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2024/09/11 更新

日本公認会計士協会のCPEとは何か?|単位の取得方法や取得できなかった場合どうなるのかを解説

日本公認会計士協会のCPEについて

CPE(Continuing Professional Education)は、日本公認会計士協会が運営する「継続的専門研修制度」のことで、公認会計士としての資質を維持し、能力を向上させることを目的としています。

公認会計士は、品格を保ち、知識やスキルを継続的に向上させる必要があり、これは公認会計士法によって定められています。公認会計士の資格は取得しただけで終わりではなく、定期的に研修などを受けて専門知識をアップデートすることが義務付けられているのです。

【公認会計士法の第1条の2】

公認会計士は、常に品位を保持し、その知識及び技能の修得に努め、独立した立場において公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。

参考: 公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)

CPEの履修方法

CPEの履修は、CEP ONLINEと呼ばれるCEPのホームページ上から、単位の取得や単位履修の報告などを行うことができます。

CPEにおける必要な科目と単位数

すべての公認会計士は、当該事業年度(毎年4月1日から翌年3月31日)を含む、直近3年間で合計120単位、年間最低1年20単位以上を取得する必要があります。単位を取得した後は、毎年4月30日までに日本公認会計士協会に履修結果を報告しなければ、公認会計士の資格を維持することはできません。

【CPEの必須科目】

  • 税務
  • 監査
  • 組織環境
  • 職業倫理
  • コンサルティング など

また、必須研修科目として、職業倫理は最低2単位、税務は最低2単位など、必須科目ごとに単位数が細かく設定されています。

CPE単位を取得する方法

CPE単位を取得するためには、以下のようにいくつかの方法があります。

【CPE単位の取得方法】

  • 自己学習
  • 著書の執筆
  • 集合研修会への参加
  • セミナーで講義を行う

自己学習

自己学習においては、会計に関連する専門書や専門雑誌の記事を読むことや、「会計・監査ジャーナル」「JICPAニュースレター」などCPEに指定された資料をマスターすることによって単位認定されます。政府関連の団体や地方自治体が主催する委員会に出席も単位としてカウントされます。

専門書を読む場合、2時間の学習で1単位、最大で5単位まで取得可能です。一方、委員会は、1事業年度につき10単位が上限とされています。

著書の執筆

著書を執筆したり、論文を書いたり、雑誌に寄稿することも、CPE単位の認定対象となります。文字数が4,000文字ごとに1単位を取得できます。また、1つの著書につき最大で10単位(40,000字分)まで認定されますが、年間の単位取得数には上限は設けられていません。

集合研修会への参加

集合研修会とは、公認会計士が集まって参加する研修会で、通常はセミナー形式で、複数の人が同時に受けることができます。日本公認会計士協会や地域の団体によって主催されるものや、個人の会計士が独自に開催するものなど、さまざまな種類があります。また、CPEオンラインを通じてオンライン研修(e-ラーニング)も受講可能です。講義1時間あたり1単位としてカウントされます。

セミナーで講義を行う

日本公認会計士協会や地域の団体が主催する講座やセミナーで講師として登壇し、講義を行った場合も、単位認定の対象となります。講義の際の1時間につき2単位がカウントされます。

CPEの必要単位を取得できなかった場合どうなる?

もし必要な単位を取得できなかった場合、義務不履行者となります。義務不履行となると、以下の2段階で措置が取られます。

  • 第1段階措置:履修指示を受け、公示される
  • 第2段階措置:指示違反を公表される

このような状況になると、公認会計士としての義務を遂行していないことになり、評判や信頼性が損なわれる可能性があります。公認会計士事務所などを経営している場合は、大きな悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

CPE制度と公認会計士の義務

公認会計士としての活動は、資格を取得したら終わりではありません。公認会計士法により、定期的にスキルや知識をアップデートすることが義務付けられています。そのための仕組みがCPEなのです。公認会計士の業務と並行して単位を取得するのは大変ですが、公認会計士としての信頼性や権威性を維持につなげていきましょう。

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