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2026/01/30 公開2026/01/30 更新

簿記1級は意味ない?年収データと活かせる領域で徹底検証

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「500時間以上勉強したけど、簿記1級取得して意味はあったのかな」とお悩みの方もいるでしょう。たしかに簿記1級は「意味がない」とう声も聞かれますが、実際のデータや現場の評価を見ると、必ずしもそうとは言い切れません。

本記事では、年収データや具体的な業務領域から簿記1級の価値を整理します。努力を無駄にしないための現実的な活かし方を、一緒に確認していきましょう。

「簿記1級は意味ない」と言われる3つの理由

簿記1級について調べると、「意味ない」「やめとけ」といった声を目にすることがあります。こうした評価は感情論だけで語られているわけではなく、いくつかの背景や理由が重なって生まれたものです。

ここでは、よく挙げられる3つの理由を整理し、なぜそう言われるのかを確認していきましょう。

1、独占業務がなく、必須資格ではない

簿記1級は独占業務がなく、価値が分かりにくい資格です。弁護士や公認会計士のように、資格がなければ業務自体が行えない独占業務は存在しません

そのため、経理職に就くこと自体は簿記2級や実務経験でも可能で、「なくても働ける=意味がない」と誤解されやすくなります。とくに未経験者ほど、資格の有無が採用を左右すると考えがちですが、企業側は必須条件として見ていないケースも多いのが実情です。

2、実務経験の方が評価される

採用の現場では資格よりも「どれだけ実務を回せるか」が重視されます。経理の仕事は、知識だけでなく締切管理や社内調整、イレギュラー対応など実務を通じて身につく力が不可欠です。

そのため「簿記1級+未経験」より、「資格は低くても実務経験が豊富な人」が評価される場面は少なくありません。さらに簿記1級は、学習時間が500〜800時間と長いため、その努力に対して即座に成果が見えにくい点も「コスパが悪い」と言われる原因になっています。

3、中小企業ではオーバースペック

中小企業では簿記1級レベルの知識を使う機会が限られる場合があります。多くの中小企業では、単体決算や日常的な経理処理が中心で、連結決算や税効果会計といった高度な会計処理は行いません。そのため、簿記1級で学んだ内容を活かせず「宝の持ち腐れ」になりやすいのです。

また、企業側が「年収要求が高そう」「扱いづらそう」と先入観を持つこともあり、オーバースペックと見なされる要因になっています。

データで見る簿記1級の実際の価値

簿記1級が「意味ない」と言われる一方で、データを見ていくと評価されている場面もはっきり存在します。なかでも、上場企業の経理や年収、将来のキャリアパスという観点では、資格の有無が差につながるケースも少なくありません。

ここでは数字や採用実態をもとに、簿記1級の現実的な価値を確認していきます。

上場企業経理では簿記1級が実質必須

上場企業の経理では簿記1級レベルの知識が前提になる業務が多く存在します。連結決算やIFRS(国際会計基準)、税効果会計といった分野は、簿記2級の範囲を超える内容です。

そのため実務では、理解していて当たり前と見なされることもあり、求人票に簿記1級を必須条件として記載する企業も一定数あります。知識の有無が業務遂行に直結する領域がある以上、上場経理では評価されやすい資格だと言えるでしょう。

年収データで見る簿記1級の価値

年収面では簿記1級保持者が有利になる傾向がデータから読み取れます。平均年収を比較すると、簿記1級保持者は574万円、2級保持者は466万円と差があり、専門性の高さが報酬に反映されやすい構造です。

とくに上場企業や規模の大きい会社では、難易度の高い会計業務を任せられる人材ほど評価されます。未経験であっても、簿記1級を持っていることで初任給や職位が上がるケースがある点は見逃せません。

参考:MS-Japan 日商簿記1級は「食いっぱぐれない」って本当?活かせる仕事などもご紹介!

大企業以外でもCFO・経営企画候補として評価

簿記1級は大企業だけでなく成長フェーズの企業でも武器になります。IPO準備企業やベンチャーでは、経理に「数字をまとめる人」以上の役割が求められるでしょう。

財務状況を理解し、経営層と同じ目線で会話できる人材は貴重で、早い段階からマネージャー候補として期待されることもあります。規模の小さな企業であっても、経営に近いポジションを目指すなら評価されやすい資格です。

簿記1級でしかできない3つの業務領域

上場企業やグローバル企業では、簿記2級では対応が難しい業務が確実に存在します。

ここでは、簿記1級レベルの知識が前提となる代表的な3つの業務をみていきましょう。

1、連結決算

連結決算は簿記1級の知識がなければ理解も実務も難しい分野です。連結決算とは、親会社と子会社を一つの企業グループとしてまとめて財務諸表を作成する作業を指します。その際、グループ内取引の相殺や、持分法の適用といった複雑な調整が必要です。

これらは仕組みを丸暗記するだけでは対応できず、会計の考え方そのものを理解していなければ処理できません。上場企業では必須業務であり、簿記1級の学習内容がそのまま土台になります。

2、IFRS(国際会計基準)対応

IFRS対応は簿記1級レベルの会計理解が前提になります。IFRSはグローバル企業で採用されている会計基準で、日本基準とは考え方や処理方法が大きく異なるものです。単にルールを覚えるだけでなく、「なぜその処理になるのか」を説明できる力が求められるでしょう。

そのため、基準の違いを比較しながら判断する場面では、簿記1級で身につける理論的な理解が欠かせません。海外展開を進める企業では、対応できる人材の需要が高まっています。

3、税効果会計

税効果会計は簿記1級で初めて体系的に学ぶ専門領域です。税効果会計では、会計上の利益と税務上の所得のズレを調整し、将来の税金への影響を反映させます。

繰延税金資産や繰延税金負債の計算には、会計と税務の両方を理解した判断が必要です。処理を誤ると決算数値そのものに影響するため、上場企業では慎重な対応が求められます。この分野に対応できる点は、簿記1級の大きな強みといえるでしょう。

簿記1級が最も活きる転職先6選

簿記1級は「どこでも評価される資格」ではなく、活きる転職先がはっきり分かれます。会計の専門性がそのまま業務に直結する環境では、簿記2級との差が明確に表れるでしょう。

ここでは、簿記1級の知識を最大限に活かせる代表的な転職先を紹介します。

上場企業の経理・財務部門(難易度:中/年収:500〜700万円)

上場企業の経理・財務は簿記1級の知識がストレートに評価される分野です。連結決算や開示資料の作成、税効果会計など、日常業務そのものが簿記1級レベルを前提にしています。簿記2級では理解が追いつかず、業務を進めるうえで壁を感じやすい領域も少なくありません。経験を積めば経理部長やCFOといった上位ポジションへの道筋が見えやすい点も魅力です。

監査法人のスタッフ(難易度:高/年収:500〜650万円)

監査法人では簿記1級保持者が即戦力として扱われやすい傾向があります。公認会計士資格がなくても、監査補助や資料チェックといった業務からキャリアをスタートできるでしょう。

会計基準や財務諸表を正確に読み取れる力が求められるため、簿記1級の学習内容がそのまま活きます。会計士試験への挑戦を支援する法人も多く、上位資格への足がかりとして選ばれるケースもあるでしょう。

IPO準備企業の経理リーダー(難易度:中/年収:550〜750万円)

IPO準備企業は簿記1級を持つ人材を強く求める環境です。上場に向けて、連結会計や開示資料の整備など高度な業務が一気に増えます。

そのため、早い段階から経理リーダーやマネージャー候補として期待されることも珍しくありません。IPO達成後にストックオプションを得られる可能性がある点も、大きな魅力の一つです。

会計コンサルティングファーム(難易度:高/年収:600〜900万円)

会計コンサルは簿記1級の理論力を武器にできる職種です。クライアントの課題に対し、会計知識と論理的思考を組み合わせて解決策を提示します。

M&Aや財務デューデリジェンス、業務改善など、専門性の高い案件に関わる機会も豊富です。公認会計士と並んで経営者と議論できる点に、やりがいを感じる人も多いでしょう。

メーカーの原価計算スペシャリスト(難易度:中/年収:500〜700万円)

メーカーでは工業簿記の深い理解がそのまま強みになります。製品ごとの原価構造を把握し、生産管理やコスト削減に直結する分析を行う役割です。現場と数字をつなぐ存在として、経営判断に影響を与えるポジションでもあります。表に出にくい分野ですが、安定した需要がある「隠れた高需要領域」といえるでしょう。

経営企画・内部監査部門(難易度:高/年収:600〜800万円)

経営企画や内部監査は簿記1級の知識が経営視点と結びつく分野です。財務分析を通じて経営判断を支えたり、社内ルールやリスク管理をチェックしたりします。

数字を根拠に経営層と対話できる人材は貴重で、信頼を得やすい立場です。

将来的にCFOを目指す人にとって、最短ルートになり得る選択肢でもあります。

簿記1級を「一生価値ある資格」に変える3つの戦略

簿記1級は取得しただけでは価値が最大化されません。重要なのは、合格後にどう動き、どんなスキルと組み合わせるかです。

ここでは、資格を一時的な実績で終わらせないための現実的な3つの戦略を紹介します。

1、合格後すぐに実務で活用する(3ヶ月ルール)

合格後3ヶ月以内に動けるかどうかが、その後の評価を大きく左右します。試験直後は知識がもっとも整理されており、連結や理論分野も説明できる状態です。

時間が空くと、採用側から「なぜすぐに実務に活かさなかったのか」と疑問を持たれやすくなるでしょう。結果として資格の鮮度が落ち、「過去の実績」と見なされるリスクが高まります。転職や異動の検討は、合格直後から始める意識が重要です。

2、上位資格との二刀流でキャリアの幅を広げる

簿記1級を取得していれば、税理士試験の簿記論・財務諸表論の基礎はほぼ完成しています。そのため、科目合格を積み上げることで専門性と年収の両方を高めやすくなるでしょう。税理士科目合格で年収1,000万円超も視野に入ります。

将来的には独立開業や高付加価値業務に挑戦できる選択肢も広がります。単体で終わらせず、次の一手を見据えることが大切です。

3、DXスキルと融合して「経理DX人材」になる

会計知識にITスキルを掛け合わせることで市場価値は大きく伸びるでしょう。Power QueryやPower BIを使えば、膨大なデータを整理し、経営に伝わる形で可視化できます。また、Excel VBAやRPAを活用すれば、月次業務や定型作業の自動化も可能です。さらに、クラウド会計ソフトの理解があれば、業務設計そのものに関われるようになります。経理DX人材は不足しており、長期的にも需要が見込まれる領域です。

簿記1級は「活かし方次第」で十分意味がある資格

簿記1級は、取得しただけで自動的に評価が上がる資格ではありません。一方で、上場企業の経理やIPO準備、経営に近いポジションなど、活きる場面が明確に存在します。

合格後すぐに実務へつなげる行動や、上位資格・DXスキルとの掛け合わせによって、市場価値は大きく変わります。「意味があるかどうか」ではなく、「どう使うか」を考えることが、簿記1級を一生モノの資格に変えるカギになるでしょう。資格を活かしてキャリアを積み上げたい方は、WARC AGENTまでご相談ください。

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WARC AGENT マガジン編集部

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