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コラム
2024/08/28 更新

ベンチャー創業者である山本彰彦さん(公認会計士)にインタービュー

はじめに

今回は、WARCの創業者であり、公認会計士の山本彰彦CEOに、社会人の勉強に関するインタビューを行いました。

若手ビジネスマンの皆様の参考になれば幸いです。

1.山本彰彦とは

知らない方の方が多いと思いますので、山本さんについて簡単にご紹介させていただきます。

山本さんこと山本彰彦さん ↑ は、私が所属する株式会社WARC(「ワーク」と読みます)の創業者です。

WARCは、会計領域に強いベンチャー企業で、IPO支援を中心とした会計コンサル業経営管理部門のハイクラス人材(CFO等)の紹介業をメイン業務としています。
社内には公認会計士・税理士が多く、ベンチャーとしてはかなり多い在籍数だと思います。

そして、山本さん自身も公認会計士で、若い頃は監査法人で働いておりました。
その後、ベンチャー企業のCFOに就任して、IPO(上場)を果たしています。

山本さんがCFOとしてIPOを果たした企業で私も働いておりましたので、昔も今も山本さんは私の上司であり、良き先輩です。
若い頃からお世話になっているので、今の私があるのは山本さんのおかげといっても過言ではありません。
すでに10年近いお付き合いになるので、山本さんからは経営に関する様々な知識を学ばせてもらいました。

今回のインタビューでは、私が若い頃に山本さんから聞いて学びになったと思うことなども踏まえて、いろいろと質問してみたいと思います。

2.インタビュー

そんな山本さんにざっくりと以下のような質問をしてみました。

  • Q1.山本さんは何で公認会計士を目指したんですか?
  • Q2.ベンチャー企業で働き始めた頃(27歳頃)はどんな勉強をしていましたか?
  • Q3.山本さんが思う『優秀な人材』ってどんな人ですか?
  • Q4.現在20代の若手にオススメする勉強の科目はなんですか?
  • Q5.現在30代の人たちにオススメする科目はありますか?
  • Q6.山本さんが若手にオススメする管理部門系の職種ってありますか?
  • Q7.山本さんが学び続けられているコツってありますか?
  • Q8.今(37歳)は、主に何を学んでいますか?

では、上記の質問に対する回答をインタビューの形式で見ていきましょう!


瀧田:山本さん、お疲れ様です。早速ですが、聞かせてください。山本さんは何で公認会計士を目指したんですか?(Q1)

山本:かっこよさそうだからです。「公認」だし。
高校生時代、陸上競技で長距離ランナーをしてて、てっきり「箱根強豪校からスカウトされるんだ」と勘違いしていてですね。
でもそれが単なる勘違いで(というかそこまでタイムが伸びなかった)、スカウトもされなかったので、目標を見失っていたんですよね。

当時の友人で競技に打ち込んでいた人は、箱根駅伝の強豪校に、勉強に没頭した人は志望校にちゃんと合格していて、その反面、僕は高校3年生の競技引退までしっかりした勉強をしたことがなかったので、陸上部で駅伝に出られる人数がそろっているような大学には行けなかったわけですね(10大学受験して、2つしか合格できなかった)。
大学に入って、目標のない毎日を過ごすのに疲れまして、ちょうど商学系だったので、どうせならこの分野で最難関のライセンスに挑戦しようかな、と。

そんな安易な気持ちでスタートしました。

瀧田:安易な気持ちで公認会計士はなかなかやばいですね(笑)地獄を見るコースです。
確か公認会計士になって数年ですぐに、当時はまだ無名のベンチャーに転職しましたよね?

その頃ってどんな勉強をしていたんですか?(Q2)

山本:監査法人時代は会計監査実務に慣れるので精いっぱいだったので、ベンチャーに入ったばっかりの時は、何を勉強すればいいかなんてわからなかったですよ。

スマートフォンのアプリを企画・開発する会社だったので、ひとまずスマートフォンやアプリ業界、広告業界の専門用語や仕組みについて勉強したり、Macbookを買って実際にアプリを作ってみたりしました(本を見ながらだけど)。

あと、若いベンチャーとはいえ、一応経営メンバーとして入っているので、慣れないビジネス書をたくさん読みましたよ。

瀧田:そういえば、いきなり取締役CFOで入ってましたよね!私も山本さんが就任した後でめでたく部下になることができました。
あのとき採用していただき、誠に感謝しております。

山本さんは当時からしっかり採用に関わっていて、よく管理部門の最終面接を担当していた記憶がありますが、山本さんからみて、どのような人が優秀な人という印象になるんでしょうか?(Q3)

山本:自分自身を変化させ続けることができる人を『優秀な人だなぁ』と感じます。
僕も30代後半(今は40歳)になったので改めて思うんですけど、自分で自分を変化させ続けないと成長が止まると感じています。

プライドが高めな人や自分に満足している人は、日々あまり変化がない気がします。

瀧田:山本さんは本当に変なプライドが無いですよね。
いつも腰が低いです。
私はそこをいつも見ていて、めっちゃ尊敬してるんですよ。

山本:ありがとう(笑)

瀧田:もう僕らは30代後半になっちゃってるんですけど、今の若い20代の方々に「これは学んでおいた方がいいよ!」っていうオススメの科目ってあります?(Q4)
何を学んだらいいか悩んでいる人は多いと思うんです。

山本:科目かー。難しいですね。
なんでもよいと思うけど、幅広くではなく興味のある分野を集中的に深掘るのがよいと思います。
そうすれば、30代以降で体験するあれこれから、よりたくさんのことを吸収できると思います。

瀧田:広く浅くより、深く集中的にですね!なるほど。

では、30代の人には何かオススメの科目ってあります?(Q5)

山本:30代になると、今度は逆に分野を少し広げてみるとよいと思います。人生がもっと楽しくなるはずです。

瀧田:そういえば、山本さん30歳超えてからバスケ系のお仕事増えてますよね(笑)
分野を広げてますね。

山本:バスケは元々好きなんですよ。僕、バスケ部だったし。

瀧田:キャプテンでしたよね。

山本:公式戦をすべて1回戦負けした、最弱小校のキャプテンです。

瀧田:さすがです(笑)
山本さんは経営管理部門のお仕事を初めてすでに10年以上経ってるじゃないですか。

10年以上やってみて、経営管理部門の中でのオススメ職種ってあったりしますか?(Q6)

山本:経理ですね。
僕が公認会計士だからってわけではなく、本当に経理の需給バランスが崩れていて、世間で経理人材が圧倒的に不足しています。
いろんな会社が「どこかに経理やってくれる人はいないか?」と言っています。

正確な数字は統計を取らないとわからないけど、肌感覚でいうと5:1くらいの需給バランスになっています。
だからどこの会社に行っても重宝されるし、食いっぱぐれないと思いますよ。

瀧田:やはり経理ですか。
私が一生できないと確信しているのは経理です。

山本:実は僕も会計きらいです。

瀧田:山本さん前から会計きらいって言ってましたね!
それでも合格までずっと学んできて、かつ、経営者になってからも様々な領域のことを学び続けていますけど、なぜ勉強を続けられるんですかね。何かコツってありますか?(Q7)

山本:20代は必要に迫られて勉強していましたが、30代以降は自分が興味を持った分野しかやらないようにしています。
WARCの事業に関わることはもちろんのこと、スポーツビジネスやフードテック、不動産など、自分が興味を持った分野を中心に学んでいます。
たぶんそれが続けるコツなんじゃないかなぁと思います。
嫌いなことを続けるのってツライじゃないですか。

瀧田:好きこそものの上手なれってやつですね!
それでは最後にお伺いします!

山本さんは今、何を学んでいますか?(Q8)

山本:今はまず組織論ですね。
お陰様でWARCの組織は急拡大していて、組織構築の難しさや面白さがわかってきたので、大きな失敗がないように、先人の知恵を借りています。

その他、英語学習も継続していますよ。
勉強とかではないけど、最近はアフリカのスタートアップについても興味ありです。

瀧田:最後のアフリカが一番気になるじゃないですか。
それ、是非別件で話をしましょう。

おわりに

ということで、今回はWARCの創業者である山本さんに、ビジネスマンの勉強に関することをいろいろと聞いてみた回でした。
若手の皆様の参考になれば嬉しいです。

【お問い合わせ】

WARCで働きたい!WARCで転職支援してほしい!という方がもしいらっしゃれば、以下よりご連絡ください。

内容に応じて担当者がお返事させていただきます。

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株式会社WARC

瀧田桜司

役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長/ 学歴:一橋大学大学院法学研究科修士課程修了(経営法学)及び京都大学私学経営Certificate/ 資格:司法試験予備試験・行政書士など/ 執筆分野:経営学・心理学・資格・キャリア分野のコラム記事を担当させていただく予定です

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