましょう。

莫大な勉強時間の確保

まず、公認会計士試験には膨大な勉強時間が必要です。毎日少しでも時間を確保し、着実に勉強を進めることが合格への近道になります。

公認会計士試験の勉強には3,000時間以上が必要です。これには、1日あたり5時間から10時間の勉強が必要であり、毎日5時間以上の勉強を1年から3年間続ける必要があります。公認会計士試験の難易度を考えると、このくらいの勉強時間が必要だと覚えておきましょう。

ただし、社会人の場合は勉強時間を確保するのが難しいです。社会人の方は、合格目標を3年間に設定した勉強計画を立てることをオススメします。

合格を目指す年数を決めておくことで、計画的に勉強可能です。この結果、焦ることなく時間を確保しつつ効果的に勉強に取り組むことができるでしょう。

予備校や通信講座を利用

公認会計士試験は自己学習でも挑戦できますが、出題傾向の分析や情報収集など自己解決が求められるため、時間がかかります。勉強時間を確保するためにも、できるだけ予備校や通信講座を利用し、効率的に勉強することをオススメします。

予備校や通信講座を利用すると、充実した教材を使いながら短期間で合格を目指せます。過去問や出題傾向の分析が含まれた教材を使えば、実際の試験に近い練習ができるでしょう。

さらに、予備校に通うことで他の受験生と交流でき、勉強のモチベーションも高められます。一緒に頑張る仲間がいると、自分も励まされることでしょう。周囲に一緒に頑張る人がいるなら、ぜひ予備校に通ってみると良いでしょう。

アウトプットも必ず実施

公認会計士試験に合格するためには、知識を実際にアウトプットすることが重要です。知識を身につけたら、それを整理してアウトプットすることで、より深い理解ができます。

アウトプットの方法として、答案練習会がオススメです。答案練習会に参加することで、自分の知識をアウトプットしながら深められます。公認会計士の勉強では、情報を得ることだけでなく、アウトプットすることも重要なため、多くの合格者が実践した方法です。

さらに、定期的に模擬試験を受けることも重要でしょう。模擬試験は、自分の知識レベルを客観的に確認できる機会です。模擬試験の結果を元に、自分の弱点や強化すべき点を把握し、学習を効果的に進めましょう。

公認会計士受験資格についての多い質問

公認会計士受験資格に関連するよくある質問にお答えします。公認会計士を目指す方々の参考にしてください。

公認会計士になるためにはどのような資格が必要?

公認会計士試験では、受験資格が具体的に定められていません。年齢、性別、学歴、国籍などに関わらず、誰でも受験可能な「挑戦しやすい試験」と言えます。

さらに、公認会計士試験には免除制度が導入されています。

例えば、税理士の資格を持つ人は、短答式試験の財務会計論と論文試験の租税法が免除される場合があります。他にも、司法試験合格者、不動産試験合格者、会計専門職大学院修了者など、様々な資格や経歴を持つ人は特定の科目が免除されるケースも多いです。

免除制度を利用することで、ダブルライセンスの取得がしやすくなるので、条件に合致する方は挑戦してみてください。

公認会計士は誰でも受験できるか?

公認会計士試験は、誰でも受験可能です。

2005年以前の古い制度では、大学卒業や旧一次試験の合格など、特定の受験資格が必要でした。しかし、2006年度以降、試験制度が変更され、新しい試験制度からは誰でも受験可能になりました。

新しい試験制度では、免除制度も設けられています。例えば、短答式試験に合格すれば、その後2年間は論文式試験のみ受験できる「短答式試験免除制度」があります。

さらに、論文式試験では一定の成績要件を満たす科目は2年間免除される「論文式試験一部科目免除制度」など、多くの免除制度が導入され、比較的受験しやすくなっています。

公認会計士を目指す方は、免除制度を有効活用しつつ合格を目指してください。

公認会計士になるための簿記は何級が必要?

公認会計士試験では、簿記の特定の資格は必要ありません。ただし、公認会計士試験に合格するためには、一般的に日商簿記1級程度の知識が必要とされています。

公認会計士試験には、特定の受験資格が明示されていません。そのため、公認会計士試験を受験する前に日商簿記検定に合格する必要はありません。また、公認会計士試験の免除制度では、簿記資格に関する科目免除もないです。

ただし、公認会計士試験を受験する前に日商簿記を学習しておくと、公認会計士試験の勉強がより効果的になると言われています。

余裕がある場合は、公認会計士試験の勉強を効果的に進めるためにも、日商簿記の学習に挑戦することをオススメします。

公認会計士試験合格には平均的に何年かかるか?

公認会計士試験に合格するためには、通常2〜4年程度の期間が必要です。そのため、2年間を学習期間と計画するのが一般的でしょう。

公認会計士試験に合格するためには、最低でも3,000時間の勉強時間が必要です。これを1年間で考えると、1日10時間の学習が必要となります。1年での合格を目指す場合、1日10時間の学習が必要です。

一般的には、多くの受験者が2〜4年をかけて合格を目指し、4,000時間以上の勉強を行っています。1日5〜10時間の学習を毎日続ければ、2年目あたりで合格が可能な計画です。ただし、これは一般的な考え方であり、個々の受験者によってはより長い時間が必要な場合もあるので、注意してください。

総じて、3,000時間以上の学習と2年間を合格目標として把握しておくことが大切です。

誰にでも公認会計士を目指せるチャンスがある

公認会計士試験には特定の受験資格が必要ありません。そのため、どんな人でも試験に挑戦できます。学歴や経歴、性別、年齢に関わらず、「公認会計士になりたい!」と考える人は、積極的に試験を受けてみましょう。

もちろん、合格には3,000時間以上の勉強時間を確保する必要がありますが、毎日少しずつ勉強を重ねていけば必ず合格できます。公認会計士試験に合格し、自己のスキルやキャリアを高めていきましょう。

著者画像

株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARCエージェントマガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。