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知的財産管理技能検定の種類と難易度|資格取得メリットや活かせる仕事を紹介!

2023/10/16 更新

知的財産管理技能士には3つのレベルが存在し、2級以上の資格を持つと転職の際にプラスとなります。 特に、知的財産関連の配置法や事務部でそのスキルを活用できます。この記事では、知的財産管理技能士という資格の内容や、難しさ、さらに弁理士との違いについて解説します。 知的財産管理の資格取得を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

知的財産管理技能検定とはどんな資格?

知的財産管理技能士検定は、知的財産に関する知識やその管理技能の習得度を証明するための国家資格です。検定試験は、厚生労働省の職業能力開発促進法にもとづいて実施されています。

具体的にいえば、知的財産とは著作物、商標、発明、アイデア、ブランドなどを指します。音楽や映画の違法ダウンロードによる著作権侵害の問題などテレビでも取り上げられ、よく耳にする言葉ではないでしょうか。知的財産権を侵害すると、裁判沙汰になり、損害賠償が発生する可能性があります。

知的財産管理技能検定の資格を持つ知的財産管理技能士は、企業の知的財産に関する戦略や立案などを担当します。侵害された場合の対処や手続きについては、弁理士の独占業務のため知的財産管理技能士は行うことができません。

参考:国家試験 知的財産管理技能検定

知的財産管理技能検定のレベル区分

知的財産管理技能検定は、1級〜3級までの3つの区分があります。

  • 3級(初級):知的財産管理に関する課題を発見し、解決できる
  • 2級(中級):大企業では上司の指導のもとで知的財産管理の問題を解決できる
  • 1級(上級):知的財産管理に関する業務上の問題を自分で解決できる

弁護士や企業の知財部など、知的財産権に関する専門知識が必要な職には、1級の資格が必要です。ものづくりの研究職などでは、2級でも転職の際に有利に活かせるでしょう。

検定のレベルと難易度は以下のとおりです。

検定のレベル

難易度

1級

2~8%

2級

40%

3級

70%

1級の合格率は2~8%であり、難易度が高いといえます。

知的財産管理技能士と弁理士資格との違いは?

知的財産管理について、国家資格として知的財産管理技能士のほかに弁理士資格が存在します。

弁理士は、特許、実用新案、意匠、商標などの出願手続きを独占業務として付与されていますが、知的財産管理技能士にはそのような独占業務が認められていません。

知的財産管理技能士は、著作権などの問題について具体的な対応や手続きを行うことはできません。弁護士と相談してトラブルに対応する業務は弁理士の業務です。

種類

知的財産管理技能士

弁理士

試験の目的

能力の証明

独占資格の付与

認定機関

業務独占

なし

あり(知的財産手続きの代理)

企業との関係性

内部

外部

知的財産管理技能検定の概要

知的財産管理技能検定は、各級学科試験と実技試験の両方に合格する必要があります。

  • 1級:学科試験(マークシート)合格ライン80%、実技試験(記述方式の筆記試験と口頭試問)合格ライン60%
  • 2級:学科試験(マークシート)合格ライン80%、実技試験(記述方式の筆記試験)合格ライン80%
  • 3級:学科試験(マークシート)合格ライン70%、実技試験(記述方式の筆記試験)合格ライン70%

難易度

知的財産管理技能検定の難易度は、以下のとおりです。

資格の種類

合格率

勉強時間

知的財産管理技能検定3級

70%

50時間

知的財産管理技能検定2級

40%

50時間

知的財産管理技能検定1級

2〜8%

400時間

弁理士

6%

3000時間

公認会計士

7〜10%

4000時間

宅建士

20%

300時間

税理士

20%

2500時間

弁護士

39%

6000時間

2級と3級は他の資格と比較して合格率が高い傾向がありますが、1級の合格率は1ケタとなっており、弁理士や公認会計士と並んで、非常に難易度の高い試験となっています。

知的財産管理技能検定の受験資格

各レベルにおける受験資格は以下のとおりです。

【知的財産管理技能検定3級】

  • 知的財産に関する業務に従事している者または従事しようとしている者

【知的財産管理技能検定2級】

  • 知的財産に関する業務について2年以上の実務経験を有する者
  • 3級技能検定の合格者
  • 学校教育法による大学又は大学院において検定職種に関する科目について10単位以上を修得した者
  • ビジネス著作権検定上級の合格者
  • 2級技能検定の一部合格者

【知的財産管理技能検定1級】

学科試験

  • 知的財産に関する業務について4年以上の実務経験を有する者
  • 2級技能検定の合格者かつ知的財産に関する業務について1年以上の実務経験を有する者
  • 3級技能検定の合格者かつ知的財産に関する業務について2年以上の実務経験を有する者 など

実技試験

  • 1級技能検定学科試験の合格者
  • 1級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)
  • 1級知的財産管理技能士(ブランド専門業務)

知的財産管理技能検定の試験内容

知的財産管理技能検定の試験内容は、以下のとおりです。

検定のレベル

試験内容・範囲

3級

学科試験・実技試験(戦略・法務・リスクマネジメント・調査・ブランド保護・技術保護・デザイン保護など)

2級

学科試験・実技試験(戦略・法務・リスクマネジメント・調査・ブランド保護・技術保護・デザイン保護など)

1級

学科試験、実技試験(特許宇専門業務、コンテンツ専門業務、ブランド専門業務)

知的財産管理技能検定の勉強方法

知的財産管理技能検定1級の合格を目指す場合、勉強時間は400時間程度が目安です。1日3時間程度勉強時間を確保できるのであれば、5〜6ヶ月程度の勉強期間が必要となります。資格の専門学校に通う方法もありますが、独学で合格することも十分可能です。計画的にスケジュールを立てて勉強しましょう。

知的財産管理技能検定が活かせる仕事

知的財産管理技能検定の資格を活かせる仕事には以下のような仕事があります。

【知的財産管理技能検定が活かせる仕事】

  • コンテンツの制作部
  • 企業の知財部
  • 企業の法務部
  • 特許事務所 など

知的財産管理技能検定取得者の平均年収

知的財産管理技能検定を活かした仕事は上記で紹介したとおりですが、どのような会社で働くかによって350〜1,000万円と開きがあります。一般的には経験年数やスキルが評価の対象になるでしょう。職業別の平均年収は以下のようになっています。

【知的財産管理技能検定が活かせる仕事の年収】

  • 企業の知財部:400〜900万円程度
  • 企業の法務部:420〜720万円程度
  • 特許事務所:350〜1,000万円程度

知的財産管理技能検定の資格取得メリット

【知的財産管理技能検定を取得するメリット】

  • 転職に有利
  • キャリアアップしやすい

転職に有利

知的財産管理技能士の資格取得は、転職を有利に進めることができます。以下にそのメリットを示します。3級は初歩的なレベルであり、2級以上の取得は転職時に明らかな強みとなるでしょう。多くの企業が知的財産管理技能検定の取得者に対して、採用の要件として評価対象にしています。

  • 知的財産管理技能士3級:「初歩的な管理スキルがある」と評価される
  • 知的財産管理技能士2級:「基本的な管理スキルがある」と評価される
  • 知的財産管理技能士1級:「専門的なスキルがある」「知的財産分野のプロ」であると評価される

キャリアアップしやすい

さまざまな分野でデジタル化が進み、著作権などの問題も複雑になっています。このため、知的財産に関する専門知識を持つ人材へのニーズは今後も増加傾向にあるでしょう。また、知的財産管理技能検定で習得する知識は、法律系の資格と共通する部分もあるため、ほかの資格を目指してキャリアアップもしやすいといえます。

知的財産管理技能検定は知財部門への転職の武器に

知的財産管理技能検定は、企業の知財部、法務部、または特許事務所での活用が期待できます。また、知的財産の分野は技術の進化や法律の変更によって日々変わっていくため、業界の最新の動向やニュースを常にチェックしておきましょう。面接や実務での対応力を高めることができます。さらに、同業者のネットワークを築くことも有効です。

個人で情報を掴むのは難しいかもしれません。その際は、プロからのアドバイスをもらえる転職サービスの利用も検討してはいかがでしょうか。

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株式会社WARC

WARCエージェントマガジン編集部

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