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経理
2025/12/18 公開2025/12/18 更新

大手企業の経理への転職は難しい?年収・仕事内容の実態と20代・30代別成功ポイント

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「大手企業の経理に転職したい。でも、自分の経験や年齢で本当に通用するのだろうか」そう感じている方は少なくありません。確かに大手企業の経理は狭き門ですが、求められるポイントを押さえて準備すれば、決して手の届かない存在ではありません。

本記事では、経理経験者が大手企業を目指す際に知っておきたい現実と成功のポイントや求められるスキルを整理してお伝えします。転職判断の参考にしてみてください。

経理で大手企業に転職するメリット・デメリット

大手企業の経理は年収や制度面での魅力が大きい一方、業務負荷や働き方の特徴も理解しておく必要があります。以下で、メリットとデメリットを確認していきましょう。

年収・福利厚生・働き方がどう変わるか

大手企業や上場企業に転職すると、年収水準や福利厚生は全体的に上がりやすく、働き方の選択肢も広がります。賞与制度や退職金、住宅手当などが整っている企業が多く、長期的な安定感を重視する人には魅力的です。

また、リモートワークやフレックス制度が導入されているケースも増えています。ただし、制度があっても実際に使えるかは部署次第です。決算期は残業が増えることも多く、「常に余裕がある働き方」になるとは限らない点は理解しておく必要があります。

仕事内容・求められるレベルの違い

大手経理で求められるのは業務量よりも、正確さと説明力です。中小企業では幅広い業務を担当する一方、大手では連結決算や開示、監査対応など、分野ごとに役割が細かく分かれます。その分、会計基準の理解や数値根拠を説明する力が強く求められるでしょう。ミスが許されにくく、チェック工程も多いため、スピードより精度が重視される傾向です。一方で、専門性を深めやすく、市場価値を高めやすい点は大きなメリットといえます。

「きつい・つまらない」と言われる理由

大手経理が「きつい」と言われるのは締め業務と監査対応の負荷が大きいためです。月次・四半期・年次と締めが続き、監査法人への説明や資料作成が重なると、精神的なプレッシャーも高まります。また、分業が進んでいるため、自分の担当外の業務が見えにくく、仕事の全体像を感じにくいこともあるでしょう。意思決定のスピードが遅く、改善提案がすぐ反映されない点をストレスに感じる人も少なくありません。

中小企業経理と大手企業経理の違い

中小企業と大手企業では、経理に求められる役割そのものが大きく異なります。業務範囲・経験できる内容・キャリアの広がり方を整理して理解しておきましょう。

業務範囲と役割

中小企業の経理は幅広く担当し、大手企業の経理は専門領域を深める働き方になりやすい特徴があるでしょう。

中小企業では、経理に加えて総務や人事、労務を兼務するケースも多く、会社全体を俯瞰できる力が身につきます。一方、大手企業では業務が細かく分かれ、特定分野を継続的に担当することが一般的です。請求、固定資産、連結、開示など役割が明確なため、専門性は高まりやすい反面、担当外の業務経験は得にくくなります。どちらが合うかは、志向によって分かれるでしょう。

決算・連結・監査・IFRSなどの有無

連結決算、開示資料の作成、監査法人との折衝、IFRSやUS-GAAP対応などは、大手企業でしか経験しにくい業務です。中小企業では単体決算が中心になりやすく、これらの業務に触れる機会は限られてしまうのが現状でしょう。

大手では数字を「まとめる」「説明する」業務が増え、会計基準への理解も不可欠です。こうした経験は、将来的に財務や経営企画、管理職を目指す際の土台になります。そのため、キャリアのどこかで経験しておく価値は高いといえるでしょう。

組織体制・異動・転勤のあり方​

大手企業では組織が大きい分、異動や配置転換が前提になります。経理内での担当変更だけでなく、財務や経営企画、海外子会社への異動を経験する人もいるでしょう。キャリアの幅が広がる点はメリットですが、希望しない異動や転勤が発生する可能性も否定できません。

一方、中小企業では配置転換が少なく、同じ環境で腰を据えて働きやすい傾向があります。大手を目指す場合は、成長機会と引き換えに柔軟性が求められる点を理解しておく必要があるでしょう。

大手企業の経理が求めるスキル・経験

大手企業の経理では「決算を回した経験」と「再現性のある専門スキル」が重視されます。年齢が上がるほど、何ができる人材かを具体的に説明できることが大切です。以下で、求められるスキルや経験について詳しく紹介します。

即戦力として評価される実務経験

大手経理で即戦力と見なされやすいのは、決算に直結する実務経験です。とくに月次・年次決算を主担当として回した経験や、決算早期化、業務改善に関わった実績は評価されやすいでしょう。連結決算や税務申告、開示業務の経験があれば、応募できる求人の幅は一気に広がります。年数の目安としては、年次決算を2〜3回以上担当していると評価されやすい傾向です。単なる作業担当ではなく、どこまで責任を持って関与していたかも問われるでしょう。

あると有利なスキル

必須条件ではなくても「差がつくスキル」を持っていると選考が有利になります。たとえば、英文決算や海外子会社対応に関わった経験があれば、英語力は大きな武器になります。IFRSやUS-GAAPといった国際会計基準の知識も、グローバル展開している企業では歓迎されやすいスキルです。

また、会計システムの入れ替えやDX推進など、プロジェクトに関わった経験は、業務改善力として評価されます。実務でどう活かしたかを説明できることが重要です。

評価される資格(簿記・USCPA・会計士ほか)

日商簿記2級は最低限の基礎力の証明になり、1級は連結や高度な会計知識を理解している指標になります。USCPAや公認会計士は、連結・開示・国際会計に強い人材として認識されやすく、ポジション次第では大きなアドバンテージになるでしょう。ただし、資格だけで採用されることは少なく、実務経験とどう結びつくかを説明できるかが合否を左右します。

20代・30代・40代別 大手経理転職のポイント

大手経理への転職は年代ごとに評価されるポイントが異なります。年齢に合った戦い方を選ぶことで、転職成功の確率は大きく高まるでしょう。

20代・第二新卒が押さえるべきポイント

20代はポテンシャルと伸びしろが重視される年代です。実務経験が浅くても、簿記資格の取得や学習中の姿勢が評価につながります。月次決算や補助業務であっても、どの業務をどこまで理解しているかを言語化できることが重要です。

また、大手を志望する理由を「安定しているから」だけで終わらせず、将来どんな経理になりたいかを論理的に伝える必要があります。素直さと吸収力を示せると、育成前提の採用枠に乗りやすくなるでしょう。

30代が評価されるために必要な実務と実績

30代は即戦力と将来性の両方を見られる競争が激しい年代です。年次決算の主担当経験があるかどうかは、大きな分かれ目になります。加えて、連結決算や税務、管理会計など、何か一つでも専門性を示せると評価が高まるでしょう。チーム内で後輩を指導した経験や、業務改善を主導した実績もプラス要素です。プレイヤーとしての実力に加え、周囲を巻き込む力を示せるかが、合否を左右します。

40代以降が狙うべきポジションと注意点

40代以降はプレイヤー枠よりも、管理や専門特化ポジションが現実的になります。経理マネージャーや部長候補、特定分野に強いプロフェッショナルとしての採用が中心です。

一方で、年収や役割が下がる可能性を受け入れないと選択肢が狭まる場合もあります。これまでの経験をどう会社に還元できるかを具体的に語れることが重要です。若手と同じ土俵で戦わない戦略が求められます。

経理から大手企業へ転職するステップ

大手経理への転職は、転職のステップを把握して戦略的に進めることで、通過率は大きく変わります。以下で事前に確認しておくとスムーズでしょう。

キャリアの棚卸しとゴール設定

最初にやるべきは「何ができる経理なのか」を自分で把握することです。月次・年次決算のどこを担当してきたのか、税務や管理会計、業務改善への関与度合いはどの程度かを整理します。

そのうえで、将来は専門性を深めたいのか、マネジメントに進みたいのかを明確にします。「なぜ大手経理なのか」を言語化できないと、志望動機が弱くなりがちです。棚卸しとゴール設定が曖昧なままでは、求人選びも面接もぶれてしまいます。

必要スキル・資格のギャップを埋める

大手経理の求人を見て、連結や開示、税務のどこが足りないのかを洗い出すことが重要です。すぐに経験できない場合でも、簿記1級の学習やIFRSの基礎理解、英語学習などで補強できます。また、社内で決算早期化やシステム導入プロジェクトに関わることで、評価につながる経験を積むことも可能です。計画的に埋める姿勢が評価されます。

求人リサーチと転職エージェントの活用

大手経理の求人は表に出にくいため、情報の取り方が重要です。求人サイトだけでなく、IR情報や企業の決算資料を見ると、どんな経理体制かを推測できます。

加えて、非公開求人を扱う転職エージェントを使うことで、選択肢は大きく広がります。企業ごとの選考傾向や評価ポイントを把握できる点もメリットです。独力で探すよりも、プロの視点を借りたほうが効率的に進められます。

書類・面接で押さえるべきポイント

​大手経理の選考では「何をどこまで任されていたか」が重視されます。職務経歴書には、決算回数や担当範囲、具体的な改善実績を数字で示すと説得力が増すでしょう。面接では、転職理由や志望動機に加え、専門分野や将来像を問われることが一般的です。抽象的な回答ではなく、実務と結びつけて説明できるかが評価を分けます。準備量がそのまま結果に表れるでしょう。

大手企業経理に転職したあとのキャリアパス

大手経理に転職すると年収面だけでなく、将来のキャリア選択肢も大きく広がります。どの方向に進むかを意識して経験を積むことが重要です。

年収レンジと昇進イメージ

大手企業では役職に応じて年収が段階的に上がる仕組みが整っています。一般的に、担当クラスでは年収500〜700万円前後、主任・係長クラスで700〜900万円、CFOクラスになると1,000万円を超えるケースも珍しくありません。

昇進スピードは企業や評価制度によって異なりますが、成果や専門性が正しく評価されやすい点は特徴です。一方で、年功序列が残る企業もあり、必ずしも短期間で大幅昇給するとは限りません。現実的な昇進イメージを持つことが大切です。

経理から広がるキャリア(財務・経営企画・CFOなど)

大手経理はキャリアの「通過点」になることも多いポジションです。連結や開示、管理会計の経験を積むことで、財務や経営企画、内部監査へとキャリアを広げる道が見えてきます

さらに、事業理解とマネジメント経験を積めば、管理部長やCFOを目指すことも現実的です。大手企業での経験は社外評価も高く、転職市場での選択肢を増やします。経理を軸にしながら、どの方向へ伸ばすかを考えることが大切です。


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株式会社WARC

WARC AGENT マガジン編集部

「人材紹介の『負』の解消を目指す、新しい転職エージェント」をビジョンに、ハイクラス人材紹介事業を展開しているWARC AGENT。WARC AGENT マガジン編集部は、このビジョンを支えるために、転職者に役立つ情報を執筆し、個々のキャリア形成をサポートしていきます。

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