2022年にオープンワークさんが「出身大学別年収ランキング2022(vol.99)」という面白い調査結果を発表してくださいました。
今回は、この出身大学別年収ランキングについて分析していきたいと思います。
上記調査によると、30歳時点での年収ランキングは、以下のとおりとなっています。
やはり30歳時点では東京大学の圧勝ですね。
一橋大学も頑張ってはおりますが、さすがの王者の風格です。
意外だったのは、京都大学が4位だということです。
京都大学は、偏差値でいうと全国2番目で、東京大学とさほど差がない学力を持っています。
しかし、年収ランキングでは結構差が開いています。
私の知人らにも京大卒の人は多いのですが、彼らを見ている限りだと、京都大学の学生はあまり群れることがなく、自由奔放な人が多いので、もしかしたら若いうちは本気出していないだけかもしれないですね。
出世とか報酬とかに興味を示さない人も多いので、そういう個性も影響しているのかもしれません。
また、京都大学卒の知人の多くは、西日本を中心に活動しているので、その点も差となって現れているかもしれません。
東京の方が地方よりも報酬が高くなるのは致し方ないところがあります。
他方で、私立の第1位は、常連というか常にトップの慶應義塾大学で順当でした。
私立のトップといえば慶應というのは今も昔も変わらない気がします。
私が高校生のときからずっとそうなので、これからもずっと慶應がトップを走り続けるのでしょう。
ちなみに、公認会計士を日本で最も多く排出しているのも慶應義塾大学で、最近では司法試験合格者も私立ではトップ、全国でも上位トップ3になったりしています。
極めて質の高い教育を行うことで有名な大学です。
また、ビジネスの世界での慶應OBの多さは目を見張るものがあるので、慶應で培った横の繋がりが、社会人になっても活きるということがよくあると思います。
そういう意味でもオススメの大学です。
続いて、40歳時点でのランキングは以下のとおりとなっています。
40歳時点では一橋大学が東京大学に追いついてきております。
しかし、これにはからくりがありそうです。
というのも、一橋大学は、文系専門の大学で、かつ、男女比率が東京大学より偏っています。
それゆえに、40歳の平均年収が上がるのだと思います。
ただし、一橋大学は東京大学と比べると学生数が3分の1ですから、それを踏まえて考えるとかなり健闘しているのではないかと思います。
少数精鋭という感じでかっこいいです。
そして、もう一つ面白いのは、京都大学が本気を出してきているところです。
私の想像ではございますが、京大卒の変わり者たちも中年に差し掛かる頃には本気を出してくるのだろうと思います。
長いモラトリアム期を抜けて、本来持っている高い潜在能力を遺憾なく発揮してくる最強集団になるのでしょう。
第4位は2024年10月に名前が消滅した東京工業大学でした。
私は東工大が好きだったので、名前が変わってしまったのはとてもさみしく思っています。
なお、東工大は、一橋大学とは逆で理系専門の大学です。
それゆえに一橋大学よりはるかに男女比率が偏っていて、9:1くらいで男子ばっかりです。
学部によっては100%男子というところもあります。
したがってほぼ男子校です。
専門職として経験を積んだ東工大卒の男性陣が40代になってグイグイ出世しているのだろうと思われます。
素晴らしい実力者揃いの大学です。
私立については相変わらず慶應義塾大学が独走状態です。
早稲田大学も868万円(私立では第2位)と健闘しているのですが、慶應は100万円近く離しての私立の王者の椅子を確保し続けています。
たった5歳の差ですが、45歳時点では順位に変動が見られます。
一橋が東京大学との差を縮めて健闘しています。
そしてどうでも良い話ですが、一橋大学の校章はカッコいいです。
上記公式サイトによりますと、蛇は英知をあらわし、常に蛇のように聡く世界の動きに敏感であることを、また翼は世界に天翔け五大州に雄飛することを意味しているそうです。
蛇が聡いという点には田舎民からするとちょっと疑問もありますが、校章はかっこいいです!
ちなみに、田舎の蛇はときどき自分で食べきれない大きさの動物を飲み込んで、そのまま死んでるときがあります。
さて、ランキングの話に戻りますと、第3位は中年から本気を出す大学として有名?な京都大学で、東大一橋京大の3強がほぼ確定している感じがあります。
京都大学の皆さんは自由人が本当に多いので、中年まではいろんなことして経験積んでいるのかもしれないです。
そして、それらの経験から学んだことを中年以降で発揮して、無事要職に就くのでしょう。
京大らしいカッコいい追い上げです。
そして面白いのが第4位です。
ここで防衛大学校が急浮上しています。
防衛大学校に全く詳しくないのですが、もしかしたら中年以降は階級が上がって、一気に年収も上がるのかもしれないですね。
国を守ってくださっている方々なので、もっと平均年収を上げてもいいのではないかと個人的には思ったりします。
なお、防衛大学校は、難易度でいうと筑波大学や横浜国立大学と同じくらいの難易度だと言われています。
平均年収1,000万円超えている大学は上記6校のみとなっております。
45歳という年齢であっても、平均で1000万円を超えるというのは相当に難しいことのようです。
そのような中で、私立では慶應義塾大学だけが平均年収1,000万円を超えます。
さすがです。
その他にも、神戸大学(969万円)、早稲田大学(948万円)、横浜国立大学(935万円)の3大学は惜しいところまで来ています。
大学別年収ランキングを観察していると、国立大学がやはり強いですね。
一般入試の難しさが私立とは比べ物にならないほど難しいので、致し方ないかなと思います。
また、このランキングを見る限り、学力の差が、ある程度年収の差にも影響しているというのもいえそうです。
ただし、このランキングあくまでも平均なので、詳しい分析は、標本の数、データの中央値や最頻値、分散の程度などを分析しないとなんともいえません。
東大や慶應に関しては、一部の人が1億円以上の年収を叩き出しているので、それで平均が上がっている可能性もあります。
それに、一橋や東工大については卒業生自体が少ないので、単純比較は難しいところがあります。
そのような統計データのバイアスを考慮してもなお、年収ランキングは面白いです。
なお、10年後くらいになると思いますが、とある大学が年収ランキングの上位に躍り出ると私は考えています。
その大学こそ、国際教養大学(秋田県)です。
今や、東京大学に入るより難しいのではと思う大学です。
すでに、東京大学・京都大学の大半の学部の偏差値を抜き去り、一橋大学(経済)などと並ぶ偏差値となっています。
受験段階でいうと東大京大一橋の3強にすでに並んでいるので、東大京大一橋国際教養という四天王が出来上がりつつあります。
そして、ビジネス界からの支持も厚く、かなり高い評価を得ている大学です。
2004年に公立大学法人第1号として誕生した国際教養大学は、まだ歴史は浅いものの、そのずば抜けた学力及び語学力で、世界中にグローバル人材を輩出しています。
授業のほとんどが英語で行われ、かつ、留学が義務付けられていて、さらに、学生の多くが外国人です。
教員の半分以上も外国人。
世界大学ランキング日本版の「教育充実度」では第1位、有名企業400社への実就職率第3位となっています。
そんな国際教養大学の定員は、わずか175名です。
毎年3000人以上が合格する東大に入る方が簡単になって来ています。
今まさに子育て中の皆さんは、国際教養大学という名前を調べてみてください。
今後の様々な「大学ランキング」の中で、トップ10に名を連ねてくると思います。
今日は大学別年収ランキングを分析してみましたが、楽しめましたでしょうか?
自分の母校がランキングに入っているかどうかを確認するためにも、元記事に行ってみてください。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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内容に応じて担当者がお返事させていただきます。