今回は、若手ビジネスマンが経営戦略を勉強したいと思ったときに読むべき書籍をいくつかご紹介いたします。
経営戦略の分野は非常に難易度が高いため、本当の意味で活用できるレベルに到達するには長い時間と実務経験が必要になります。
本記事で紹介する書籍がその入口になると思いますので、何度も繰り返し読んで知識の本質的部分を習得していってください。
初級編では、定番の入門書をご紹介します。
この書籍は経営学部の大学生を対象に書かれた書籍なので、19歳前後の社会人未経験者でも「経営戦略」の基礎がわかるように書かれている良書です。
もちろん、経営学部を卒業した大人が読んでも学びが多いと思います。
なお、著者は、網倉久永教授(上智大学経済学部経営学科教授)と新宅純二郎教授(東京大学大学院経済学研究科教授)です。
こちらの書籍は、MBAの入門書のような位置づけで、早稲田MBAの菅野教授が書いた書籍です。
菅野先生はBCG(ボストンコンサルティンググループ)出身なので、実務家教員です。
経営戦略の実践的な視点を持っている先生なので、ビジネスマンにとってはこちらの書籍の方が馴染みやすいかもしれません。
続いて一橋大学の名物教授の一人である楠木建教授の著書をご紹介します。
この書籍は経営学の書籍というよりは、ビジネス書に近いものです。
それゆえ、誰でも楽しんで読むことができる内容となっています。
学問の色彩が強い書籍は苦手という方は多いですから、そういう方に適した書籍だと思います。
ほぼ語り口調で書かれているのでスラスラ読むことができるはずです。
初級編の書籍を読み終わった上で、経営戦略を面白いと感じられた人は、学問上の経営戦略に向いているかもしれません。
実は、経営戦略論という分野は、一部の実務家の中では「意味のない学問」とみなされているところがあって、机上の空論とみなさてしまっている部分があります。
そのため、経営戦略理論の学習が合う合わないが出てくると思います。
あまり無理はせず、楽しいと思えた場合にだけ中級編以降の書籍にお進みください。
この書籍は、若い頃にマッキンゼーのコンサルタントをされていた波頭さんが書いた書籍です。
実務家が書いた書籍ではあるものの、経営戦略という学問の歴史を丁寧に解説して、かつ、理論面も丁寧に紹介しています。
MBAに入る前に概要をおさえておきたいという人にはちょうどいい書籍だろうと思います。
どの分野の学問もそうですが、専門用語というものが多く存在します。
その中でも経営戦略論は主にアメリカで発展してきた学問であることから、英語由来の用語・学説が多いです。
そのため、キーワードや理論の概要を知っているかどうかがカギになってきます。
そこで、このような書籍を使って、キーワードから学習していくというスタイルもありだと思います。
上級編の書籍は、MBAのテキストとしても使用されるものが多くなってきます。
それゆえに当然に読みにくいですし、とても長い書籍ばかりです。
海外著書あるあるですが、1ページで言えることを10~20ページかけて書くような箇所が多く、説明が無駄に長いです。
しかし、学問上一度は読んでおかないといけないので、最初の苦行だと思って頑張ってください。
研究論文を書くときは、一応触れておかないといけない文献でもあるので、お作法として読んでおきましょう。
経営戦略のテキストの定番といえばこれかなと思います。
上中下の3巻ありまして、本当にこんなに長い必要があるのかと思えるほどに読むのが大変な書籍です。
しかし、比較的わかりやすく書かれているので、初級・中級を読めた人にとってはスラスラと読めるのではないかと思います。
しかも有り難いことに2021年に改定されているので、比較的新しい事例でイメージしやすいものが多いと思います。
経営戦略をガッツリ学びたい!という人は読んでおきましょう。
最後は皆さんご存知、マイケル・ポーター教授の経営戦略論1・2です。
マイケル・ポーター教授はハーバード・ビジネス・スクールの教授ですが、既に世界クラスで有名な人なので、経営戦略を学ぼうとしている人で知らない人はいないでしょう。
書籍の内容自体も高度な方だと思います。
しかし、ビジネスの世界である程度経験を詰んできた人ならば理解できるくらいには易しく書かれています。
この書籍に書かれていることがどれだけ実務で役に立つかは不明ですが、経営戦略論の権威の本を読んでいないというのはあり得ないと思うので、一度読んで、理解だけはしておいた方が良いと思います。
ということで今回は経営戦略に関する書籍をいくつかご紹介させていただきました。
参考になれば幸いです。
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内容に応じて担当者がお返事させていただきます。